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2025年10月19日 イイね!

超新型デリカミニ! 試乗してきた!

超新型デリカミニ! 試乗してきた!こんにちは。

今回もタイトル通り。

超新型デリカミニに試乗してきました!
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発売は29日からですが試乗の方は今週末くらいからスタートするみたいです!
今回はいつも担当してもらっている店舗ではなく、西日本三菱の出雲店にお邪魔させていただきました。
向かいには日産サティオ島根 出雲店、近所には島根日産 出雲店もありますが、ルークスの方もナンバーがついており試乗されている姿を見かけました。

フルモデルチェンジということでデザインから見ていきましょう!
画像はショールーム内に展示されていたオプション付の車になります
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まずはフロント。
デリカミニの特徴であった愛くるしさもあるデザインテイストはほぼそのままに、先代モデルがekクロススペースのビッグマイナーチェンジモデルだったからできなかった要素も取り込んでいます。
画像がオプション付の車なのでダイナミックシールド部分にブラックのデカールがついていますがノーマル時はボディ同色になっており(一番上の画像)フォグランプ部分にフェンダーから回り込む形でブラックを持ってくることでダイナミックシールドを表現しています。
この表現、2023年のジャパンモビリティーショーにて公開されたD:X CONCEPTの要素を取り入れていますね。
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参考までにD:X CONCEPT

次はサイド
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オプションのデカールがいっぱいついているのでわかりにくいですが、大きく変わったのがAピラー。
先代モデルと比較してAピラー上端が100mm前に出ており、視界の広さと視覚的な開放感を出しています。
また、先代ではDピラー側がベース車の関係でフローティングルーフになっており少しそこだけ都会感が出てしまっていましたが新型はフルモデルチェンジだからこそやりたかったことを日産相手にも貫いたのか、フローティングルーフをやめてDピラーの形状をしっかり持たせて力強さやアクティブ感を増しています。
少しフロントにも関わる話ではあるのですが、今回のデリカミニではボンネットとフロントフェンダーがデリカミニ専用で、ルークスやekスペースとは別に金型を起こしています。
これって結構コストのかかるお話なので三菱もよくやったな!というところです。
まぁ発売して2年でごっそり金型を変えた過去(エクリプスクロス)もありますから慣れたもんでしょう。

そして、リア。
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先代もそうでしたがリアに関してはまた一世代前のスペーシアっぽい雰囲気に。
とはいえスキッドプレートの表現等でデリカミニならではの要素は出しています。

内装も見ていきましょう。
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新型では内装を大幅に向上させてきました。
開発主体は日産なので、液晶メーターとナビ画面を一体化させたモノリスディスプレイを採用。
先代と比べて水平感を強化し、すっきりしたデザインにまとめています。
ちなみに助手席側のトレイもデリカミニ専用で少し深いタイプになっています。

そしてなんといっても最上級グレードの「DELIMARU Package(デリ丸パッケージ)」ではGoogleビルトインの12.3インチナビが標準装備されます!
このサイズのナビはもちろん軽自動車では他社より圧倒的に大画面ですし、三菱の中でもこのサイズはアウトランダーしかないので、軽自動車なのに普通車より高機能な車になっています。
運転席に座ってみると大画面のナビが装備されているにも関わらずディスプレイユニットの存在感が激しくなく、すっきりした視界で運転も楽そうだと感じました。

さて、走り出してみましょう!
本日の試乗車の仕様は以下の通りです
グレード:T Premium DELIMARU Package 4WD
ボディーカラー:デニムブルーパール/ブラックマイカ 2トーン

今回の新型デリカミニ、というよりベースのekスペースやルークスも含めてではありますが、エンジンは先代と同じBR06(ルノーの800ccエンジンをベースに660ccにダウンサイズしたエンジン)でありながら、マイルドハイブリッドを廃止し純ガソリンエンジン車になりました。
その影響についてですが、心配は不要です。
今回試乗した車がターボエンジン車ということはあるとは思いますが、発進加速では先代より軽い車になったような感覚すらありました。

2500rpmくらいからグーっとトルクが立ち上がってくるので街中では不足感は一切ありません。
エンジン単体のスペックは先代と何も変わっていませんが、CVTのチューニングなどが変わっていますのでその影響だと思います。

そして足回り。
デリカミニでは先代でも4WDは専用ショックアブソーバーセッティングを採用していましたが、今回も4WDは専用のショックアブソーバーセッティングを採用しています。
また、これは2WDもですが、カヤバのProsmoothを採用しています。
Prosmoothの採用によって『極低速域の摩擦力と減衰力調整により「入力の遮断感」、「バネ上の安定性」を高め、滑らかなカーペットの上を走っているような乗り心地を実現と謳っています。

では実際走ってみるとどうなのか?

もはやヘタな普通車より足の質感が高いです。
試乗コースは路面舗装が粗いところも多く、振動を拾いやすい路面でした。
そんな中でもフラットライド感が高く、軽自動車の基準をはるかに超えてコンパクトカーは食ってしまいそうな出来でした。
さらに言うとエクリプスクロスより振動が少ないくらいです。
最近の軽自動車の進化はすごいですね。

ステアリングフィールはというと軽ならではの軽快さもありながら一昔前の日産車にありがちなセンターですっぽ抜ける感覚や先代モデルや現行ekクロスなどであった途中で急にアシスト力が変化するようなこともなくきわめてスムース。

ただ、ステアリングの形状はちょっと好みではありません。
2本スポークのことではなくグリップの形状が好みではありません。
日産が主体になった先代から少し見られた傾向なのですが、ステアリングのグリップが奥行方向に長く、握り方によってはとても握りにくいです。
手首を少し捻って親指で安定させるようなイメージですかね。
人差し指~小指が安定しません。
今回の新型ではその傾向がより顕著になっています。
おそらく形状自体は新型リーフと共通でしょうからこの辺は日産の都合かもしれませんが個人的にはアウトランダーくらいが限界です。

これも新型リーフと共通なのですがステアリングスイッチの配置をADAS系(MI-PILOT、日産で言うとプロパイロット)とオーディオ系の操作で従来のモデルとは左右逆にしたのも疑問点の1つ。
先代から乗り換えはまだそんなにないとは思いますが、それでも国産他社からの乗り換えや三菱内でのダウンサイジングとなると戸惑うこと間違いなしです。
日産はなぜこれでOKにしたのか問い詰めたいレベルです。
見ないでも触れる操作性は安全という側面からも大事だと思いますが…

とはいえ、デリカミニ自体はとても良いクルマでした。
B,Cセグがほぼない(エクリプスクロス ガソリンも年内で生産終了の噂アリ)三菱にとってはデリカミニがカバーしなければいけない範囲は結構広いですので力を入れこんだんだろうなというのが伝わってきました。

というよりB,Cセグを完全になくすのはさすがにやりすぎだと思いますよ三菱さん。
エクスフォースをちょっといじって出す噂がありますがそれもいつになることやら…
当面はデリカ屋さんをやるみたいです。(登録車で一番売れているのは18年選手のデリカD:5ですので別に悪いことではないと思います)

ちなみにミニじゃないデリカD:5の方ももうすぐマイナーチェンジするみたいですね。
おそらく最後のマイナーチェンジになると思われますが、これでデリカD:5は20年選手になるのがほぼ確定なのではないでしょうか。
ファイナルモデル=D:5 20周年記念モデルとかになりそうです。
Posted at 2025/10/19 15:14:28 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗記 | 日記
2024年11月23日 イイね!

【乗り比べ】25モデルのアウトランダー試乗してきた!

こんにちは。

今回はタイトル通り。

ビッグマイナーチェンジされた25モデルのアウトランダーPHEVに試乗してきました!
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今回は白(MC前モデル)と黒(MC後モデル)の2台を乗り比べる形での試乗という結構珍しい形態。

内外装もいろいろ変わっていますが今回は省略します。
それでは今回の試乗車の仕様ですが…

24モデル
グレード:G
カラー:ホワイトダイヤモンド
オプション:いろいろ

25モデル
グレード:P Executive Package
カラー:ブラックダイヤモンド
オプション:いろいろ

グレード違いではありますが、基本装備はほぼ共通。
その名の通り25モデルの方が豪華版です。

では早速走り出してみましょう!
今回のマイナーチェンジで走りの面で大きく変わったのはバッテリーと足回り、そしてタイヤですね。
その辺の変化をより感じられるようにと期間限定で前のモデルの試乗車も残して乗り比べのカタチにしているらしいです。

ではいきなり結論から。
僕は圧倒的に新型の方が好きでした。

まずはバッテリーの変更について。
MC前モデルのバッテリーはekクロスEV、サクラ、ミニキャブEVと共用しているもの。
それに対し、変更されたバッテリーはPHEV専用品として新たに開発されたものになっています。
バッテリーの出力が60%アップとなったことで、モーターは変更されていませんが加速性能が向上しているようです。

その効果ですがはっきりと違いました。
もちろんMC前のモデルでも十分な加速感があるのですが、今回の新型は加速感の持続性が大きく向上しています。
乗り比べてみるとMC前モデルは70㎞/hくらいからEV加速の伸びが少しずつ落ちてくる印象ですが、新型は加速が落ちてくる印象がなく伸びのある感じになっています。(どちらもNORMALモードで比較)

同じアクセル開度でも新型はエンジンがかかりにくくなっていますし、かかってもMC前モデルより低い回転数で動いていました。

次は足回り。
ここが今回の変更でMC前モデルか新型か大きく好みが分かれるポイント。
そして僕が新型の方が好みと評した最大の理由になります。
改めて乗り比べてみると、MC前モデルは路面の細かい粒に対してバタつく動き(ハーシュネスというやつ)が気になりました。
また大きな入力が入ると一発で収めきれず、次の入力で跳ねるような動きになり少し不安定な印象でした。
また、ブレーキングで停止した時に、日産のアリアで感じたようなフロントがフワッと揺れる感覚が感じられました。

それに対して新型は細かい粒に対しては足で完全にいなせていてフラットライド感が強くなっていましたし、大きな入力に対しても一発で収めて次の入力で跳ねることもありませんでした。
ブレーキングして停止した時のフワッとした揺れもほぼ解消されていました。

三菱車に何を求めるのか?という話にもつながってくるかとは思いますが、MC前モデルが好みという方は少しスポーティー方向を求めているのかなと感じます。
一方で今回の新型で三菱が打ち出してきた方向性は明らかにプレミアム志向。
欧州に出すにあたって、現地ブランドの倍近くする価格のPHEV車に対しても負けないプレミアム性を打ち出す方向性に持って行ったと考えます。


スポーティー方向をお求めの方にはエクリプスクロスPHEVをと言いたいところですが、アウトランダーと比べるとどうしても商品力で数段劣ってしまっているのが現状。
エクリプスクロスPHEVにもマイナーチェンジもしくは次期型や後継モデルの登場が望まれます。


そしてなんだかんだ変わったのがステアリングフィール。
MC前モデルは2016年に日産が入ってきて開発の途中でプラットフォームから変わる大変更を経て時間も限られた中でできるだけ三菱色を残そうと頑張ってはいるけど深く見ていくと日産が顔を出すという印象でした。
それに対して新型はより”ミツビシナイズされた”ステアリングフィールに変わっています。
これが僕の好みにバッチリはまりました。

具体的に言っていくと、MC前モデルはセンターから切り始めのタイミングで日産車よりしっかりはしていたけど純三菱な車と比べるとスッと抜ける感のある印象。
それに対して新型はセンターから切り始めるところから少し重めになっていてエクリプスクロスまでの印象にかなり近づいていました。
そこから切り込んでいっても変な引っ掛かりや重さの変化も出ず、リニアなフィールでステアリングを切っていけるので扱いやすいです。

タイヤもECOPIA H/L422 PlusからALENZA 001に変更になっています。
この効果はというとグリップレベルの向上はもちろんのこと、静粛性に効いています。
ロードノイズ、空洞共鳴音は大幅に減少していました。
ステアリングフィールの変化にも多少は効いてきますが、切り始め初期から反応がより良くなっていて、緩いコーナーでは明らかに新型の方がステアリング操作に対して反応してくれます。


ここからはついで。
試乗車がP Executive PackageだったのでDynamic Sound Yamaha Ultimateの音を改めて聴いてみました。
FMラジオがとんでもなくいい音で鳴っていました(笑)
ラジオでこの音かよ!?ってなるほどでした。

というわけで新型アウトランダー、欲しくなりました。

とはいえ”次を考える”については一旦現状維持に決定したのでお金貯めようと思います(笑)
Posted at 2024/11/23 14:29:29 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗記 | 日記
2024年10月12日 イイね!

ちょっと気になるあの車(その21:明日はどっちだ!? 編)

お久しぶりです。

本日は気になるクルマシリーズ。

早速本日のクルマは…
MAZDA CX-80
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さて問題です。どちらが本日のお車、CX-80でしょう?

正解は手前のマシーングレーのクルマですね。
お隣にあるのはCX-60ですが、ぱっと見どこが違うねんというような違いしかありません。
見分けるポイントはフロントグリル。
助手席側のほうにメッキのポイント(グリルインシグニアっていうらしいです)が3本入っているのがCX-80です。


今回のCX-80は素のディーゼルモデルのL Packageということでフロントデザインは上位グレードより少し簡素なものになっています。
横のCX-60も廉価グレードの25S S packageということで同じ仕様の外装なので余計に見分けがつきにくくなっていますね。

とまぁフロントはまんまCX-60といった雰囲気。
CX-5とCX-8のようにもう少し差別化要素があってもいいような気がします。

次はサイド。
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前はほぼ60そのままでリアセクションを3列化による延長で変化がついている感じ。
写真で見たときはテールゲートの後端部分から逆スラントしている部分が妙にスラントしている印象でしたが実物を見るとそれほどでもなかったなという感じ。
全長が4990mmとほぼ5mという所まで伸びているので60と比べてもかなり伸びやかな印象を受けます。
ちなみにCX-80は素のディーゼル車でもINLINE6のオーナメントがつくようになりました。
CX-60は素のディーゼル車だと無塗装のオーナメントになるのでここは少し高級感アップ要素。

そしてリア。
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パッと見はCX-60と似てはいますが、コンビランプも別物になっています。
CX-60との違いはバンパー下部。
偽マフラーの造形がなくなりました。

ちなみにCX-60はこんな感じ。(これは上から2番目のExclusive Modern)
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CX-80の話に戻りましょう。
好みは別れるところではありますが、偽マフラーは好きではないのでこれはいい感じ。
ただし、これはExclusive Mode(いくら設定されているパワトレが違うとはいえExclusive Modernとややこしくてこのグレード名嫌いです)以下のグレードに限った話ではありますが、バンパー下部が両サイドだけ無塗装になるのはちょっと…
個人的にはここだけ異常にゴチャゴチャした印象。

続いて内装。
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L PackageということでCX-80の中では下から3番目の廉価寄りの中間グレード。
とはいえ500万円する車です。
パッと見の見た目はCX-60と同じですね。
さすがに上位グレードほどの高級感はないですが悪くない感じ。
現行クラウンとかより”高級な感じ”はあります。
シボの感じは少し気になりますけどそこまで目くじら立てることでもないかな…

L Packageは一応上位グレードと同じ12.3インチのフル液晶メーターになっていますが、表示内容はCX-60から進化していません。
相変わらずドア開の表示はランプ1個と軽自動車並み。
オートACCは悪なのでそこまでしなくていいですが、せっかくの液晶を活かした表示という所はまだまだ足りない気がします。
後ろに人を乗せる需要の多い車種だけに半ドアがどこなのかわからないのはなんだかなぁと思ってしまいます…

ボタン類の操作性はCX-60と同様。
マツダコネクトがコマンダー操作のみなのは直感性を取るのか手元操作できることを取るのかで評価が分かれるところ。

シートはL Packageということで普通のレザー。
やはり張りが強い印象。
運転席もサイドサポート薄目でかなりゆったり。
僕は苦手な感じでした。
この辺もCX-60と変わらずでしょうか。

今回は後席も見ていきます。
まずは2列目。
L Packageということでウォークスルー付きの6人乗り仕様。
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一応独立シートではありますが、思ったよりサイドが張り出しておらず、平板感強め。
広さは必要十分で、3列目を考えて少し前に出しても足元は空間があります。
アームレストはウォークスルーも考えてか少し細めで頼りない印象。
こうなるとウォークスルーを犠牲にしてExclusive Modern/Sports以上のコンソール付きの方がいいかなぁ

そして3列目。(ヘッドレストが畳まれている状態で写真撮りました…)
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さすがにミニバンのようにはいきませんね。
2列目の座席があるところからフロアが1段高くなっていて、大人が乗ると体育座り確定です。
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幅はそれなりにあるので2列目を少し前に出して胡坐をかいた姿勢で乗ると意外と空間がありますよ(笑)

シートバックはしっかり肩まであって安心感はあります。
ラゲッジとの兼ね合いでシートがパタッとたたむだけの構造になっているので余計にフロアと座面が近くなっています。

ちなみに3列目でもUSB-Cポートが左右に1口ずつ付いているのは高得点。
エアコンの吹き出し口もあるのはGood!
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それでは走り出してみましょう。
今回はたまたま先週会った知り合いといっしょに試乗予約して行ったので運転チェックと後席の快適性チェックもしてきました。

まずは運転チェックの方から。
エンジンはマイルドハイブリッドがついていない3.3L 直6ディーゼルエンジン。
以前乗ったCX-60はマイルドハイブリッド付でしたのでモーターアシストがないのと重量増でパワフル感は控えめ。
とはいえ3.3Lもありますから全然不足はありません。
どうしてもエンジンを回す傾向になりがちですが、直6なのもあってディーゼルでありながら回転フィールは結構スムーズ。

さて、CX-60では初期モデルで新開発されたトルコンレス8ATの動きだしのギクシャク感などが問題となっていました。
実際僕がCX-60を試乗した時点でも正直今時ありえないほどの変速ショックが出ていました。
さすがに今回のCX-80では2年経ったこともあって市場からのフィードバックが集まっていることもあって、ギクシャク感はかなり減少していました。
対処方法は少しパワープレイで、CX-60よりも低速でジリジリ進むときのシフトアップを遅らせて下のギアで粘るというもの。
ディーラー敷地内で動き出したときにCX-60の時はすぐに変速してガクッ!っとなっていたのですが、CX-80は変速せずに粘っていました。

と言っても完全に変速ショックが解消したわけではなく、今度は停止直前のシフトダウンで以前よりは大幅に弱まっていますが揺れが多少出ました。

もう一つパワトレ系で気になったのが巡航でアクセルをほんのわずかに開いたときにガラガラ音がしたこと。
自分の運転の仕方だとよく使う領域でなったのですごく気になりました。

そしてもう一つCX-60で気になっていた足回り。
こちらも2年間のフィードバックがあることもあってCX-80ではセッティング変更、リアスタビライザー廃止など様々な変更を施してきたようです。
こちらについても僕の個人的な評価ではよくなっているけどまだ改善途上といった感じ。
今回は素のディーゼル車で以前試乗したCX-60はe-SKYACTIV Dなので直接比較というのは難しいところではありますが、CX-60の時のような激しい突き上げはかなり解消されてはいるものの、人によってはまだ気になるコツコツ感があるなという印象でした。
ロードインフォメーションを求めるというのならこれくらいで落ち着くのが良いとは思いますが、快適性を求められる場合はもう少し収めて欲しいところ。
後席チェックでもう少し触れたいと思います。

タイヤはサイズがCX-60と同じ235/50R20で銘柄はTOYOのPROXES Sport。
CX-60の時はBSのアレンザ001だったかと思いますが、ロットの関係なのか完全に変更されているのか今回はTOYOでした。
騒音規制フェーズ3に対応しているので当然ではありますが静音性は抜群。

ステアリングフィールはCX-60譲りではありますが、重くなっている車重などもあって反応が少しゆったり目にセットされている印象。
とはいえこれは車の性格を考えても適正な範囲じゃないかなと思いました。
ステアリングからのロードインフォメーションも結構豊富な部類でトヨタ車なら確実に消してくる路面の粒感を伝えてきます。
僕はある程度路面の粒感がわかる方が好きなのですが、トヨタ車のような感覚に慣れている方だとビリビリ振動するなぁと思われるでしょうね。

運転チェックはここまで。
運転チェックにおける僕の評価は「CX-60の初期から比べると確実に良くなっているけどもっと良くなる余地はある」といったところでしょうか。

正直、e-SKYACTIV DやPHEVのさらに重い車両でどうなるのかは興味があります。



ここからは後席チェック。
2列目に乗って同乗者目線で見てみることにしました。
なかなか一人で行くとできないことではあるので貴重な経験。

まずシートの印象ですが、やはり独立シートの割に平たい印象。
レザーで結構張りもあって滑るので姿勢が落ち着かないですね…
L Packageなのでセンターコンソールなしのウォークスルータイプということで先に触れた通りアームレストが細身で頼りない印象。
6人乗りで2列目快適仕様にしたいなら迷わず上位グレードのセンターコンソール付きを選んだ方がいいでしょうね…

そして足回りなどからくるフィーリング。
これは正直運転席より悪いです。
運転席に座っている時より路面のうねりや細かい振動が尾を引くように残っています
足としては収まっていてもボディに残るような感覚です。
加減速のピッチングも運転席にいるときより強く感じるので酔いやすい方だと酔ってしまいそうです…

さらに輪をかけてよくないのが運転チェックで気になった微妙にアクセルを開けたときのガラガラ音。
これも運転席にいるときよりはっきり聞こえます。

後席チェックでの僕の評価は「これなら後ろに人は乗せたくない」です。
なんだか本末転倒な結果ですが、現状だと後席の快適性はまだまだ良くありません。
上を見れば700万円級まであって後席に人を乗せるために作られた車として作られているのであればここは正直譲れないところです。
さらなる快適性向上を望みます。






全てを総合した評価は「マツダがこれからラージ商品群を育てるうえで向くべき方向性を考えさせられる1台」といったところでしょうか。

例えば今のCX-80の乗り心地がいいという方はCX-60も含めてこの方向性で熟成してほしいと願うことでしょう。

また別の例で僕のようにまだCX-80でも不満が残ってるよ、という方はCX-60も含めてさらに快適性向上を求める声が出るでしょう。

さらにさらに別の例でCX-60のままでよかったのにCX-80はCX-60の良さを失ったと考える人もいるでしょう。
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この乗り味が好みという方もいれば全くダメだという方もいるのはマツダの狙い通りなのかそれと
も…



マツダの明日はどっちだ!?
Posted at 2024/10/12 21:26:46 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗記 | 日記
2023年11月05日 イイね!

ちょっと気になるあの車(その20:おむすびころころ 編)

こんにちは。

また気になる車に乗ってきました。
タイトルを付けてて思ったんですが今回がその20。
三菱以外のメーカーの車のうち興味を持った車20車種に乗ったみたいです。

そんな記念すべき20車種目の車はこちら。

MAZDA MX-30
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マツダのMX-30なんですが、今更?と思われたことでしょう。
ではこちらをご覧ください。
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この形…あれですね。
これを見なくても詳しい方ならボディーカラーを見た時点でお察しかもしれませんね…

そう!
このモデルはe-SKYACTIV R-EVというシステムを採用したモデル。
ロータリーエンジンを発電専用で搭載しているシリーズハイブリッド型のPHEVです!

パワーユニットの話はいったん置いておいてデザインを見ましょう。
と言っても見た目自体は従来からあるMX-30とほぼ同じです。
違う点はリアのエンブレム、先ほど見せた横のエンブレム、ボディーカラー、ホイールのカラーリングくらい。
このマローンルージュメタリック/ジェットブラックマイカの2トーンは特別仕様車のEdition R専用で、通常モデルはマイルドハイブリッド車と同じカラー構成になるのでよく見ないとR-EVとはわからない感じ。

一応触れたことはないクルマなので見ていきます。
フロントは魂動デザインでほぼ全車種に採用されていたシグネチャーウィングを使わないなど”MX”をシリーズ名に使うということで少し他のシリーズとは違うテイストが与えられていますね。
MX-○といえば日本ではMX-30しかないのですが海外ではロードスターをMX-5という所もありますね。(ご存じの方にとっては何当たり前なこと言ってんだと言われますね💦)
ロードスターも他のマツダ車とは少し違うテイストでデザインされていますよね。
まぁそういうイメージと思ってもらえればいいかなと。

お次は横から
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この車は特別仕様車のEdition Rなので専用のボディーカラーが映えますね。
2トーンなんですが、マローンルージュメタリックなのは横から見たときのルーフラインに当たるAピラーからDピラーまでの部分だけと少し変わった2トーンの使い方。
さらにDピラー終わりのところにはロゴ入りのメッキバーが入るなどなかなか凝った感じ。

そしてMX-30で特徴的なのはやはりフリースタイルドアと呼ばれている観音開きのドアでしょう。
RX-8のドアもこんな感じでしたね。
前側のドアを開けないと後ろ側のドアは開けられないですし、後ろを閉じないと前も閉められないという実用性は無視されたスタイル重視の造り。

そして後ろ。
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後ろは前や横から見た感じよりはマツダだなという感じ。

e-SKYACTIV R-EVのロゴもよく見ないとわかりませんね。
拡大するとこんな感じ。
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続いて内装。
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こちらはマツダらしく質感は価格を考えると優秀。
見た目自体は従来からあるMX-30と全く同じなので何か特筆することはないですね。

メーターは相変わらずドア開状態をランプだけで表示してどこが開いてるかわからない仕様。
左右のスピードメーターとパワーモニターは針で真ん中は大きめの液晶という構成ですが液晶を活かした表示はシステムONの状態じゃないとしないようです。
エアコンの操作系はシフトノブ前にあるディスプレイに集約されています。
一応特に操作するボタンはタッチセンサーで外に備わっているのでわかりやすいとは思います。
位置的にも普通の車と変わらないのでタッチ操作という点を除けば自然に扱えるのではないかと思います。

マツダ車でいいなと思うのはシフトノブ。
パターンがP→Rは左、そこから先は下に動かすことでDに持って行く動作は従来のATっぽい感じ。
電制シフトですが初期位置に戻らない設計なのでわかりやすいですね。

これはMX-30がそういう車なので仕方ないところではあるのですが室内はやはりめっちゃ狭いですね。
リアシートは大人が乗るのはやはり少し厳しい造り。
ロータリーだから気になるなと思っていると、わかってはいるのですがこの狭さで「ちょっと…」となる方はいると思います。

と今までまでとほぼ変わらない部分はこの辺にしてメインイベント行きましょう!

欧州ではいくつかありましたが国内メディアでは試乗記事が全然上がっていないこの車に今回は試乗してきました!
ちなみにホントは試乗できるようになるのは16日かららしいです。

走り出す前にパワーユニットについて。
ボンネットを開けるとこんな感じになっています。
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エンジンは12Vバッテリーの左下辺りに配置されていてあまり見えません。

注目のロータリーエンジンは8C-PH型830㏄×1ローター。
これは完全発電専用で、駆動は100%モーターで行うシリーズハイブリッドと呼ばれるタイプのシステムに外部からの充電機能を備えたPHEVモデルとなっています。
PHEVでは国産車の場合、三菱にしろトヨタにしろ同じマツダのCX-60にしても比率の違いこそあれどエンジンも駆動力になることもあるシリーズパラレルタイプですし、シリーズハイブリッド側から見ると日産のe-POWERもダイハツのe-SMART HYBRID(残念ながらダイハツの安全基準に関わる不正問題で販売停止)も外部からの充電には対応していないのでこの組み合わせは国産では唯一無二の組み合わせ。

駆動用モーターはフロントに1基搭載。
FFのみの設定です。
パワーは120kW/260N・mとこのクラスの電動車としては標準的。
バッテリーは17.8kWhとPHEVとして考えると十分な量を搭載。
WLTCモードでのEV換算距離は107㎞と三菱、トヨタのPHEV車などを上回る航続距離を実現しています。
まぁこれは1780㎏と他社モデルに比べて車重が軽いのも関係しているでしょう。
WLTCハイブリッドモード燃費は15.4㎞/Lと他社モデルよりは劣るところをどう考えるかは選ぶうえでのポイント。
実燃費は結構いいというレポートもありますので長く乗るとどうなるかはわかりません。

それでは走り出してみましょう!
直前まで充電器に接続されていてフル充電されていたこともあって走り出しは完全EVでスタート。
やはり他の電動車と比べるとトルクが少し細めなのでモーター感はあまりなく、ごくごく普通に走り出しました。
”トルクが細め”と書くとパワーが弱いんじゃないかと思われるかもしれませんが、良い言い方をするなら過不足ない感じです。
加速感はとても滑らか。
街中でも使いやすい特性です。
速度の伸び感だけは電動車ですねという感じ。

一方で減速側はかなり電動感を主張してくる感じ。
回生はパドルで2段階増やせる仕組みですが、これを回生を多くする方向に持って行くと日産ほどではないですが、回生してることがはっきりとわかるレベルの減速度が出ます。
パドルを使わない状態ではそこまで減速度は出ません。
これは三菱のPHEVと似たような感じですが、ドライバーの腕次第でかなり効率よく走れるように作られていますね。
うまく利用すればカタログ値の燃費を超えるのは難しくないのかもしれません。

では注目のロータリーエンジンはどうでしょう?
フル充電されていたこともあってエンジンが作動したのは試乗の後半になって空いたところでフル加速を試したときだけ。

ロータリーエンジンといって気になるのはサウンドではないでしょうか。
まぁRX-7などのような高回転までとどまることを知らないかのように「ヒューーーーーン」と回っていく感じをイメージすると間違いなく「なんか違う…」ってなると思います。
考えれば当たり前の話ではあるのですが、昔のは速さを追い求めたエンジン、対してこのエンジンは発電時の効率を考えたエンジンです。
昔のイメージをそのまま持ってくることが不可能です。

という前提の上でこの8Cというロータリーエンジンのフィーリングを改めて感じてみると、ローターを回転させることで動力を発生するというロータリーエンジンの構造をうまく利用して、まるで”モーターがもう1つある”ような感覚で回っているという印象を受けます。
音そのものはモーターかのようなフィーリングも相まってうまく隠されている印象でエンジンが回っていてもEV走行時とほとんど室内の音は変わりません。
振動もほぼなく、よほど細かく感じようとしない限りは気づかないのではないかと思います。
耳を澄ませば一応音はしています。
周波数でいうと昔のよりはかなり低い周波数の音です。
それでも聴こうとして聴いてみるとやはりレシプロエンジンとは違うサウンドであるのはわかるので「一応ロータリーなんだねぇ…」くらいには思えます。
個人的にはロータリーエンジンの車には乗ったことがなかったので新鮮な感覚でした。

パワートレイン系に関する感想はこの辺にしてそれ以外のところを。
まずはシート。
CX-60はちょっと張りが強すぎて嫌な感じだったと記憶しているのですが、MX-30はそもそも体が触れる部分はほぼファブリックで構成されていて柔らかく包む感じ。
やはりシートはファブリック派です。

次にステアリング。
触れた感じがかなり柔らかいのが特徴的。
革で包まれた内側にふわふわなクッション材が入っています。
太さ自体は標準的な印象ですが、中のふわふわがあることで少し細身に感じるような気がします。

コーナリング時のステアリングフィールは変な感じがしなかったのでなかなか好印象。
急な重さの変化もないし、切れば思い通りスッと動く。
さすがマツダという動きです。

そして足回り。
フロントはストラット、リアはトーションビームと現行マツダ車でも標準的な組み合わせ。
さすがにプラットフォームも熟成されたものが使われていますし、元来マツダはトーションビームでも比較的評判がいい足ということもあって乗り心地は普通に良い感じ。
クルマの性格的にも変にスポーティーにしなくてもいいと考えていることが伝わってきます。

タイヤサイズは215/55R18。
銘柄はBSのTURANZA T005A。
TURANZAというとグローバルブランドで、性能的なイメージはPOTENZAとREGNOの中間といったような感じ。
BSのカタログには”REGNOのグローバルブランド”と記載がありますが製品群を見ているとREGNOをそのまま売っているわけでもないようです。
そんな性格のタイヤなんですが、T005Aはどちらかというとコンフォート寄りの性格。
音は静かでR-EVの静粛性を損なっていませんし、当たりも柔らかくて乗り心地に貢献しています。

最後に価格面。
今回試乗した特別仕様車のEdition Rは最上級グレードに当たり、フル装備でメーカーオプションもなし。
車両価格が¥4,917,000。
諸費用なども入れると乗り出し550万円くらいのイメージでしょうか。
使えればではありますが、補助金が55万円出て500万円を切ってくるかどうかという所。

これはEdition Rでの話で特別装備が不要なのであれば車両本体価格は¥4,235,000~なので頑張れば400万円台前半から乗り出しということもできそうです。
ただし、一番下のグレードだけ装備内容がかなり劣るので現実的なところを見ると¥4,785,000で設定されている3つのグレードから好みに応じて選ぶことになると思います。

価格面でいうとエクリプスクロスPHEVとバチバチにぶつかる感じ。
ですが選び方はかなりわかりやすいと思います。

ざっくりとにはなりますが…
・後席に人が乗る需要がある、4WDが必須ならエクリプスクロスPHEV。
・走行フィールで選ぶならお好みで。
・後席はあまり人が乗らなくて、内装などの質感を重視するならMX-30 R-EV。

こんな感じでいいんじゃないかと思います。

個人的には後席に人が乗る需要がなければかなりお勧めできる1台だと思いました!
Posted at 2023/11/05 17:51:46 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗記 | 日記
2023年09月23日 イイね!

ちょっと気になるあの車(その19:スイスイ泳ぐイルカ 編)

さて、連投の2本目。

1日でいっぱい乗りすぎなんです。

というわけで次の気になる車はこちら

BYD DOLPHIN
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中国の電気自動車メーカーBYDの日本導入第2弾モデルになるドルフィンです。
その17で第1弾モデルのATTO3に乗ってきましたがこちらはなかなか良い出来であっただけにドルフィンはいかほどかというわけで前回と同じく松江にあるBYD AUTO 松江開業準備室にて試乗してきました。

まずはいつも通りデザインから。
基本はちょっと”気になっちゃう”あの車(中国のEV恐るべし 篇)で見てきた通りなのですが一応日の光の下で見るのは今回が初めて。
上の画像は2種類あるうちの下のグレード。(以下「スタンダード」と呼びます)
見分けるポイントはボディーカラーとホイールとルーフです。(詳しくは後述)

話を戻してデザインを見ていくとフロントはけっこうカワイイ系。
本国仕様は少しブサイクなのですが日本仕様はすっきりしている感じになりました。
直前にテスラを見ていたこともあってこちらはなんか親しみやすい感じ。
フロントカメラのぽっちは少し気になりますねw

お次は横から
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ちょっとノボリが被っちゃってますが(^-^;
横から見たときに特徴的なのはやはりドアに結構大胆に入ったキャラクターライン。
車名があらわすようにイルカがテーマなのでヒレをイメージさせる感じなのではないかと思います。
こうやって見ると装飾の類も少なめで結構普通のコンパクトカー然としていますね。
ドアノブもバータイプじゃなくて下から手を突っ込むタイプです。
このタイプは久しぶりに見ました。


続いてリア
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国内仕様は右下に「BYD DOLPHIN」と入っていますね。
さんいん輸入車ショーで見たプロトタイプにはありませんでした。
テールランプの光り方が結構特徴的。(画像はさんいん輸入車ショーの時のもの)
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さすがに元アウディのデザイナーがやってるだけあって、言われなければ欧州車っぽい雰囲気もあります。
少し前のプジョーとか言ったら信じてもらえそうな雰囲気。

そして内装も見ていきましょう。
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基本的にこちらもさんいん輸入車ショーで見たものと変わったところはあまりありません。
スタンダードとロングレンジ(上のグレード)の装備差が多少あるくらいで見た目はほぼ同じです。
質感としては上部はハードプラでソフトパッドなのはディスプレイしたからエアコン吹き出し口の下に伸びている部分のみ。
それでも、造形なんかは結構凝ってるなと思います。

これはすごく無難なブラック&グレー内装ですがボディーカラーにコーラルピンクを選ぶとなかなか派手なグレー&ピンク内装、サンドホワイト(スタンダードのみ)を選ぶとブラック&ブラウン内装、サーフブルー×アーバングレーの2トーン(ロングレンジのみ)を選ぶとブラック&ブルー内装が選べるなど、ボディーカラーごとに個性あふれる内装が選択できます。
画像は載せると大変なので「BYD ドルフィン 内装」で検索してみてください。

テスラを見た後にこの車を見るとなんだか安心感があります。
何がそうさせるのかといえばスイッチがそれなりにあることでしょうか。
エアコン系と走行・回生モード、ハザード、シフトがインパネに、パーキングブレーキ、オートホールドがセンターコンソールに配置されるなどすごくわかりやすい場所に必要なスイッチ類が配置されている印象。
ATTO3の時にも触れましたがBYDは方針として必要なスイッチ類は残すようです。
シフトレバーの操作感が気になっていましたが、いざドラポジを取って操作してみるとちょうどいい位置にあってしかも下に動かせばD、上に動かせばRと単純明快。
この位置からだとPが見えないと思いますが、Pはというとシフトレバー右側面にボタンで配置されています。
これがまたドライバーの角度からはしっかり見えるようになっていて考えられてるなと思いました。

インフォテインメント系は基本的にATTO3と同じものが採用されています。
センターディスプレイは90°回転するギミック付きの12.8インチ、メーターは5インチ液晶の構成。
中の機能的には少しATTO3より新しいみたいですが細かい差なので基本的には同じと思ってもらっていいレベルです。

シートはATTO3よりゆったり目。
それでも体の収まりはいい感じです。
ドラポジもテスラより自然に取れる感じ。
表皮はビーガンレザー(ヴィーガンレザー)というらしいです。
どんなものか調べてみると動物の革を使用せずに革のような質感を表現した素材のことでいわゆる合皮なども一応含まれますがこう書かれる場合、植物由来の素材を使っている場合が多いようです。
レザーと謳ってはいますが結構ファブリックにも近い風合いでレザー感があまりなくて逆に良い感じ。

それでは走り出してみましょう!
スタンダードは44.9kWhのバッテリーに70kW、180N・mのモーターという組み合わせ。
国産コンパクトより少し大きめな4290×1770×1550というボディーサイズに1520㎏という車重を考えるとパワー不足かなと思っていましたが街乗りならば必要十分レベル。
やはり0で最大トルクが出る特性なので1.8L並みとはいえしっかり下で出ていて扱いやすいです。
とはいってもさすがに高速域になると速度の伸びが苦しくなる感じはあります。

ATTO3もそうでしたがBYDは出力の出し方が穏やかになるようにチューニングされていて、ガソリン車から乗り換えても違和感が少ない特性になっています。
ドライブモードもECO、NORMAL、SPORTの3種類があって街乗りだけならECOでも全然問題ない加速感。
少し強い加速を求めるシチュエーションならSPORTにすると数値から感じるパワー不足感はなくスムーズに加速します。
絶対的なトルクが低いのもありますが、頭が持ってはいかれません。
だれが運転しても扱いやすい特性は嬉しいですね。

回生もATTO3と同様に穏やか。
今回はStandardとHighという2種類の回生モードが用意されていましたが普段からHighにしていても全然違和感ないですしそれで回生量が増えるならむしろ常時Highを推奨したいくらいです。

ブレーキもATTO3が少しカックン気味だったのに対してドルフィンの方がスムーズにフットブレーキと協調できている感じ。
ブレーキ関連ではオートホールドがまだ甘いらしく、オートホールドを作動させた状態でブレーキから足を離すと一瞬車が動きます。
これは全国の店舗に試乗車として配備された初期ロット特有の不具合とのことで、実際にユーザーにデリバリーされる車両についてはこの辺は解消したものが納車される予定とのこと。

ステアリングフィールは少し軽め。
しかしこれはステアリングアシストがコンフォートの時の話。
設定にあるステアリングアシストをスポーツに切り替えるとよりしっかり感が出ます。
個人的にはずっとスポーツにしていたいくらいですが、女性が運転するとなるとコンフォートの設定もありな気がします。
試せてはいませんでしたが、ATTO3にも同様の設定は存在するらしく変えたらもっと好みになりそうな想像ができました。

足回りは少しリアの動きが気になる感じ。
リアサスがトーションビームだという影響かもしれませんがATTO3と比べると少し揺れの収まりが悪い印象。
とはいえコンパクトカーという尺度で見れば全然いいレベルです。

タイヤは205/55R16のブリヂストンのエコピアEP150。
コンパクトクラスでは採用例の多いタイヤですね。
静粛性は標準レベル。
とはいっても変に気になる音がするわけでもなく気にしなければ普通だよねという感じ。

前回ATTO3の時には確認できなかったメーターのダークモードも今回のドルフィンで確認できました。(ATTO3にも設定はあります)
僕ならダークモード一択です!
背景が黒にかなり近い紺になったことで緑で表示されるアイコン類が格段に見やすくなりました。

ちょっとパワー面の不安はあるけれど、それでもしっかり装備が揃っていて補助金なしで363万円、補助金を入れると298万円となる価格設定は結構魅力的!
ちなみに今回のドルフィンもオプションの概念はほぼ存在しないのと有料色も存在しないので車両の価格としてはそのまま363万円とATTO3よりもさらにわかりやすくなりました。

軽自動車のフルオプションで300万円するこの時代において実用的な電気自動車がこの価格で手に入るとなると結構魅力を感じる人は多いと思います。
ボディーサイズもちょうどいい感じなので例えば奥様用のセカンドカー需要とかならスタンダードで十分と言えるレベルにあります。

強いて言えばパワーウィンドウが18モデルのエクリプスクロスと同じ運転席以外はワンタッチで開閉できないタイプなのが気になるくらいでしょうかw

と、ここまでスタンダードをベースにデザイン、走りなどを見てきましたが、実は今回…





スタンダードとロングレンジ両方乗り比べてます!

というわけでロングレンジがこちら!
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前から見てるだけじゃあまりわからないと思いますので前述したスタンダードとの見た目の相違点を振り返りましょう。

・ボディーカラー
スタンダードはサンドホワイト、コーラルピンク、アーバングレーのモノトーン3色。
一方のロングレンジは、アトランティスグレー×ブラック、スキーホワイト×アーバングレー、コーラルピンク×アーバングレー、サーフブルー×アーバングレーの2トーン4色が設定されています。

というわけでモノトーンならスタンダード、2トーンならロングレンジと見分けられます。
今回試乗した両モデルはそれぞれスタンダードがアーバングレー、ロングレンジがスキーホワイト×アーバングレーになります。

・ホイール
ホイールはデザイン違いかと思いきやもっと重要な違いがあります。
まずは見てみましょう。

最初はスタンダード
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そしてロングレンジ
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さすがにみんカラにいる皆様なら一瞬でわかったと思いますがスタンダードは4穴、ロングレンジは5穴です。
タイヤサイズと銘柄ともに共通なのでホイールとハブ部分だけをロングレンジ用に作り変えていることがわかります。
これはこの後出てくる見えない部分にあるスタンダードとロングレンジの違いが影響します。

・ルーフ
こちらはすごく単純でスタンダードは普通の屋根なのに対し、ロングレンジはパノラマルーフが標準装備です。
そのためスタンダードはルーフ全面がボディカラーで塗装されているのに対し、ロングレンジは前から見るとルーフがブラックになります。

それでは見えない部分の違いも見ていきましょう。
・バッテリー
スタンダードは44.9kWhなのに対しロングレンジはATTO3と同等の58.56kWhを搭載しています。
リーフの標準とe+の関係性をイメージするとわかりやすいでしょうか。
バッテリーが異なるのに伴って急速充電器の最大出力がスタンダードは65kWまで、ロングレンジは85kWまで対応となっています。

・モーター
スタンダードは70kW、180N・mに対しロングレンジはこれもATTO3と同等の150kW、310N・mのモーターを搭載しています。
スタンダードに対して倍以上になるパワーに対応するためにホイールが4穴から5穴になっているんですね。

・リアサスペンション
これは正直びっくりなのですが、リアサスペンションがまるっきり違います。
スタンダードはトーションビーム、ロングレンジはマルチリンクです。
こんなに違うとホントに同じ車種なのか、同じプラットフォームに乗っているのか疑いたくなるレベルですねw

・一部機能装備
例えばワイヤレス充電器であったりとか全席オートのパワーウィンドウスイッチなどはロングレンジのみの設定です
ただし、スタンダードでも十分すぎるほどの装備はついています。

それではロングレンジも走ってみましょう!
先述した通りスタンダードに対して倍以上のパワーを持つモーターを搭載している効果もあって動力性能にかなり余裕があります。
当然のことではあるのですがATTO3と同じモーターをATTO3より70㎏軽いクルマに載せているのですから走りは十分なんてレベルを超えています。
アクセルを踏み込んだ感じというのはBYDチューニングで穏やかになるようにはしてあるものの、それでもスタンダードに対して明らかにパワーがあるのが伝わりますし、速度域が上がってきても苦しい素振りを見せません。

そして足回りもリアサスペンションがマルチリンクに変わっている効果がしっかり出ていて、スタンダードのトーションビームと比較して振動が一発で収まる感覚があります。
ハイパワーに対応するための変化でもあるとは思いますが、これだけ足のフィーリングが変わってくるともはや違う車に乗っているような感覚になります。
形式だけお金をかけたタイプを使っていてもセッティングがちゃんと出ていなければダメだと思いますが、ドルフィンに関していえばスタンダードのトーションビームが別に悪いわけじゃないですが、ロングレンジに乗るとマルチリンクいいよね!ってなると思います。

このロングレンジ、セッティング次第ではホットハッチと呼んでもいいレベルのポテンシャルを秘めています。
純正サイズのタイヤで探してみると一通りのスポーツタイヤも揃います。
なんかそういう方向性も面白そうという感じでしたw


ドルフィン2グレード乗ってきましたがどちらもなかなか良かったです。
ちなみに僕が買うならですが、予算が許せばロングレンジ一択です。
正直なところ車両価格が407万円と440万円のATTO3も十分狙える金額なのでロングレンジどうなの?となるのですが僕は乗った感じでドルフィンの方がいいなと思いました。
走った時のフィーリングはATTO3よりも洗練されていますし、ボディーサイズがとにかくちょうどいいです。
補助金を入れると350万円を切ってくる設定とこちらもなかなかいいところ突いてきてます。

買うならと言い出したということが何を意味しているか?


この車、普通に欲しいと思えるレベルでした!


ATTO3の時にも書いたのですが「中国のメーカーだから信用できない」と切り捨てるのは自由です。
しかし、純粋に車の出来として見ると国産車にも全然劣らないですし、国産車が負けてるなと感じるところもたくさんあります。
逆にドルフィンが国産車に対して負けるところもありますが、それでもこれなら国産車で今までに欲しいと思えた車たちと十分争えるレベルにあると感じました。
Posted at 2023/09/24 00:27:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | 試乗記 | 日記

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