2台目は…
NISSAN NOTE e-power
12/23に発売されたばかりの新型ノートです。
グレードは最上級のX
オプションもモリモリでLEDヘッドライト&フォグランプや9インチナビ+プロパイロットもついた豪華仕様。
デザインは先代とは名前こそ同じだけど別の車になったという印象。
アリアにも通じる日産の新世代デザインですね。
どこか欧州車のような佇まい。
内装もガラッと変わってメーターは液晶だしナビ周りなんかもアリアを意識させるデザインになっています。(画像は拝借です…)
メーター内の情報はステアリングスイッチで切り替えできるのもいいと思います。
ソフトパッドは少な目ですが先代モデルよりはかなり質感も向上していると思います。
ステアリングは全車標準はウレタンなのがちょっと残念。
本革ステアリングは寒冷地仕様かLEDヘッドライト&フォグランプ、16インチアルミホイール、本革シートあたりとセットオプションになっているものを選ばないと装着されません。
というか後で触れますがオプションシステムは全般に不親切な印象。
シフトレバーがちょっと独特でいわゆるプリウス式ではなく縦に動かすタイプ。
最初は戸惑いましたが慣れればこっちの方が使いやすそう。
シフトレバーにもインジケーターがついていますしどこに入ってるかわからないということはより少ないと思うのでこの辺は高評価。
走り出してみると日産が第2世代e-powerと謳っているだけのことはある感じをすぐに受けました。
先代モデルはすぐにエンジンがかかるうえにに音がかなりうるさいというイメージでとりあえずあるものをくっつけた感があったんですが、新型はまず静粛性が段違いに向上しているのでメーターに表示させてないとエンジンがかかっていると感じ取れないくらいになっています。
ここまでエンジンが静かになるとロードノイズ等のほかの騒音が気になってくるところですが、この辺もよく抑え込まれています。
日産の電動車というとワンペダルドライブをアピールしていたかと思いますが今回の新型ノートは完全停止まではしなさそうでした。
その代わりなのかアクセルを離したときの回生ブレーキの利き方がすごく自然になっていました。
過去に現行リーフにも試乗したことがあるんですがリーフのワンペダルは利きすぎて運転がガクンガクンになっちゃったのでもうちょっと弱めて欲しいなと思っていたんですが新型ノートはその辺うまくできていて回生もするし減速感は自然だしで運転しやすいです。
ちなみに2月発売の4WDになるとリアモーターだけで回生するらしく、後ろから引っ張るような感じに減速していくとのことでより自然な減速感が得られるとのことでした。
三菱のPHEVみたいに回生量を細かくコントロールできる機能があると面白いとは思いますが一応ドライブモードでその辺は多少変わるようです。
そのドライブモードはECO、NORMAL、SPORTとあってデフォルトはECO。
このECOが一番積極的に回生していくモードっぽいです。
NORMALは加速感はECOと同じ感じで回生が少し弱められてるかな?
SPORTになるとよりモーターの瞬発力のある加速が得られます。回生はECOに近い感じ。
ルノー・日産・三菱アライアンスの最新小型車用プラットフォームであるCMF-Bの効果かボディもしっかり感が得られましたし、足回りも変に硬すぎず日常使いにぴったりといった感じ。
あと今まで日産車で感じたびっくりするくらいのステアリングの軽さを今回はあまり感じませんでした。
三菱車に慣れている僕の感覚では軽さはあるものの、センターのしっかり感は向上した感じ。
リーフ、ekクロス(デイズ)、ekスペース(ルークス)で感じた切り始めの一瞬すっぽ抜けたような感覚も感じなかったです。
これからの日産車がこのような味付けになっていくのなら結構ありだと思いました。
バイパスでプロパイロットの機能を少しだけ試すことができましたが変に動かされているという感じでもなくさりげない動き。
これなら疲れは減りそう。
ただ、白線認識精度はもう少し課題もありそう。
明らかに線があるポイントで一回認識が外れたので(復帰も早かったのでさほど大きな問題ではないですが)ちょっとだけ気になりました。
ここまで大きな不満ポイントは正直なかったですが、オプションのシステムだけは正直いただけません。
まずプロパイロットはXグレードかAUTECHしか選べないようになってますしナビリンク機能がついているので仕方ないところでもあるんですが9インチナビやらなんやらがついて44万2200円のオプション装備が必要になります。
プロパイロット付を求めるなら車両価格は260万円~だと思わないといけません。
XグレードくらいはLEDヘッドライトも標準でいいと思うのですがこれもオプション。
アルミホイールも欲しいなら本革シートもセットでついてきます。
ちなみに僕はオプションのアルミホイールより標準のホイールカバーの方がデザインが好きなのでもし買うならXでプロパイロットの有無は悩みますが(無いとACCがなくなるのかな?)LEDヘッドライト&フォグランプと寒冷地仕様(ステアリングヒーター付きの本革巻きステアリングになるので)くらいは装備させた仕様にしたいですね。
アルミホイールなら後から好みのものを選べばいいだけですし。
それかAUTECHでオプション全部乗せの超豪華仕様ってのもいいですね。
日産の戦略にまんまとハマってる気がしますが結局ほとんどがこうなると思っています。
ちなみに下位グレードのSとFはというと…
まずFは超シンプルでLEDヘッドライトしかメーカーオプションが選べません。
まさかのインテリジェントキーも選択不可といういかにもビジネス用グレード。
本体価格はSより高いんですがメーカーオプションがそもそもつかないので総支払はSより安くなる場合がほとんどかもしれません。
こんなビジネス用グレードっぽいFですがホワイトのボディーカラーは有料のピュアホワイトパールしか選べないなど不思議な点もちらほら。(ソリッドのホワイトはS専用です)
真ん中のSはFに比べるとオプションの幅は広がりますが前述の通りプロパイロットやNissanConnectナビは選択不可。
インテリジェントキーは選択可能ですがつけると追加で強制装着になるオプションが増えます。
まずはアラウンドビューモニターとインテリジェントルームミラーと後方の安全装備は強制で、これにプラスしてナビ取り付けパッケージ(TVアンテナ、GPSアンテナ、ステアリングスイッチ等)をつけるとLEDヘッドライト&フォグランプもついてきます。
ナビ取り付けパッケージなしのパターンで11万8800円、ナビ取り付けパッケージありのパターンでは24万5300円が自動的にオプション価格としてプラスされます。
オプションでインテリジェントキーをつけた瞬間にSはFより高くなり普通のグレード順の価格になるのがわかります。(その分装備はFより大幅に充実します)
ナビ取り付けパッケージは単体オプションがSにだけ用意されていますがこれを装備するとFとほぼ同じ価格になります。
プロパイロットがいらないのであればSにインテリジェントキーをつけて後方の安全装備も充実させつつディーラーオプションのナビでもつければある程度はXとの装備差もカバーできそうですがそうした時に価格差がどうなるかによっては普通にXにしてプロパイロットなしのパターンというのも選べますね。(ただしXはNissanConnectナビをつけないと後方の安全装備が追加できない)
詳細な見積もりまではしていないのでどうなるかはわかりません(^-^;
セットオプション自体が悪いというわけではないですがセットにする内容が微妙でグレードによっては超複雑。
そこは標準にとか単体オプションじゃダメなの?と思うところはあります。
単体オプションが増えるとそれだけ組み合わせが増えることになるから生産コストに響いてくるという事情がありそうではありますがやりすぎもよくないのではと思います。
現状は標準車の2WDだけというラインアップですが来年2月にはリアモーターがかなりパワーアップした4WDにAUTECH、そしてさらにその先には高級&3ナンバー版の「ノートオーラ」も予定されていますからノートシリーズとしてのラインアップ拡充にも期待が持てますね。
正直、今回の新型ノート e-powerは想像以上でした。
フィット、ヤリス辺りにはっきりと脅威を与える車が出てきたんじゃないでしょうか。