もはやこれしかやってない気がする気になる車シリーズ…
いつの間にか10車種目になっていたようです。
記念すべき10車種目は…
NISSAN ARIYA
待ちに待った人も多いんじゃないかと思われる日産アリア。
グレードはリミテッドではない標準車のB6(2WD)。
ボディーカラーはプリズムホワイト/ミッドナイトブラックの2トーン。
まずパッと見のデザインは日産の最新世代を象徴するデザインですね。
これはアリアが始まりなので当然なんですがノートやオーラの方が先に発売になったので見慣れた感もありますね。
発表からもかなり時間が空いたので新鮮さは薄いですが、なかなか美しいデザインになっています。
今までは画像でしか見ることがなかったですが実車で見るとこれがなかなか美しい。
日産が「TIMELESS JAPANESE FUTURISM」と呼称するアリアのデザインはすっきりとした見た目の中に日本の伝統美を入れ込んだものになっています。
よく見ていくと細かい模様なども入っていてシンプルな中に繊細さも感じられます。
サイドはクーペスタイルのSUVフォルムが滑らかでルーフラインに沿う形のメッキモールやCMF-EVプラットフォームを採用することで実現したロングホイールベースと相まって4595mmという数値以上の伸びやかさを感じさせます。
パッと見だとアウトランダーと同じようなサイズに感じてしまいますがアリアの方が100mm以上短いです。
実は4595mmってエクリプスクロスのMC後モデルより50mm長い程度なんですよね。
お次はリア。
一文字型のリアコンビランプにNISSANの文字が入っているパターンもアリアから始まった新しい日産デザインの象徴的なものですよね。
オーラではセンターで分割されていますがアリアはテールゲートの分割以外は全部繋がっています。
内装もスッキリとしたデザイン。
全体的に落ち着いた色味で個人的にはリミテッドより標準車の方が好みな感じ。
カッパーの差し色はいいアクセントになっていますね。
センターコンソールが完全にインパネから離れた形になっているので足元がかなり広々としています。
また、センターコンソールが電動でスライドできるようになっていて結構前まで出せるのでアームレストも使いやすそうです。
木目調パネルに浮かび上がる形で出現するエアコン操作系は見た目はなかなかに上質ですが操作性は微妙…
ハプティクスフィードバックが入ってはいますが押した感触は控えめ。
センターコンソールのドライブモードスイッチ等も誤操作防止の意味もあるのか、軽くタッチするだけじゃ反応せず、少し押し込むようにすると反応する感じになっています。
慣れが必要かもしれないですね。
内装の機能面は当然日産のフラッグシップらしく、12.3インチのフルデジタルメーターにこちらも12.3インチのNissan Connectナビゲーションとなっています。
基本はオーラでも採用されているそれではありますが、アリアでは目的地を設定していない時でもメーター上に地図表示ができるようになっているなど独自ポイントもありますね。
それでは走り出してみましょう!
現状納車が始まっているのはB6と言われる66kWhのバッテリーにフロントモーター駆動の2WDの組み合わせのみ。
e-4ORCEと名付けられた4WD仕様やB9グレード(バッテリーが90kWhに拡大されたモデル)はまだまだ先になります…
そんなB6グレード、フロントに160kW/300N・mのモーターを搭載。
モーター駆動ですから当然0から最大トルクを発揮するわけですが、パワーの出方としては比較的穏やかな方向ですね。
滑らかに走り出せます。
2WDモデルはドライブモードが3種類設定されていて、ECO、STANDARD、SPORTとなっていますが、SPORTにすると少しレスポンスが早まりますが過激というほどではないです。
この制御はアリアのデザインの世界観ともよくマッチしているなという印象です。
とはいえ、普段使いならSPORTよりはSTANDARDやECOがおすすめです。(理由は後述)
アリアはさすがEV、静かすぎです。
というかモーターの音すらも感じさせないほどに静か。
例えばですがアウトランダーPHEVとかだと結構「ヒュイーン」というような音があるんですがアリアはそれすらもどこかに置いてきたような静粛性を実現してしまっています。
そうなると今度はロードノイズ等が気になってくるかと思いますが、それすらも消し去る遮音性の高さ。
けっこうザラザラした舗装のところを走ったんですがそれでこのレベルのノイズでで済むんですか!?ってなります。
フロアの遮音がしっかりしているのとタイヤがBSのアレンザなのもあるかもしれません。
音楽をかけて走ることが多い方にとっては最高の環境が構築されます。
ステアリングフィールはノート以降感じていた良い印象をそのまま受け継ぎます。
以前はセンター付近が軽すぎる印象があった日産車ですが、この辺がしっかりしたことで個人的にかなり好みのフィーリングになりました。
そして、アリアは最近の車としては珍しく(?)路面状態がかなりつかみやすい感じを受けました。
最近の試乗では路面のザラザラを完全に消すようなステアリングインフォメーションの車が多い印象でしたが、アリアは不快にならないレベルで路面の情報を伝えてくるようになっています。
この辺も個人的にはかなり好印象です。
足回りは少し柔らか目。
結構エアボリュームの大きめなタイヤを採用している関係もあるとは思いますが、全然硬さを感じません。
ここで一つ気になったポイントはピッチング。
特にブレーキング時は顕著で、ブレーキングで車体がノーズダイブする量自体は少ないのですが、完全に停止した時に主にフロントが揺り返しのようになってピタッと止まらないのが少し難点…
この辺は20インチモデルがどうなのかも気になるところですし、e-pedalとの兼ね合いで結構繊細なブレーキングが要求されるのかなどもう少し検証したいところ。
このピッチングがあるので、普段使いでは加速も穏やかなSTANDARDかECOのドライブモードがおすすめです。
もう一つ走っていて感じたのが車体の大きさを感じさせないなということ。
全幅は1850mmあって最近のSUVとしてみれば標準的なサイズなんですが、運転している感覚だともう少し小さく感じられるほど。
むしろエクリプスクロスの方が運転しているときの感覚としては大きく感じるほど。
アリアがなかなか発売されない間にライバルとなるトヨタ bZ4X/スバル ソルテラが発売され、その比較もしてみたいところですがこちらはいかんせん試乗車が少なすぎていつ見に行けるかわかりません…
ちなみに見た目だけなら断然アリアが好みです。
昨今のいろいろな事情も重なってなかなか納期も延びているアリアですがこれも試乗したらやられちゃうこと間違いなしですね…
B6でも600万くらいするもはや高級車ですが買ったら幸せになれそう…
最近の日産車はオーラといいこのアリアといいかなり良い車が出ている印象です。
もうすぐNMKVで開発されている軽EV(サクラ(?)/eKクロスEV)も出ることですし今後もこのアライアンスを組む2社から目が離せないという印象です。