みなさん、こんにちは。
2016年式のアクセラ15S Touringから2018年式CX-5 25T Exに乗り換えて感じたことを綴って行こうと思います。
前回は
ハイテク装備編でした。
今回はマツダ車の英雄でも有り問題児でもあるマツダコネクトのお話となります。新旧で何が変わったのかをメインに取り扱います。
【マツコネの簡単な歴史】
現在までに登場したマツダコネクトの種類は4種類あります。
それらを簡単にですが、マツコネの歴史とともに紹介していきます。
2013年式のアクセラに搭載されたのが始まりで、これが初代マツダコネクトとなります(ここでは初代と称することにします)
クルマのあらゆる設定をコントロールでき、かつエンターテインメント性にも優れ、しかもダッシュボードから生えたような見た目になっており一体感もさることながら視認性も高く、話題となりました。
しかしながら、(未だに)ナビ機能は別売りですし、(未だに)安全性のために走行中に操作できず、助手席搭乗者のことが考えられていないこと、上位グレードにしか装備されなかったりなど、まだ粗い部分も多かったようです。
2016年式後期アクセラとアテンザに改良型モデルと呼ばれるマツコネが搭載されました。
初代では液晶が見づらい問題がありましたが、液晶モニター構造を見直して、明るく発色が良くなりました。また、ベゼル部分もスリムになりマツコネ全体的な厚みが薄くなりました。
バージョンを重ねるごとに起動が早く処理も軽快になっているようですね。また、これ以降の車種はベースグレードから搭載されるようになっています。
2017年の商品改良デミオ以降には、GPSの精度を向上させる自車位置演算ユニットが搭載されています。
ただし、液晶表示部分サイズや解像度は据え置きで、初代での「(未だに)」と書いた部分も変わっていません。
2018年に登場した新アテンザには改良型モデルを8インチ化した物が搭載されました。アテンザはマツダのフラッグシップモデルなので、よりプレミアム感が強められました。セダンのサイズで8インチの液晶はとても見やすく、高さが出ないようにダッシュボードにやや埋まる形で搭載されています。機能や性能面は同じとなります。
そして2018年11月に商品改良されたCX-5より、現行7インチモデルにApple CarPlay(CP) / Android Auto(AA)が搭載されました。バージョンも5xから一気に7xに駆け上がりました。他の車種も以後の商品改良モデルには搭載されてゆく可能性が高いです。(私のCX-5もこのモデルです)
【見た目】
歴史でも少し触れましたが、全体的に横長になり、画面の液晶専有面積が広くなってベゼルの部分が小さくなったので、高さが低くなりました。
ふっくらとした奥行きもなくなって薄型となり、新型だなと目で見ても分かる変化ぶりです。
特に、液晶がオプティカルボンディングタイプに変わり、明るさ・発色・タッチ感度ともに飛躍的に向上しました。
【AppleCarPlay(CP) / AndroidAuto(AA)】
今回の目玉アップデート機能です。マツダコネクトのSDカードナビプラスはアクセラのときも買いませんでした。それは当時のマツコネは文字入力の画面のタッチ感度が悪く、渋滞回避や交通状況によるリルートなどの機能がスマホアプリの「カーナビタイム」のほうが優れていたためです。
しかし、液晶の問題さえ解決すればSDカードナビプラスを使っても良いなと思っていた矢先、マツコネがCPに対応してしまいました。さらに、カーナビタイムはCPに対応しているため、使わない理由がありません。
マツコネにはスマホと連携して事前にスマホで設定した目的地をマツコネに転送する機能がありますが、そもそもスマホだけでナビをすればいいわけで、スマホで経由付きのルートを選び、渋滞回避や景色優先で案内開始を押せば即座にCPに反映されますし、CPからでもそれらの操作が可能です。スマホ側の画面とCPで3D 表示やETCレーンなどの表示内容が異なりますが、これらはカーナビタイム側の対応次第で良くなっていくでしょう。
また、今までマツコネとはBluetoothで接続していました。これはクルマに装備されている再生コントロールボタンやマツコネでの表示があったため、AUXでは接続せずBluetoothにしていました。しかし、マツコネ側のBluetoothバージョンが4.0だったため、Android機でもiPhoneも遅延が大きく音質も再生周波数帯域が絞られて転送レートも高くないため、正直微妙な使い勝手でした。iPhoneを有線接続すれば、音楽プレイヤーとして音質もレスポンスもよく使えますが、ナビの音が出せません。
今回CPに対応したことで、iPhoneで再生中の音がすべて有線接続で出せるようになり、音質も操作レスポンスも向上しました。また、CPに対応しているアプリはマツコネの画面に出せるため、カーナビタイムの使い勝手が飛躍的に向上しました。
ただし、CP側でアプリを選ぶとスマホ側もそのアプリがアクティブになりますので、CPにカーナビを表示したままLINEを開くといったことは出来ません。
※音楽に関してはそのアプリがバックグラウンド再生に対応していればバックグラウンドでも再生を継続します
CPに関しては、まだ操作に難があります。コマンダーコントロールは左右のスクロールの他に上下左右の2軸押し込みもあります。しかし上下は効かず左右の押し込みは回転と同じ意味を持っています。
つまり、回すのと押し込むのでは効果が同じのため、タイル状のインターフェイスでも横にスクロールするしかなく、上下を操作することは出来ません。
画面端にタスク切換えバーがありますが、そこにカーソルを当てるのにもショートカットはなくスクロールするしかないため、ホームボタンを押して選び直したほうが早いという始末です。
走行中にタッチが出来ないものですから、助手席の人に頼んでも走行中ではコマンダーコントロールで操作するしかありません。
これに関してはまだまだ開発途中で洗練されているとは言えません。
せっかくの良い機能なので使い勝手の改良をしてほしいものです。
ステアリングのボタンには選曲ボタンがあり、もちろんCPで音楽を流している場合でも使えます。しかし、助手席の人は少し困ります。コマンダーコントロール側には選曲ボタンがなく、アプリを再生中に切り替えてから画面上のボタンでコントロールするしかありません。センターコンソールにも選曲ボタンを置くか、左右の押し込みで選曲となる機能があってもよいのではないかと思います。
Siriについては、感度がなかなか良好です。カーナビタイムとの連携もできますし、あの曲が聞きたい…!って思った時にいちいち探す必要がないので重宝します。
ただし、CPで動画の映像を再生することは出来ません。(音は出ます)
※AAに関しては現在Huawei機もXperia機も人に貸している状態で手元にないので検証できていませんが、検証でき次第記載します。
【走行中の制限】
マツコネユーザーの悩みのタネである、走行中の機能制限についてです。
マツコネユーザーの方はご存知の通り、未改造の状態では、走行中にDVDや地デジの画面が非表示になったり、タッチパネルでの操作ができなくなったり、設定項目の一部が変更不可になります。
マツコネのバージョンがV5x系であればAIOでハック用スクリプトを書き出して、USBメモリからのハックで機能制限を解除したり新たなアプリケーションをインストールしたり出来ました。
しかし、CP/AAが導入されたV7x系では、USBメモリを用いたハックができなくなりました。
※V5xでSSH接続のバックドアを仕込んでいれば可能だそうですが、新車時にV7xの状態であるCX-5はこの手段を使うことはできません
内装を剥がしてマツコネを取り出し、シリアルポートをUSBに変換してPCに接続すればSSH接続のバックドアを作ることができるようですが、お手軽とは言えません。
別の手段として、カー用品店等で販売されている「TV視聴制限解除キット」を使うことで、マツコネには「停止してパーキングブレーキが効いている」という認識をさせることで走行中でもあらゆる制限を解除できるというものです(ただし機能の動作中はi-DMが使えなくなります)
ただ、内装剥がしやマツコネへの接続などが必要なため、ご自身でされるのであれば、キットを買うよりシリアル接続の部品を買って改造される方が安上がりだと思います。
これらの操作ができないことに関しては、運転中に不要な操作をできないようにして、安全運転を促すための制限だと思われます
しかし、クルマは一人で乗るだけではありません。
同乗者がいる場合はこれらの制限が使いにくさを助長し、同乗者にエンターテインメント性に欠ける印象を与えてしまう結果になっているように思います。
こういったニーズにも対応するためにも制限を解除する設定をマツコネ上からできるようにしてほしいです。
(もしかしたら制限を掛けるように、お国からのガイドラインがあるのかもですが…)
【地デ
ジ・DVD】液晶のクオリティが上がっているので、色鮮やかに表示されます。最近のクルマはETCビーコンやGPS、Bluetoothなどの様々な電波が飛び交っているためか、受信感度はあまり良くありません。
また、前述のように走行中は青い画面になり音声のみになるのでせっかく液晶が綺麗になっても見る機会が少ないです。
【サウンド】
まず、アクセラの時は標準のスピーカーセットでしたが、当時はスマホがAndroidだったため、細かいイコライザー設定で好みの音質にしていました。しかし、重低音領域の再生時にはスピーカーのストロークが大きくなって音割れしてしまいます。なので、パワードサブウーファーを取り付けて補っていました。
アテンザのBOSE仕様に試乗した時、音の芯が太くてクリアに聞こえるため、次のクルマには絶対つけようと思っていたのですが、CX-5のExclusiveModeは標準でBOSE仕様だったので見事に叶いました。
しかし、いざCPで接続してみると、そんなに地盤のしっかりした音ではなく、どちらかというとボーカルが鮮明に聞こえるチューニングだなと感じました。
そこで自分好みの音にするためのイコライジングです。
マツコネ上ではイコライザーというよりTREBLEとBASSのトーン設定しかないので役に立ちません。では、音源のスマホでせっていするしかないのですが、メインで使っているスマホがiPhoneになり、iPhoneではイコライザーの設定がプリセット方式しかなく、細かい設定が出来ません。
BASS+3、TREBLE+4ぐらいでそれっぽい音にはなりますが、重低音域が突然聞こえてきたりなど、スムーズ感がありません。
せっかくBOSEこだわりのチューニングが施されている車に乗ったのにこれは非常に残念です。マツコネにはぜひ、8バンド以上のイコライザーモードを用意してほしいです。
ところでiPhoneでもカスタムイコライザーを使えるアプリがいくつかあります。その中でも、CPに対応しているAWAというアプリを使ってみました。それらの良い点悪い点なども今後記事にしていこうと思っています。
いかがでしたでしょうか、今回はマツダコネクトに関する内容でした。
ここまで様々な点について書いてきましたが、次回は「つまり結局どうなの?」というまとめを書いていこうと思っています。
ということで、次回は最終回、総評編となります。