メーターパネルに時計を埋め込んでみた その2

続きです。
先人の整備手帳を参考にメーターパネルを取り外しフードと本体をばらします。時計を取り付ける加工をする為に基板を取り外しますが、私の場合、スピードメーターの一部に正面からは確認できない汚れのようなものがあったので、清掃も兼ねて全ての基板を外しました。

おおよその取り付け位置(今回は隣のエアコン表示部の底辺あたり)を決めてけがいて、ホットナイフでリブを除去していきますが、スペース的に非常にやりにくくかなり時間が掛かりました。途中、ニッパーで切ってしまおうかと悩みましたが、パネル面が割れてしまう可能性がある為地道にホットナイフで処理していきました。
ここで時計の底面を基準にするようにリブの調整をしておくと後々が楽になります。
リブ除去後はサンドペーパーで表面をならしました。これもまた時間が掛かりました。

時計の表面を保護していたシールを粘着力を弱くして時計に貼り付け、更に写真右下のように両面テープ(最終的に時計を貼り付ける為の強力な物)を貼り、時計をセットして少し押さえてから取ると、写真左下のように保護シールがパネルに貼り残されます。
四隅をけがいて保護シールを剥がし、けがいた所を結ぶようにホットナイフで切っていきます。切り取った後、表面に返してパネル底辺から切り取った表示部の底辺の水平をとるように修正をかけます。
写真上は分かりやすいようにパネルを切り取った後に表面のプレート組んだ状態にしてあります。

表面のプレートを組んだ状態で表示部の内側をマジックでマーキングします(写真左下)。プレートを外して底辺からの水平をしっかり出します。このプレートが最前面に来るのでここの位置出しは慎重にやらなければなりません。
位置出しが終わったらカットですが、ここで重要なこがあります。それは、プレートの裏面(マジックでマーキングした面)の黒い部分は、光を遮断する塗装がされている為、カットする線以外に傷を付けてはいけないということです。
ホットナイフでは刃を入れた周囲が熱で盛り上がってしまい、切り口の処理面積が増えてしまうので、ここではカッターを使いましたがやってしまいました。けがきの際に一辺だけ長くけがいてしまい、その部分だけ見事に塗装がなくなってしまいました…。幸い深い傷ではなかったので修正は効きそうです。
カットした後は切断面を軽くヤスリ掛けをし表示部の最終確認(写真右下)、そして、やってしまった傷と切断面からの光の侵入を防ぐ為のツヤ消しブラックをスプレーしました(写真上)。

時計の操作ボタンの部分が約1㎜出ている為、先程の表示部の位置決めの要領で写真右下のように操作ボタンに両面テープを貼り(ボタン側の粘着力は相当弱くしておく)、再び時計をセットし軽く押さえてから外します。パネルに貼り付いた両面テープの部分を切り取ります。切り取り後はヤスリ掛けで表面を処理します。

いよいよパネルに時計を取り付けます。
まず時計の表示部の周囲に強力な両面テープを貼ります(写真上)。これは、時計を固定する目的と光が漏れないようにする為です。
パネルに貼り付けたら時計の周囲をグルーガンで固定していきます。真夏の車内の温度でグルーが溶けてしまわないようにたっぷりと流し込みます(写真下)。

基板とフードを組み付けて電源線を延長して念のためヒューズをかませて、降圧コンバータを時計の裏側に両面テープで固定。
時計電源線を常時12V電源に、バックライトの配線のシガーライター部を切断し+(プラス)にヒューズをかませてアクセサリー電源、－(マイナス)をアースにそれぞれ接続してメーターパネルを戻して完成です！

やったと思ったのも束の間、メーターパネルのフードに付いているフロントカバーに若干の色(黒)が入っていて、日中は見えないというオチ…
先人のなかにも同じような経験があり、カバーを全部外して対策しているとあったので同じようにしましたが、純正のメーター、ランプ類が妙に眩しく且つ埃などがすぐに付着してしまう為断念。
なので、運転席から時計が全て見える位置をマークしてフロントカバーをカットすることにしました。
しかし、ポリカーボネイト製なので熱にも強くホットナイフでも全く歯が立たちませんでした。何とか金ノコが入るスペースを作りそこからえっさほいさと切っていきましたがまたまたトラブル。急いでやろうとして勢いよく金ノコを動かしたときに引っ掛かりがあり、マークしていたところよりエアコン表示部に向かって…割れました(泣)
割れた先にカット範囲を広げる羽目になり、時間も見た目もガッカリな結果に。
何とか完成し日中でも視認できるようになったので結果オーライかなと思います。
今はカットしたフロントカバーをどう処理しようか悩んでいます。何か進展があった際にはまた載せたいと思います。