
コロナの影響で、いつでもどこでも行けなくなった。
Gotoトラベルが始まったことで、三蜜にならず、楽しく行けるとことはないかと考えた。
近年、対馬は韓国人観光客が大勢押し寄せ、殆ど韓国観光地となっている所だ。
でも今は、韓国の人は全くいないハズ。
しかも、日本人も多くは行かない場所だ。
対馬へ行こう!、と言うことで、金曜日の仕事が終わった夜、博多港発のフェリーに乗り込み、断崖絶壁が多い対馬の岬をセローと走ることにした。
博多港発のフェリーは、早朝4時30分に対馬・比田勝港に到着、まだ夜明け前だが、一同皆下船をする。
車両甲板に降りて行く、セローはしっかりと甲板に牽引され、出発の時を待っていた。
セローのセルを回し、フェリーから一番先に暗闇の中へと走り出す。
先ず向かったのは、港近くにある「日本海海戦記念碑」、そして「豊砲台跡」などの日清戦争や日露戦争の戦争の史跡だ。
到着したが、真っ暗で何も見えない。
空に目を向けると、物凄い満点の星、こんな星空を見たのは何十年ぶりだろうかと思いながら、オリオン座や天の川を繁々と眺め、子供の頃のような胸の高まりを感じながら星空に見入った。
近くにある「韓国展望所」へ行ってみる。
遠くに釜山の街明かりが見えている、距離50kmでも、視界が良いと結構はっきりと見えるものなのだと痛感する。
東の空に明かるくなる中で、セローで東シナ海沿いの山道を走る。
突然、右横から大きな鹿が飛び出して横切って行く、危なかった!
暫く走ると、道路の端に鹿がセローを見つめている、様子を伺っているのだ。
また、猫より少し大きな黒い動物が凄い速さで横切って行く。
「今のは、ツシマヤマネコに違いない」と勝手に納得しながら、満足して先に走って行く。
夜が明け、「対馬野生生物保護センター」に到着した、その上の山道をセローで駆けあがって行くと、そこは「日本最西北端」の碑が建つ灯台だった。
灯台には望遠鏡があったが、幸い天気も良く、肉眼でも釜山の高層マンション群や沿岸を行く船がハッキリと見える。
釜山には数え切れない程行ったが、その街並みが対馬から見えるのは感慨ひとしおだ。
南には、東シナ海に延びる対馬の岬が延々と続いている。
岬沿いの細い山道を延々と走る。
車とは偶にすれ違うだけ、バイクにはまだ一台もあっていない。
下対馬の小茂田にある、元寇の激戦場に着いた。
激戦があった浜は、今は、真っ青な空と海、そして白浜が続く心癒される場所だ。
この浜に、元寇2万5千兵が来襲し、立ち向かった対馬の防人は400人。
勢力では全く勝ち目がない中、領土を守るために戦った対馬の防人達に慰霊をする。
起伏が大きい対馬の岬巡りは、上り下りの連続だ。
浜に降りれば、白浜が多く、凄く綺麗だ。
対馬を走っていて、セローは対馬巡りには最適なバイクだと痛感する。
椎根の村に到着、有名な石屋根の倉庫群が並ぶ。
対馬の岬は、断層が露わになった場所が多く、その断層から平たい石が取れる。風雨が強い対馬では、こんな屋根でないと大変なのかと思うが、倉庫の柱はみな木だ、良くこれで長年もっているものだと感心する。
下対馬の南端から北上し、ホテルがある厳原に夕方到着した。
港には、博多港からの別のフェリーが着岸し、出発の時を待っている。
街中にある観光事務所へ、地域クーポンを受け取りに行く。
何と対馬の場合は、ひとり1泊分が1万円のクーポンだった。
1万円を支給する位に、対馬観光は厳しい状況なのだと胸に過ぎるが、5千円だと思っていた自分は飛び上がる思いだ、さあ今日は御馳走だ!!
ホテルでの夕食を軽めに済ませ、最近名物になった「金アナゴと地酒」を楽しもうと、雰囲気の良いお店を探しに行く。
少々値段はしたが、ついに辿り着くことができた、はあ~、来て良かった!
次の朝、岬巡りの再開だ。
先ずは、日露戦争時にロシアを防御した「姫神山砲台跡」を目指す。
対馬に一本だけの国道382号線から山道へ入る、暫くすると舗装がなくなり、ダートとなった。
ゴツゴツした石が非常に多く、急な傾斜が続く、タイトコーナーでは切替ししなければならなかった。
セローの2輪2足の出番である、やっぱりセローで良かった。
(悪路のため、車では行けません、との表示あり)
そして、頂上の砲台跡地に到着。
自分がはじめて目の当たりにした凄まじい戦争の史跡だ。
一番高い場所に設置された監視舎跡、直径28cmの砲弾を打つ砲台跡が6か所、弾薬庫などを見て回る。
戦争中、対馬にはこのような砲台が31カ所も設置され、日本を守ったと言うから、胸に強い思いがこみ上げて来る。
セローと下山し、再び国道382号線を走る。
直ぐに、万関橋に到着。
ここは、ロシア軍艦の侵入を防止しするため、日本海軍が作った人口の瀬戸で、この瀬戸に架かる橋から見る景色も凄い。
近くの展望台からは、東側の入り組んだ対馬の景色も凄い。
更にさらに国道を北上し、上対馬の茂木浜は、白砂の静かで大変美しい海水浴場だ。誰一人いない。
浜にはロシア軍上陸碑があり、その横に、撃沈されたロシア軍艦から引き揚げられた大砲も並んでいる。
帰る午後のフェリーまでは、まだ時間があると思い直し、到着時、真っ暗闇の中で行った韓国展望所などを再び回ってみようと走り出す。
観光展望所は立派な建物で、韓国観光客が押し寄せ、一番の人気となるのも良く分かる。
近くの三宇田浜も白砂の浜で、青空と白砂が海に透けてブルーに見え、自分が見た中では一番美しい浜だった。
そのすぐ近くには、またロシア軍が上陸した跡地や日露友好記念碑などが立ち並んでいる。
一通り、対馬の岬を中心に走り回り、比田勝港で帰りのフェリーを待つ。
乗船する人数は非常に少ない、車両甲板もまだまだ空きが随分とある。
フェリーの海から対馬に架かった夕焼けを見ながら、夕暮れの博多港へ帰って来た。
自分がいる街の夜景を海から眺めるのは、凄く気持ちが良い。
福岡タワーやドーム、シーホークなどの灯りが輝き、自分がいる百道浜の夜景は凄く綺麗だ。
今回のセローとの旅は、コロナと言うことで、これまで思ってもみなかった対馬行きができた。
戦争時代や韓国との交流、そして対馬と言う土地を勉強することができたし、Gotoトラベルの割引の他に、地元でいただいたクーポンの合計は1万1千円だった。
大変、良い旅だった!
セローと走った今回の旅では、総走行距離480km、平均燃費44km/Lだった。