2023年02月17日
PCD110ホイール探訪記前編
ルノーからアルファロメオに乗り換えて残念だったこと。スペック以外の事はなにも考えていなかったせいで見落としたこと。ホイールの選択肢の少なさである。チューニングカー好きとして一通りチューニングパーツを付けているジュリエッタ号だがまさかホイール選びにここまで苦労させられるとは思ってもいなかった。そのホイール探しの顛末を残しておこう。
もともとルノーの時からホイール探しには苦しんでいた。ルーテシア3RSはPCD110-5hでしかもブレンボキャリパー装備であった。PCD110-5Hというと基本はボルボかルノー(一部)かしか採用車種がなく、ホイールの選択肢が有るとは言えない状況だった。ツイッターでも当時の社会情勢を風刺しPCD検査と題して、ネタにされるほどの僻地であった。しかし、このジュリエッタのPCD110-5h。しかもまたしても純正ブレンボ。PCD108なんかよりも地獄である。採用車種と言えば大方アルファロメオのみ。それも大型のアルファロメオに限るとという惨状。そんな中でチューニングカーに見えそうな社外ホイールを探そうという話である。ただただ苦労した。
・純正流用
純正流用を検討しようにも、アルファロメオブレラ、159、ステルビオにジュリアという辺りでジュリアの梅ホイールがかっこいいのだが純正で鍛造ホイールという高級車の為、ホイールも鬼高い。ステルビオに関しては純正ホイールなんかほとんど出てこない。どうやらFCAグループが110-5hを転用しているらしく今時のジープやFIAT500Xなんかも110-5hの様だがオフロードホイールは17インチぐらいまでしかサイズがないうえにリムが太くブレンボが怪しい。最後の選択肢は純正でビッグキャリパーの入る159の純正流用。実は最後の最後の保険として選択肢としては残してあった。しかしボルト径がM14の為径違い。まぁテーパーボルトだし大丈夫か?
・PCD110-5hアフターマーケットホイール
ヤフオク等に出物があるものは限られるが品目を絞れば数か月に一本程度のペースで出物に出会う。ただし、取り合いになりやすいのかヤフオクは価格が上がりがち。価値が分かり切っているホイールはもとから値札が高くなりがち。何個か競ったが予算オーバーで断念。良く見かけるホイールを並べて置く。
⇒ASSOパルティーレ
定番。18インチ 8J+38のジュリエッタ専用サイズがある。これを買えばタイヤサイズを間違えなければノープロブレムで履ける一番の安牌。ちなみにこのホイールのサイズを目安にするとわかりやすい。これより出るのははみ出しの危機だしこれより入るとブレンボ接触の危機。専用サイズは偉大。
⇒ADVAN Racing系
次点の定番。こちらもアルファロメオサイズがありハブ径も65.1~2でばっちりはブリング要らず。ただし設定が159/ブレラ用なので少しサイズがでかいうえにボルト系がM14。19インチは8.5J+32が出てくるが適正サイズのタイヤと純正足だと多分はみだす。インチダウンになる17インチは7.5J+25とかいうすごいオフセットのが出てくる。入るのかわからず手が出せず。手を出すなら18インチの8.0J+33。ブレンボは通る様だがタイヤサイズを考えないとはみだしそう。
⇒OZRacing系
一番の定番はULTRALEGGERA系。OZは種類が細分化され過ぎてわからない。ASSOと同じ18-8J+38がありドンピシャサイズ。ハブ系は要確認。73~4の奴が居る。ちなみにFormula系もPCD110が有るがあのホイールは特殊な小径ボルトを使用する。ヤフオクに1セット、出品されていたがボルトレスなので手が出せなかった。
⇒work系
PCD108時代にお世話になったがworkにはオーダーメイドPCDサービスがあるためworkの定番ホイールは意外とPCD110が出てくる。ただしサイズ、オフセット、ハブ系はバラバラ。ビッグキャリパー対応も怪しく、work SeekerシリーズなんかはUSDMチックで憧れるが巷の情報では相当頑張らないとブレンボが通らなそう。それに比べて定番のエモーションCRやD9Rはまだ通りそう。ミンカラを探すと前例もある。そしてヤフオクでの相場観が意外とお手頃なのも魅力。ただし個人的には前車で履いていたホイールの為極力避けたかった所存。
・スライドボルト
これがイタリア車必殺の技らしい。大型のアルファロメオはPCD110だが小型のアルファロメオはFIATと共有のPCD98である。(5穴、4穴はあるが。)このPCD98のハブにPCD100のホイールを履かせる魔法のボルトがスライドボルトと呼ばれるものである。直径で±2mm吸収できるのなら、選択肢ががっつり増えるのだ。これは偉大な発明。そして、世紀の出会い。ところがどっこい、ここからさらに道のりが長い。
⇒PCD112-5h
PCD112-5hで上記ASSOのサイズを探すとそんな都合のいいサイズ全くない。というのもドイツ車規格のPCD112だがアフターマーケットホイールを狙うならターゲットなる「装着対応車種」はVW系しいて言えばゴルフ系かアウディ、ベンツのちょっと大きい車種系である。BMWはまだ数が少ないように見える。
⇒⇒VW系(ゴルフ)向け社外ホイール
このVW系というかゴルフ系というかのホイールがちょっと厄介でビックキャリパー装着車が居ると思うのだがどうにもオフセットが浅い。そしてホイールが細い。基本7.5J+50というサイズ感。このオフセット+50がどうあがいてもジュリエッタのキャリパーは避けられない。ちなみにチューナーサイズと言われる頑張ったサイズの8J+45~43でも通らない。HPの対応表を見るとゴルフのブレンボキャリパーは通るらしい。なんの差なのか。とにもかくにもいい感じのオフセット30台後半というのが地味にレアで基本はオフセット40台後半、45、48のあたりか多くは+50になる。ここまで書いておいてなんだが、万が一にもVW系「専用サイズ」だった場合ハブ径が57.1mmの為ジュリエッタの65.1mmよりも細い。ホイール側が車両側より細いためハブリング云々ではなく第一に装着不可のホイールが居るので気を付けよう。それで手が出せなかった良い感じのホイールはいくつかあった。そしてそして、さらに言うとVW系専用設計になっているとボルトが球面材(R13)である。日本で普通に探して手に入るスライドボルトはテーパー座なので座面違いである。
⇒⇒アウディ、ベンツ系
アウディやベンツのセダン系などのちょっと大きい系を狙うとこんどはサイズ感が8.5J+35~30の辺りが出てくる。これもまたちょっと厄介で高確率ではみ出す。弱引っ張り系の235-30ぐらいを入れて車高調を入れれば行けそうな気もするが、タイヤ付きを狙おうものなら車格が車格なせいで245とか255が沢山いる。しかもインチも19インチが主で20インチもぽろぽろ居るサイズ。19インチの255-40とか言われた日にはすごい勢いではみ出す。これが+45になると今度すさまじ勢いで至る所にあたるためボルトも締まらず諦める羽目になる。ただサイズとしては選び幅があるため18インチ8.0J~8.5J+35~40辺りは確実にねらい目だと思われる。そしてコイツも落とし穴はハブ径。アウディ、ベンツ系の純正ハブ径にハブ径66.6が居るらしい。スライドボルトはハブリング必須らしく専用サイズを持ってこられると厚さ1.5mmという分厚いアルミテープぐらいの厚さのハブリングが必要になる。ちなみにそんなものないだろ1.5mmのアルミ板を円にするってどんな技術だそれって思ったら中国にある。aliexpressに行けば0.1mm単位でどんなサイズだろうとハブリングはある。おかしな国である。あるっちゃあるのだが入手性がくそ悪いしその1.5mmのアルミ板が役に立つかどうか考えたくなる。さらにさらにいうと、こいつもメーカーによってボルトが球面座(R13)である。こいつは変換スペーサーでなんとかなるかもしれないが、ボルト座変換スペーサー+スライドボルト+t1.5のハブリングとかいう鬼に金棒みたいな組み合わせの車をショップに預けたらなんていわれるか怖くてやめました。
以上探訪記前半である。仕入れた知識を列挙しておいた。なにかの足しになればと思う。後半では実際に買ったけど失敗だった例と最終着地地点の仕様を説明したい。失敗したということはアルファロメオサイズは買わなかったということである。アルファロメオサイズ、アルファロメオ専用設計は実に偉大である。まともな人間なら時間とお金の無駄なのでおとなしくASSOを買おう。それが一番賢いぞ。
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2023/02/17 01:46:44
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