スピードメーターにダンパーオイル注入
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スピードメーターのダンパーオイル切れで、ニュートラルでも振動でピョンピョンしてしまうので修理。メーターを取り外して殻割りをします。マイナスドライバーでじわじわとこじって開けていきます。
ドナーのメーターで図らずも練習したので(修理失敗という)、かなり慣れました。
※地味に重要事項として記録します。
トリップメーターのリセットダイヤルは極小のプラスネジで固定されていますが、高確率でネジ山が錆びています。何しろ目視できない位置にネジがあるので、ドライバーの感触を頼りに慎重に回していきます。ここを潰すとリセットダイヤルを取り外せないので、メーター本体とカバーを分離出来なくなります。
今回案の定潰しかかってしまったのですが、精密ドライバーのマイナスで強引にこじってなんとか回収できました。ここで躓くと無駄にタイムロスで済めばまだマシで、下手すると先に進めずに詰むことになります。
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メーターカバーを取り外して分離完了。針を指で弾くとかなり軽く、やはりダンパーが効いていない様子。
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針を外す前に、回転軸に0キロ位置をマーキングして、作業中にクルクル回らないようにテープで固定します。針を外した拍子にゼンマイにダメージがいきそうな気がしたので、ここを押さえておけばそれは防げるかと思います。
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スプーンを使ってテコの原理で左右均等にじっくりと力を掛けていきます。このあと針がロケットのように飛び立ちました。
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ようやくダンパーオイルの出番。タミヤのラジコン用シリコンデフオイル#100000を使用。
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針を抜くと軸が見えるのですが、軸の周囲はダンパーオイルのタンクまで続くトンネルになっています。たぶん…
ネットでよく見る正攻法の場合、軸のある金具のカシメを外したり、トリップメーターを取り外したりしてようやくタンクにアプローチできるのですが、この僅かな隙間を直接攻めることでかなり難易度が下がると思います。
所詮素人なので、いらんところは触らないが鉄則かと思います。機械式メーターの命綱であるゼンマイ部分や、ODOやトリップには絶対に触りませんでした。
ゼンマイが伸びたり、変な力が僅かでも掛かるようになったりしたら、もう治せません。
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100均のコスメ売り場で購入した注射器にシリコンデフオイルを入れますが、オイル粘度が天下一品よりもこってりなので、吸おうと思っても全く吸えません。なので、注射器の上蓋からゆっくりと流し込みます。そして注射針は使用しません。
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試行錯誤して編み出したのが、軸とその隙間を覆うように注射器の先端を被せて、なるべく密閉した状態でオイルを流し込む作戦です。密閉と言っても隙間から漏れてくるので、溢れては拭いての繰り返しです。そして、オイルが本当に入ってるのか目視で確認は出来ないので、時々メーター針を軸に挿しては動きを確認します。
これを何回か繰り返すうちにダンパーが効いてきました。
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本来のダンパーの効き具合は正常に動くメーターと比較しなくては分からないので完全に勘ですが、治ったことを祈ってメーターカバーをカシメていきます。
外側に開いていたカシメ部分をペンチで挟んで内側に戻し、さらに六角レンチを噛ませてプラハンで潰していきました。
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六角レンチのサイズを大→小にして細かくカシメを潰して密閉状態にしていきます。不安だったのでこのあとカシメの上からセメダインスーパーXを薄く塗布してからパッキンを装着しました。
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レンズの内側は曇り止め(クリンビュー)を使って拭き上げたので美しくなりました。盤面は手持ちのメーターから一番キレイなやつを移植。ここの赤の表示が退色していると残念なので。
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ここまでやるのに半日以上は掛かりましたが、車両に取り付けて試走してみると、フラフラと頼りなかった針がスムーズに上昇し、アクセルを戻しても反動で振られることもなく、ビシッと速度を示してくれるようになりました。
じっくりと取り組んだので達成感が半端ないです。逆に、治ってなかったり、いらんところを触って復旧不能にしたりすると、絶望感が半端ないかと思われます。
あとは経過観察です。シリコンオイルが溢れてきたりしないといいんですが。
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