以前、診断機を購入して996 Targaにかけたら、Secondary Air Injectionのフォルトが出て、クリアしても再び現れていた。確かに購入したてでは、コールドスタート時にはかなりガソリン臭が強く、数十秒後にアイドルが若干低下してからは臭いが消えるため、明らかに二次吸気系の動作不良があった。
P0491とP0492はそれぞれのバンクで始動時の二次吸気が働いてないということなので、同時に起こるというのは、二次吸気系全体が働いていないことになる。整備マニュアルやネットを調べると、二次吸気用のモーターか、あるいはその先の弁付きのバルブが原因であることがわかった。
まずはこのモーターが動いているかと、それ用の大容量40Aヒューズが切れてないか調べるべし、ということで、ヒューズを購入して準備してた。モーターは比較的簡単に取り外せ、場合によっては分解して修理可能の場合もある。逆にモーター交換となると、純正パーツは何万円もして高額である。
ところが、これがどうやら自然治癒してしまった。モーターは触媒を温める冷間始動時にしか動かないが、その際に素早くエンジンベイを開けてみてみるとフル回転してるし、診断機をかけるとエラーが消えていて、何回かけてもエラーは戻らない。
他のエラーコードも消えている。
なぜこのような事が起きたかと言うと、直接のきっかけは先日バッテリーが自分のミスで上がってしまい、ジャンプスタート用バッテリーを接続して起動を試みるも急ぎすぎて十分クランキングできず逆流防止回路が加熱して壊れてしまい、BMWからジャンパーケーブルで接続して、それでも直ぐにはダメで多少時間をおいて充電しようやくかかった事があった。(それにしても冷え切ったポルシェの大排気量フラット6のクランキングの重さは中々凄い。M96系はウェットサンプなので尚更なのかもしれない。ドライサンプ化してアイドルストップのある現代のM12系とは全然違う)
その際に、車載ECUのデータがリセットされてしまっていたのもわかった。電圧が低まったか、あるいは度重なるクランキングで保護回路が働いたのか。。。その際に診断機でクリアできなかったエラーコードもクリアされてしまったようである。
そのECUリセットが、何らかの理由で動作不良だった二次吸気系もリセットし、動作し初めたようである。O2センサー周りのバイアスがクリアされたのか、詳細は不明であるが。
もう一つ考えられるのは、先日入れた洗浄剤 Oxicatが効いたのかもしれない。それでO2センサーなどの汚れが改善するも、エラーは続いていた。それはECU側がそれに反応していなかったのが、ECUがリセットされることで、本来の洗浄された状態に戻ったのかもしれない。
いずれにしろ、大変不思議な現象であり、再発しないか定期的にチェックする予定だが、確かにコールドスタート時のガソリン臭も殆どなくなっており、上記の理由で「自然治癒」してしまったのかもしれない。
もしこれが治ったならば、あとは冷却水の少量だが継続的な漏れと、エアコンのベントのスポンジ問題である。前者は漏れ止剤で効果を確かめているが、ヘタをするとウォーターポンプとエクスパンションタンク交換である。まあ水回りをこの際だからきちんと専門ショップに診てもらうのは良いのであろう。後者はきちんと治すにはフロント内装パネルを全部剥がしてACのセパレータの入っている箱を引き出す必要があり、自分で行うのは不可能ではないが困難で、工賃も時間もかかるのだが、ネットでDIYで行う画期的な方法を見つけたので、トライしてみるつもりである。それらの持病が治れば、996タルガは驚くほど健康な若々しい、12万キロ・17年選手とは思えない車となるであろう。
やはり911は奥が深い。
追伸
やはり再発した(−_−;)。エアポンプは勢いよく回っているので、ネットで調べるとバルブ系の問題のようである。短期的には問題は無いが、長期的には触媒に影響を与える可能性があるので、ガソリン洗浄剤を時折り入れながら車検時にスペシャリストに診てもらう事にした。
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2020/07/26 17:50:33