
GRヤリスの4WDシステムに関しいろいろ書きましたが、いろいろなところで実際に走らせるレポートが上がって来ました。
その中で激しい走りをすると電子制御多板クラッチがオーバーヒートしてリヤの駆動が続かないという話しが出ています。
そのクルマが通常のファイナルなのか、等速トランスファーなのかが書いていないので、何が問題かが少々分かりづらいところです。
等速トランスファーならば、減速時は曲がりやすいように多板クラッチを緩め、加速に入ると、速度、加速度、アクセル開度によってどんどんクラッチをロック方向に閉めていくという制御が行われるものと思います。
たぶん4WDの3つのモードはクラッチをつなぐ強さと速さが変わると思われるので、モードによってクラッチが緩いFFに近いモード、クラッチがかなりロックに近い直結4WDに近いモード、そしてその中間という具合になるのではないでしょうか。
ノーマルのファイナルのクルマとは似て非なるもという感じでしょうか。
走りが激しくなるほど、クラッチはロックに近いモードがいいと思いますので、クラッチのオーバーヒート問題はノーマルより出にくいかと思われます。
推測ですが、ダートやスノーでは、加速時の駆動配分はほぼ50:50に固定した方が安定して早いはずです。
ノーマルのファイナルでその状態を維持しようとすると、常にクラッチが滑り続けることになり、オーバーヒートが簡単に起こると考えられます。
また、クラッチが滑って50:50を維持しようとすると、どこかのタイヤが空転したときにクラッチが微妙に調整しようとして、よほどいい制御をしないと返って不安定になるかもと考えられます。
等速トランスファーなら50:50維持するにはクラッチを100%つなげればいいわけで、少々タイヤの空転があってもとても安定しています。
早くこのあたりの正確で実践的な情報が欲しいですね。
Posted at 2020/12/04 00:01:29 | |
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