結論
オイルの種類に応じた適切な交換サイクルを守っていればエンジンは適切に守られます。
ディーラーが純正オイルを年1回交換でOKと言ってるのも正しいし、好きなオイル入れてる人が3,000kmで交換と言ってるのも正しいのです。
同じ粘性表記でも3,000kmでダメになるものもあれば、20,000kmまで使えるものもあるということです。
ただし、どんなオイルも酸化は避けられないので1年で交換というのが普通です。
とはいえエンジン保護とフィーリングは別物で、フィーリングの劣化を感じると気になっちゃいますよね。
フィーリング重視なら安価で交換サイクル短めな部分合成油か鉱物油でガンガン交換するか、完全化学合成油でも基油グループ4,5のPAOかエステル系でフィーリングが落ちにくいのを入れるかですね。
鉱物油で1万キロとか乗ってると流石にヤバいです。
今回はボルボ純正相当のオイルとそうでないオイルで違いを比較しました。
カストロールエッジプロフェッショナル
基油グループ3の化学合成油です。
特に水素化処理された原料のみを使用する事でノーマルのエッジよりも長期安定を実現しています。
特にベースオイルの比率が高いです。
他の材料も3種類しか入ってません。
含有量的に95%くらいがベースオイルでできています。
特別な添加剤も入ってます。
一般的にベースオイルが劣化しにくく添加剤が劣化しやすいのでロングライフなのも納得です。
海外だと同等品が32,000kmか1年どちらか早い方が交換サイクルです。
製造コストがかかるので高いです。
ディーラー専売品だから高いわけではありません(笑)
説明書に過酷環境でも足し油しろとだけ書いてあります。
早めに交換しろと書いてないのは劣化による粘性の変化が少なく、熱で蒸発する量が増えるだけ、というのが理由として推測されます。
カストロールエッジ
こちらも基油グループ3の化学合成油です。
ただし原料が結構違います。
他の材料が5種類入っています。
ベースオイルは一緒ですが含有量が85%程度になります。
プロフェッショナルで使ってる添加剤は入ってません。
ここが価格と寿命の違いに効いているようです。
とはいえ、海外で16,000kmか1年どちらか早い方の交換サイクルなので普通に乗ってる分にはこっちでもいけます。
どちらも基油グループ4,5の原料は含まれていませんね。
その他オイル
基本的に全てのオイルはSDSを公開しているので、調べて読めば何が入ってるのか分かります。
化学合成油
基油グループ3,4,5が該当しますが
グループ3は原油を水素化処理したもの
グループ4,5が化学プラントで製造された本来の合成油です。
グループ3は化学合成油に肉薄した性能なので鉱物油だけど化学合成油と名乗ることを許されたオイルです。
海外だと交換サイクルが20,000km以上のものが普通です。
部分合成油(鉱物油と化学合成油のブレンド)
基油グループ?鉱物油が混ざってるので2.5とか?w
より不純物が増えるので寿命が短くなります。
寿命は化学合成油の比率次第ですね。
交換サイクルは5,000~10,000kmくらいでしょうか。
鉱物油
基油グループ1,2に相当します。
更に不純物が増えます。
交換サイクルは3〜5,000kmです。
昔のオイルはこれが主流だったのでフィーリングが落ちる=寿命という認識が今でも強く信じられていると思われます。
安いのがメリットです。
その他用語
水素化処理
硫黄などの不純物を除去してます。
粘度指数
数字が高いほど温度変化に対して粘度が安定しています。
基油グループざっくり
グループ1:一般的な基油、硫黄も多い、粘度指数低い
グループ2:グループ1より硫黄が少ない、粘度指数はグループ1と同レベル
グループ3:硫黄はグループ2と同程度、粘度指数高い
ここまでが石油を精製して作るオイル
以下は化学プラントで製造されるオイル
グループ4:ポリオレフィン(PAO)、硫黄などの不純物ゼロ
グループ5:上記以外で主にエステル系、粘度指数が更に高い
Posted at 2022/07/09 06:42:00 | |
トラックバック(0) | クルマ