ドイツ車と言えばボディ剛性…というのも今は昔か。このクルマに試乗した時も、実際にオーナーとなった今でも、感覚的なボディ剛性の高さはそれほど伝わってこない。湾岸線の荒れた道を走ると突然「ガスン!」と来てリヤフロアがぶるるっと震える感覚がある。ワゴンだからしょうがないと思われるかもしれないが、試乗車のセダンでもリヤフロアがぶるるっと震える感覚は伝わって来た。
福野礼一郎は最近のクルマの傾向として、ある部分までの入力にはミシリとも言わないボディが、ある大きさを超えた入力の時に急にグシャっとくると言っている。それに対してプジョーやアルファなどは、普段から音も振動もガンガン感じられる一方、大きな入力にたいしてもリニアに反応するので、ドライバーも自然に感じる事が出来ると述べている。
これは私の前車プジョー405と、現車E320との比較においても、全く同様の事が言える。405からE320に乗り換えるとあまりの乗り心地の良さに驚くのだが、忘れた頃にドカン!といった大入力がクルマをゆさぶってこれまた驚くのだ。これに比べると405はもう朝から晩まで振動しっぱなしのガタガタなクルマではあるけど、どんな大入力でもきちんとダンピングして抑えてくれたものだ。その時のダンピング感ははっきりとE320に勝る。
一方でE320には、鉄のカタマリが地面をいなして走っていくような感覚が確かにある。でも上記の理由から、ボディが頑丈というよりは駆動系とエンジンマウントの良さによる部分が大きい気がする。
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2007/10/16 20:34:16