Eセグメントの高級乗用車に当たる、トヨタ・アリストはなかなかの気品があった
高邁で流麗な姿をしたトヨタの高級セダン乗用車は、レクサスやクラウンが当てはまるが、かつては14年間に渡って活躍したトヨタ・アリストもあったことを忘れてはならない。こちらはEセグメントに分類されレクサスの上級モデルを担っていて、主にネッツ店で販売されていた。その上トヨタの高級セダンで当たり前だったターボモデルも存在し、直列6気筒ツインターボエンジンをどこよりも先駆けて採用することが多かったので、常に先のことを見据えている国産最速セダンとも呼ばれていた。
初代 JZS14#型からクラウンマジェスタとの姉妹車を果たしていて、デザインにこだわっていた
1991年に誕生した初代アリストは、貫禄のあるクラウンマジェスタと基本構造を共有していて、ボディデザインはイタリアのデザイン会社に任せられたが、その頃はまだ平凡なセダン車だった。エンジンは直列6気筒及びV型8気筒が揃えられ、駆動方式は後輪駆動・FRまたは4WDが使われ、北米に構えたレクサスブランドからも販売され、1995年にはABS、運転席助手席デュアルエアバッグ、プリテンショナー付きシートベルトを加えて安全面の強化を進めた。
海外では、トヨタ自慢のブランドで展開して、レクサス・GSという名前で広まった
こんなに素晴らしいアリストは、日本国内だけではなく海外にも浸透し、トヨタが手掛ける高級車ブランドであるレクサスを通して販売されることになった。そこではレクサス・GSという名前で広まり、1993年にはレクサスGS300に名前が変わり、トヨタ独自の技術や高邁さを伝えたのだ。
運転席を含むインテリアは、クオリティと耐久性が非常に高いので、多くの人を魅了する
アリスト自慢のインテリア空間と言えば、シフトレバーを囲んでいたりハンドルやドアにも付いているウッドパネルが木目調になっている、シートがゆったりくつろげる質感になっている、とにかく空間全体にゆとりがあることが伺える。その上シートの色やパネルは自分の好きなようにカスタマイズできるのもありがたい。
搭載するエンジンはとても高い最高出力を誇ったので、国産最速セダンを果たした
「走りのセダン」と評価されたアリストは、スポーツカーにも負けない速度や走りを実現したことでも有名である。その理由は先ほど述べたように、常に先のことを想定して最新のエンジンを加えることを始め、塗膜内部の結合力を強め化学安定性を向上させたことが当てはまる。そして使われたエンジンはV型8気筒及び直列6気筒だが、どちらも280PS/5,600rpmの最高出力と44kgfm/3,600rpmの最大トルクを発揮したので、本当に当時の国内最速セダンを果たしたのだ。
2代目 JZS16#型になった時は新たなプラットフォームに切り替わり、左ハンドル車も登場した
6年間もの歴史を紡いだ初代は、1997年に2代目となり、この頃からクラウンマジェスタとの姉妹関係を締結した。エクステリアデザインやエンジンも新しいものに切り替わり、ツインターボの直列6気筒が使われたが、それでも高級車としての誇りは一切捨てていない。2004年に生産を完全終了して、2005年に販売を終了したが、振り返ってみるとトヨタ・アリストは14年間もの歴史を紡いできたことが伺える。
販売終了から長い年月が経過しても、中古車市場で高く取引されている
10年以上も前の車種になるトヨタ・アリストは、クラウンやレクサスと肩を並べる高級車を務めて、世界各国にも浸透した実績を残している。そして現在になってもあちこちの中古車市場で高く取引され、愛用していたかつてのオーナーからは思い出の声が挙がっているのだ。
その麗しい雄姿は、トヨタが誇るブランド、レクサス・GSに受け継がれた
COBBYにもあるように、丁寧に磨かれたようなセダン車を成し遂げているアリストは、販売が終了した後はトヨタが誇るブランド・レクサス・GSの3代目に受け継がれたのだ。こちらはV型6気筒またはV型8気筒エンジンが使われ、交流同期電動機によるハイブリッドシステムが採用され、日本だけではなくアメリカ、韓国、中国にも行き届いたのが何よりの誇りである。
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2019/12/26 16:30:36