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フランス車党のブログ一覧

2010年01月10日 イイね!

ありがたく乗るということ

近藤正純ロバートさんのブログに、「クルマの有り難さ」ということでコメントをした事がある。近藤さんが病気の家族の看病をしてみて、クルマの有り難さを痛感したという記事。

それに対して私は、ありがたいものだからこそありがたく使わせて頂きましょうねと。ありがたいからこそ、必要なときに必要なだけ使わせて頂くべきであり、それをゲタ代わりに乗り回すというのでは、それは単にエゴイスティックなだけの乗り物になってしまいますねとコメントさせて頂いた。(近藤さんをエゴといったわけではない。)

そしてありがたくという意味にはもう一つあると思う。それはクルマが、私達市民が手にできる最も殺傷能力の高い道具であるという点。その気になれば誰でも一瞬で数人、数十人の命を奪う事ができる。その危険性をおしてまで私達は利便性を取っているというその罪深さを、本来ならハンドルを握る度に認識すべきなのではないだろうか。

何かを食べる前に、失われた命と大地の恵みに関して合掌する人は少なくない。同じようにハンドルを握る前に、今日の無事を天に祈る人がどれほどいるのだろう。あまりにも運転が「日常化」してしまい、それに対するありがたさと畏れ多さを、私達は忘れてしまっていないだろうか。

メーカーは最低限の安全装備をオプションにすべきではない。そしてESPは今日、その最低限の装備に含まれるであろうことに議論の余地はない。

それとは別にすべてのドライバーは、クルマの装備如何に関わらず、自分と他人の命を守る義務を負っている。大事なのはESPが装備されていることではなく、今日一日を無事故で過ごしたという「結果」だ。もしESPが無ければ自分と他人の命が保証できないと感じるなら、そのクルマのハンドルを握る事は辞退すべきである。そういう緊張感がすべてのドライバーにあるだろうか。

ハンドルを握る前、数秒でもいいから黙祷して今日の安全を祈ろう。信じる神がいないのなら自分自身に誓おう。それはきっとESPなんかよりずっと効果がある。
Posted at 2010/01/10 11:11:05 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ
2009年11月12日 イイね!

ベンツ - 実用の道具であるという事

ベンツは実用の道具とはよく言われることだが、案外その中身は正しく理解されていないように思う。

例えばマガジンXなどはこれまでずっとEクラス批判の急先鋒であったわけだが、その批判の中身は一介のクルマオタク的な域を出ていなかったように思われる。いわく直進安定性に欠けるだとか、リヤサスが不自然な動きをするとかいうものだ。その批判は事実ではあるのだが、では長距離長時間の移動に何か支障があるのかというと、全く何もないのである。ダイムラーとしては、そういうクルマオタク的な評価軸などハナから眼中に無いように思える。

かく言う私自身はクルマオタクであるから、足回りだったらフランス車の方がよほど上等だと思うし、その方が圧倒的に好きである。しかしそういう尺度だけで計っているとベンツの良さは少しも分からないことに気付いた。クルマオタクを喜ばすのではなく、一般の人々を無事に送り届けようと、とにかくその意志が固いのである。

それはパッシブセーフティとかアクティブセーフティとかいうような陳腐な言葉で表現しきれるものではない。例えばきわめて安全な速度で、ただまっすぐ走っている時でさえ、クルマは常にあらゆる非常事態を警戒し、それに備えている。リヤサスが多少不自然な動きをするのはその結果だろう。もちろん鋭敏なテストドライバー達がそれに気付かないはずは無いが、彼らにはそれより他に優先したいことがあったということなのだと思う。

EクラスというとなんといってもW124(とそれ以前)の神話が横行しているが、果たしてどうだろうか。その堅牢なボディや、コストのかかったシートや独善的なインターフェースを捨てたからこそ、210や211ではベンツの本質がより分かりやすく剥き出しになっているように思うのだが。逆に言えばW124神話というものは、ベンツの精神の少々クルマオタク的評価軸に偏った解釈という気がしなくもない。あの当時重視されていた安全性能が、たまたまそのような評価軸にマッチしていただけという部分もあるのではないか。(例えば安全性を考えてボディを強固に作る→剛性感よくサスも良く仕事をする、等)

どこのメーカーにも、経営陣が声高に叫ぶ経営戦略とは別種の、DNAのようなものが存在する。トヨタが何をやってもダルめの操作系になり、プジョーが何をやっても妙にスポーティーな足にしかならないように、ベンツもまた誰に言われずともそうなってしまう何かがある。その何かは決してマニア受けするものではないし、金持ち的虚栄心を満たすものでもない。ただ顧客とその乗員を淡々と、しかし確実に送り届けるだけだ。

W212はW211と違って非常に洗練された動きをまとっているが、それでも評価が「難しい」とすれば、結局根っこにある物が「それ」だからではないかと思う。例えばW211では、その気になればそれなりに応えるベンツらしからぬハンドリングを与えられて登場したが、実際所有して乗っているとそんなものはオマケとしか思えなくなって来るのである。根っこにある「それ」とうまく融合していないからだ。212も同様、洗練された動きの奥底に「それ」があることが分かってしまうからこそ、私達は混乱させられるのだと思う。
Posted at 2009/11/12 11:30:54 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ
2009年09月19日 イイね!

ホントに2速発進かぁ?

雪道では大トルクがかかってはいけないので2速発進がいいと、これはMT主流の時代からそう言われてきた。ATになってからはスノーモードとかウィンターモードとかというスイッチが用意され、これをオンにすると2速発進を選択し、雪道での発進時のスリップを防いでいたと言われている。

ベンツの場合それは長らく「Wモード」と呼ばれ、実際Wと書かれたスイッチが付いていたそうだ。ところがいつの時代からか知らないが、Wモードはいつしか「Cモード」という名称に変更され、スイッチもCのプリントに変更されている。今でもベンツのATのCモードにおいては2速発進をするというのがほぼ常識と化している。

だが少なくともうちのE320CDIに関して言う限り、Cモードを選択しても2速発進なんかしていない。この事は比較的簡単に検証できる。まずATセレクターを2速までに制限して発進。どんどんスピードを上げていって、何回シフトアップするか数えてみれば良い。2速発進しているのなら一回もシフトアップせず、1速発進しているなら一回だけシフトアップを許すはずだ。で、結果はいつも後者だ。Cモードを選択しても2速発進なんかしていないのである。

念の為取扱説明書やネット上の情報をあたってみても、Cモードが2速発進をしているというソースは見つかっていない。ただ、AMGの一部のモデルでは2速発進しているという公式情報があるから、すべての車種で1速発進しているわけではないという予測が立つ。

http://www.mercedes-benz.co.jp/e/news/news/2008/20080528_1.pdf

AMGのようにパワーが余りまくっているなら、文字通りコンフォート(C)な加速感を狙って2速発進もありうるだろう。しかしE300のようなベーシックモデルにおいてまで2速発進していると言われれば、一応疑ってかかってみる価値はある。クルマというのは案外古い常識がそのまままかり通る世界だから、下記のように自動車評論家の言う事だからといってそのまま信用はできない。

http://www.webcg.net/WEBCG/impressions/i0000021692.html?pg=3

そもそもトラクションコントロールがあるなら2速発進など必要無いのではないだろうか。 発進時に滑るような路面だったら出力を絞るという、この制御は雪道だろうが舗装路だろうが変わらないはずだ。雪道用の制御を特別扱いする必要がなくなったからこそ、名称が「W」から「C」へと変更されたのではないのだろうか。この瞬間、2速発進で固定するという考え方は、ベンツから消えたと解釈できないか。(特殊な状況下において2速発進する場合はあるかもしれないが、おそらくそれはSモードでも同様なはずである。)

以上の事、できれば多くの人に検証して頂けるとありがたい。それによってまた一つ古い常識が葬り去られる事になるかもしれない。
Posted at 2009/09/19 10:59:37 | コメント(5) | トラックバック(0) | クルマ
2009年09月09日 イイね!

211にして失敗したと思う事

リアフロア周りの振動やブルブル感。一時間や二時間なら何とも思わないが、一日中走っていると相当ウザく感じられる。特に東北のごとき雪国は舗装も荒れているので余計につらかった。

振り返ってみてEクラスでの運転が楽しかった記憶があるのは、家族を乗せていた時だ。この時はロングドライブが、家族とのおしゃべりとか言う事ではなしに運転そのものが楽しかった記憶がある。

で今回一人旅をしてみて痛感したのだが、このクルマやはりある程度荷重をかけないとダメだ。一人で乗っていると余計にリアフロアのばたつき感が気になる。リアシートに人が乗ったからと言って急にバタつきが押さえられるわけではないが、長時間乗っても気にならないレベルまでには落ち着く。

まあ、やはり、荷車の伝統なのだろう。ルーフレールだけで耐荷重は100kgもある。ガンガン積んで安定させる方を優先させていると考えられる。その為のエアサスなのだろう。

ちなみにディーゼルユニットについては何の不満も無い。出だしのトロさも渋滞しがちな市街地ではむしろ快適にさえ思う。おおらかで、平和で、それでいて力もちなディーゼルユニットは、ベンツのような実用車には非常にマッチしていると思う。頭が重いと思われるかもしれないが、車検証上の前後荷重はほぼ50:50である。
Posted at 2009/09/09 10:43:32 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ
2009年09月05日 イイね!

低速トルクはディーゼルからガソリンの時代へ

プジョー308SWに試乗してきた。最も驚かされたのは1.6Lの直噴ガソリンターボエンジンである。ゼロ発進から力強い発進を見せ、そのトルクがトルコン領域を脱しても衰えない。つまりトルコンやスロットル設定による発進力の演出ではなく、エンジンそのものが力強いという事だ。はっきり言ってシグナルスタートでCDIで勝てる気がしない。もちろんスロットルをベタ踏みすれば分からないが、常識的なパートスロットルで発進すれば置いてけぼりを食らうのは必至である。

カタログを見れば、スペック的にはなんと1400回転という非常に低い回転数で最大トルクを発揮している事が分かる。一方、同308イギリス仕様のディーゼルのスペックを調べてみると、1.6Lは最大トルクを1750回転で発揮し、2Lは2000回転である。いずれもガソリンよりむしろ「高回転型」になってしまっているのが驚きだ。

たかが350回転の差と思う事なかれ、ディーゼルの1750回転というのは実際の運転ではガソリンの3000から3500回転ぐらいに相当する。敢えて高回転型というほどではないが、かといって敢えて低速トルク型をうたうような領域ではない。

さらに追い討ちをかけるように、そこの回転数に到達するまでのレスポンスは鈍重である。これはE320 CDIでもエクストレイル20GTでも同様の傾向を示す。これをターボラグと解釈する人が多いのに驚くのだが、ターボラグの原因の一つである圧縮比の低さはディーゼルエンジンには無いし、第一加給という条件であれば今回取り上げている308も同じだ。それでもディーゼルだけ低速トルクが薄くなってしまう理由は、おそらくエミッションだろう。超低回転ではEGR等の排ガス対策装置が機能を発揮できず、それゆえ多くの燃料を噴くとエミッションにパスできなくなるのではないか。

とにかくこうして現代のクリーンディーゼルはむしろ低速トルクが弱くなってしまったが、それとは逆に、ガソリンは加給によって低速トルクのカタマリとなった。都市部でストレス無く使いたいなら、これからはガソリンターボを選ぶべきであるという、一昔前の常識からするととんでもない時代になってきた。

一方、燃費に関しては相変わらずディーゼルの方が良好。しかもベンツの新しい2.1Lディーゼルは、E320CDIの3Lディーゼルに肉薄するトルク/パワーを出している。パフォーマンスに対する実燃費が良いというディーゼルの優位性は相変わらず続いていくだろう。
Posted at 2009/09/05 16:19:37 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ

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「ザ・ビートル 2.0 R-Lineに驚く http://cvw.jp/b/316324/41918163/
何シテル?   09/06 17:34
はじめてのドイツ車、はじめてのディーゼル。いろいろ勉強になります。
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メルセデス・ベンツ Eクラス ステーションワゴン メルセデス・ベンツ Eクラス ステーションワゴン
2007年式E320 CDIです。8月購入なので新短期規制適合車両。
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詳しくはレビューを。 グリーンのガラスが美しいクルマでした。

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