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2025年10月22日 イイね!

紅葉の峠で ― 音と風のあいだに

紅葉の季節が来ると、
なぜか峠へ向かいたくなる。

夏の熱が遠のき、
空気の粒が澄み、風が軽くなる。
その空気の中で、エンジンの音はひときわ冴える。

朝の山あい。
峠道の入り口で、エンジンをかけると、
乾いた音が谷へ響き渡る。
排気のリズムが葉を震わせ、
風と音が一つに溶けていく。

1速、2速、そして3速。
紅葉のトンネルを抜けるたび、
光が車内に踊る。
黄金色の木々が流れるように横切り、
やがて、前方のカーブが静かに迫る。

――軽くブリッピング。
エンジンが応える。
その瞬間、音が生き物のように跳ね返り、
谷に吸い込まれていく。

上りきった頂で車を停める。
ボンネットの上に一枚の紅葉が舞い落ちる。
その葉の赤が、
まるでまだ燃え残る情熱のように見えた。

「まだ、走れている。」
そう呟くと、風が頬を撫でていった。

下りの道は、登りよりも穏やかだ。
ギアをひとつ落とすたびに、
心も少しずつ軽くなる。
音はもう主張せず、
ただ寄り添うように流れていく。

温泉宿へ戻るころには、
夕暮れの匂いが街を包んでいる。
湯けむりの向こうで、
車が小さく光を返す。

それはただの機械ではない。
時間と、記憶と、風のかたちをした“もうひとりの自分”。

エンジンを止めても、
心の中ではまだ回転音が鳴り続けていた。

そして思う。
この道を選んでよかったと。
紅葉の風の中で、
“いま”を生きていることを、確かに感じた。
Posted at 2025/10/22 14:36:13 | コメント(0) | トラックバック(0)
2025年10月16日 イイね!

「掌で聴く風 ― クラブマンの座る場所」


峠を降りたあと、夕暮れの光がコックピットを包む。
風は止み、エンジンの鼓動だけが胸の奥に残っていた。

掌の中で、NARDIの革が静かに息をしている。
長い下りで幾度も指を添えたその輪は、
まるで古い友人のように沈黙を守る。

アルカンターラの黒は、光を吸って深く沈む。
それは夜の手前の静けさ――峠の影と同じ色だ。
指先をすべらせると、ひとすじの風が記憶を撫でてゆく。

Joyfastのノブは、わずかに冷たく、
金属の奥に“意志”のような重さを隠していた。
操作ではなく、対話。
ギアを抜いた瞬間、車も心も中立になる。

ただそこに座り、静かに呼吸する。
風がまた吹きはじめるまでの、わずかな間(ま)。

――削ぎ落とされたこの空間にこそ、
走りの「芯」と、
風の「余韻」は宿るのだろう。


掌の中で風を聴く。
静けさの奥に、走りの答えがある。
それが、NDクラブマンの座る場所。



Posted at 2025/10/16 10:48:31 | コメント(0) | トラックバック(0)
2025年10月15日 イイね!

風のゆく先 ― 軽さの記憶と未来へ

夕暮れの峠を、ひと筋の風が駆け抜けて風のゆく先 ― 軽さの記憶と未来へいく。
光は低く、空気には秋の粒が混ざりはじめていた。
路面を拾うタイヤの音が、
どこか懐かしいリズムで心に響く。

アクセルを踏み足すと、NDのエンジンが軽やかに息を吹く。
その回転は、鼓動というより“共鳴”だ。
風の音と、吸気の声と、
そしてステアリングを通して伝わる路面の気配――。
それらがひとつに溶け合う瞬間、
走りは「運転」ではなく「詩」になる。

ミラーの奥に沈む山影の向こう、
かつてNAが駆け抜けた路を思う。
M2-1028が残した“芯の美学”は、
いまも確かにこのNDの中に息づいている。
軽さの先にあるのは、速さではなく「純度」。
風と心が一線を結ぶ、その刹那の透明さこそ、
ロードスターの本質なのだろう。

峠を降り、街の灯りが見え始めるころ、
ボンネットの温もりに手を置く。
金属の下にある鼓動は、
昼の熱を失いながらも、まだ微かに生きている。
その感触が、何よりも確かな“生命”だと思えた。

風が通り過ぎたあと、
静けさがひときわ深く沈む。
その中に、これまで積み重ねてきた日々の音がある。
軽さを追うということは、
過去を手放すことではなく、
そこに宿る思いを、より澄んだ形で受け継ぐこと。

――風は止まらない。
その行く先に、まだ見ぬ路がある。
そして私たちはまたハンドルを握り、
その風の続きを確かめに行くのだ。

軽さの哲学は、終わりではなく、
次の世代へとつながる“静かなバトン”。

それが、この車と共に生きるということ。
Posted at 2025/10/15 13:42:19 | コメント(0) | トラックバック(0)
2025年10月14日 イイね!

風を継ぐ手 ― M2の記憶とともに

峠の入り口で、一瞬、息を止めた。
朝の空気は薄く、路面の匂いがまだ湿っている。
ハンドルの芯が、掌の奥にそっと重なる。
軽いはずのNDが、この瞬間だけ、ひどく静かに感じられた。

一速、二速――
エンジンの回転が陶の釉薬のように滑らかに重なっていく。
路面のざらつきがタイヤを通して脈を打ち、
ブレーキを抜くたびに、風が形を変える。
それは、かつてのM2-1028が教えてくれた「削ぎ落としの走り」。
ただ速さではなく、余白のある走り。

峠の頂を越え、視界が開ける。
陽の光がボンネットに反射し、金属の粒子がきらめいた。
AutoExeのサスが柔らかく身体を支え、
RAYSのホイールが空気を断つ音が耳に心地よい。
走りの緊張がほどけていくたび、
心の奥の“芯”が確かに温かくなっていく。

エンジンを切ると、音がひとつずつ世界から抜けていく。
タイヤの匂い、焼けたメタルの匂い、
そして、峠を吹き抜けた風の残り香。
車を降り、ボンネットに手を置くと、
金属の下に、まだ鼓動の残り火が宿っていた。

あのM2の風を思う。
無駄を削ぎ、ただ“走る”という祈りだけを残したあの形。
いま、ND990Sがその意志を引き継ぎ、
現代の感性で風を結び直している。

ボルトを締めるときの静かな集中、
陶の器を仕上げる最後の指先のような緊張。
その瞬間、過去と現在が一筋の“風”で繋がる。

走りとは、形を真似ることではない。
自分の手で、芯を確かめること。
峠の光と影の中で、
M2から託された“風”を今日も継いでいる。

夕暮れ、風が頬を撫でていった。
NDが静かに息を整え、
その影がガレージの奥に溶けていく。

――風を継ぐとは、走り続けること。
それだけで、充分だと思えた。
Posted at 2025/10/14 12:54:29 | コメント(0) | トラックバック(0)
2025年10月13日 イイね!

峠を降りたあとの静寂

― 風のあとに残るもの ―

峠の頂を越えたあと、
路面のざらつきが、指先から少しずつ遠のいていく。
ブレーキを抜いた足の裏に、
まだ微かに熱が残っていた。

エンジンを切ると、
音がひとつずつ、世界から抜けていく。
タイヤの匂い、焼けたメタルの匂い、
そして、風が置き去りにした冷たい静寂。

車を降り、
ボンネットに手を置く。
金属の下に、鼓動の残り火のような温もり。
NDの小さな体が、
確かに何かをやり遂げたように感じられた。

夕陽がボディラインをなぞる。
その陰影は、まるで陶芸の器を手で確かめるときのよう。
焼き上がった器に、
炎の記憶と静けさが同居しているように。

走りとは、熱を生む行為であり、
同時に、静寂へ還るための儀式でもある。
峠を降りたあとの静けさの中で、
人もまた、“芯”を整えていくのだ。

ふと、風が背を撫でていった。
その瞬間、
ロードスターが小さく息をしたように見えた。

走りの終わりにあるのは、
終わりではなく、始まりの余韻。

次の朝、また風が変わる。
その風の向こうに、まだ見ぬ峠がある。
Posted at 2025/10/13 10:34:24 | コメント(0) | トラックバック(0)

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