いよいよ最終回です。完成に向けて進めます。
#4で製作した各種ロッドをやっと取り付けます。アクスルのアッパーリンク・ロワーリンクは全部で7本です。フロントはパナールロッドを用いる方式なのでアッパーリンクが1本だけです。
ロッドを取り付けるビスは緩めに締め込む必要があります。最後まで締め付けるとロッドの動きが渋くなってしまう構造になっています。ビス穴が十分きついので、勝手に緩んでいくことはないという想定のようです。
アッパーリンク・ロワーリンクを取り付けました。この状態では、シャーシを置くときにロッドの向きをよく確認しないと自重で傷めてしまう恐れがあるので注意です。
フロントアクスルのパナールロッドも取り付けます。ロッドエンドの向きが指定されているのですが、組み立てたときに勘違いしていたようで90°間違っていたので修正してから取り付けました。
シャーシ側から取り付けるロッドは以上です。ちなみにこの状態が、箱に収まるサイズで組み立てられる最終形です。これ以上組み立てると、箱の蓋がちゃんと閉まらなくなります。
ステアリングリンクとステアリングサーボリンケージはアクスル側から取り付けます。ステアリングリンクは#5で先んじて取り付けていますので、右側のビスを長いものに交換してサーボリンケージを共締めするだけです。これも、締め込むとステアリングリンクが渋くなってしまうので緩めにします。
フロントアクスルが本来あるべき姿になりました。
説明書ではダンパーを後から取り付けることになっているのですが、ロッドを取り付けるのもダンパーを取り付けるのも変わらないだろうということで一緒に済ませることにしました。
ロッドとダンパーの締め込み作業のため一旦ホイールを取り外します。ホイールハブやピンが脱落すると厄介なので、適当なスペーサーを噛ませてホイールナットを再び締め込んでおきました。
アクスル側へのロッドの取り付けは基本的に3×15mmナベビスです。リヤアッパーリンクだけは、3×30mmナベビス一本を貫通させて2本一気に取り付けます。
アクスルがシャーシに取り付けられました。ダンパーを取り付ける前に、渋い箇所がないかチェックです。
ダンパーを取り付けてサスペンションが完成です。さすがに金属ロッドはしっかり感があっていいですね。そして、
ホイールを元に戻せば、ついにシャーシの完成です。#3で早々に組み立てたダンパーの感触を、ようやく楽しむことができるようになりました。
あとはミラーやワイパーなどのボディ小物です。サイズ的にはとっくに取り付けておいてもよかったのですが、箱にしまうときに引っ掛けて壊すと嫌なので最後までとっておきました。
これで一通り組み立てた状態になりました。改良したい点が多々あるので全然最終形ではないのですが、説明書の手順をすべて遂行したので一旦ここで完成ということにします。いわば「バージョン1.0」でしょうか。とりあえず部屋の中で走行テストをして、普通にラジコンカーとして機能することを確認しました。ただやはりクローラーという車種ですから、本当の初走行は屋外のオフロードを走ってこそですよね。
早速ですが、初走行までに何とかしておきたい点を改良していきます。まず、ボディピンがボディ裏にある構造のため地面に置いた状態での着脱が難儀なので、携帯ストラップで左右のピンを結んでおきます。100均で束で売っているやつです。これでストラップを引っ張れば外せるようになりますし、ボディピンの紛失も防止できそうですね。
それから、ミラーは一度でも転べば折れてしまうと思われるので、さっき取り付けたばかりですがまた外しておきました。クローラーという車種の都合上、転ぶことは常に想定するべきなので、転んでも大丈夫な取り付け方をまた考えたいですね。また、アンテナはパッケージ写真の真似をして前方に括り付けておきました。パッケージではミラーに括り付けていますが私は取り外してしまったので、代わりにドアノブに括り付けました。ここでも携帯ストラップが役立ちました。
さてモーターは暫定で540-Jを積んでいましたが、走行テストをしたとき出足が速すぎる気がしたので、以前から興味があった5スロットモーターというものを使ってみることにしました。選んだのはESCと同じ
HOBBYWINGのQuicRUN 555 ブラシモーター 13Tです。
パッケージ写真ではコードが付いていませんが、現物はちゃんとコード取り付け済みで助かりました。
モーターはビス一本で着脱できるようになっているので交換が楽です。555サイズという長い寸法のモーターですがスペースに余裕があるため何ら問題ありません。ちなみに肝心の出足ですが…私には違いがよくわかりませんでした(笑)
「バージョン1.1」が完成したので、手頃な悪路を求めて近所の草むらで初走行です。クローラーといえば岩場に特化したイメージでしたが、藪漕ぎも難なくこなせるんですね。動画に映っているエリアも最初は全く走行できる状態ではなかったのですが、体当たりを繰り返すことで踏み倒していくことができ、いつの間にかコースが出来上がっていました。草が回転部に絡まるようなこともなく、道を切り拓く楽しみを存分に味わえることがわかりました。
ちなみに3800mAhのニッケル水素バッテリー1本でどれくらい遊べるかという見積もりも兼ねていたのですが、ぶっ通しで1時間以上遊べました。走行抵抗が大きいうえに発進/停止を繰り返すので燃費が悪いのではないかと思っていたのですが、期待を大幅に上回る結果でした。かつてツーリングカーで遊んでいたときも3300mAhを使っていましたが、持って20~30分くらいだったと思います。モーターの総回転数のほうが重要な要因なのでしょうか。今回ヘッドライトは消灯していたので、点灯していたらまた違うかもしれませんね。
初走行まで漕ぎつけることができたので、これにて本製作記を完結いたします。まずキットの感想については、長くなったので
クルマレビューに書きました。
続いて、キット以外の要素についてです。やはりESCは「リアルカーモード」に限ります!私はやはりブレーキとバックが混ざったジェスチャーや、ドラッグブレーキでは納得がいきません。さらに今回は2スピードがあるシャーシなので、3ポジションのスイッチでR/1/2を選べるようにすることができました。このジェスチャーは実車のセレクトレバーさながらで大変満足しています。それに合わせてLEDを制御するためにLEDコントローラーを自作する羽目になったのは想定外でしたが、この経験によって今後のカスタムの幅が大きく広がったと感じています。また、簡易防水のつもりで受信機やLEDコントローラーを袋に包みましたが、初走行を終えたらもう車内が埃まみれになっていて、メカの防塵として早速役立ったようで良かったです。
最後に今後の展望です。クローラーによる藪漕ぎが結構楽しいことがわかりました。草むらがあるだけでコースになるというのであれば本当に場所を選ばず遊べそうなので、当初の目論見通り、ドライブのお供として活躍してくれるでしょう。ただ藪漕ぎにおいてはミラーやアンテナは完全に邪魔なので、ひとまず取り外すとしても、最終的にどういう形に落とし込むかはアイデアが求められますね。遊び方がはっきりしているとこういったカスタムのきっかけが次々に生まれてくるので、長く楽しませてくれる一台となりそうです。
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スケールクローラー | 日記
Posted at
2024/04/21 00:49:12