2011年05月14日
慣らし運転の是非は時に宗教論争のようになる事があるが、少なくともいくつかのメーカーの取扱説明書において慣らし運転は推奨されている。先日妹夫婦が新車で購入したばかりのトゥーランにも同じ事が書かれていたから、「現代のクルマにならし運転は不要」という指摘は当たっていないということになろう。イメージや推測でモノを言う前に、まずはトリセツぐらい読もうということだ。
さて慣らし運転と聞いて一般にイメージされるのは、とにかく「急」の付く加速をせず、回転も上げず、とにかく大人しく運転するという事である。しかしそれに加えてもう一つ重要な事がある。それは距離が進むにつれて、きちんと回転を上げていくということだ。これがなかなか意識されない。日本人は低回転での運転を好むというのもあるし、ATだと特に面倒だという事もあるだろう。
ちなみに私の場合はどうやっているかというと、高速を使用する時に意図的にギヤを下げて回転数を高く維持するようにしている。500km進む毎に500回転ぐらい上げていって、まあその辺の割合は適当なのだけど、とにかく最大回転数の80%ぐらいまではこのパターンを続けるようにしている。
ただし急加速はしない。慣らしの目的はその回転数でのアタリを付ける事なので、ゆっくりもしくは普通通りに加速して目的の回転数に到達させればそれでよいからだ。
これに加え、MTの場合はもう一つ留意せねばならない事がある。それは回転を低くしすぎないということだ。無理に高いギヤに入れて回転を低く保つのは、むやみに回転を上げるよりもエンジンにダメージが大きいとされる。前述したように日本のドライバーは低回転での運転がお好きなので、タクシーやトラックのごとく低すぎてカラカラいいながら走らせているMT乗用車がよくいる。だがこれは御法度だ。むやみな低回転運転を避けるべき事はトゥーランのトリセツにもきちんと記載されており、TSIだのなんだのいった所でその辺の基本的なエンジン工学は昔と変わっていないという事だ。
ちなみに我がCDIの場合、上記の事に加えてATは「C」モードである事が望ましいと書かれている。この辺の指定はメーカー毎車種毎によって異なるだろうから、やはりトリセツは一応最後まで読まなければならないだろう。
Posted at 2011/05/14 10:54:33 | |
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