
(2017年5月17日の試乗記なのでアーカイブとしました)
下記は当時の日記をコピペし、一部修正しています。
『今日の試乗記は三菱ミニカについてです。
娘のダイハツミラジーノを点検修理に出しているので、その代車として三菱ミニカを借りています。
その車を早速ですが、運転してみました。
三菱ミニカの8代目後期型(H47A型)で、ミニカという車種はそのモデルで消滅しますから最終型でもあります。
年式は2007年製で軽自動車5ドアタイプです。
その時代はスズキ ワゴンRやダイハツ ムーブ、ホンダ ライフ等の使い勝手の良いハイト軽ワゴンが台頭して来ましたので、ミニカの様な背の低い軽自動車のセダンタイプは衰退の一途を辿る事になります。
ハイト軽ワゴンが登場すると軽自動車の価格もコンパクトカーと遜色ない値段になり、安価な軽自動車が一部のユーザーから訴求されました。
必要最小限の機能を備えた安価な軽自動車としての存在価値が軽セダンにはあり、マーケットとしては小さいながらもこのタイプがなくならない理由です。
この軽セダンタイプの三菱ミニカのライバルはスズキ アルトやダイハツ ミラがあり、動力性能や燃費ではミニカ以上の性能です。
しかも、三菱は過去にクレーム隠蔽や燃費データ偽装等の負のイメージがありますから、尚の事ミニカの販売状況は芳しくありませんでした。
私個人としては三菱自動車が不誠実な会社というイメージを払拭出来ず、そこの販売する車も所有する事はないと思いますが、食わず嫌いでも良くないので試乗で確かめてみます。
エクステリアは可もなく不可もなくのレベル。
インテリアも車両価格が80万円一寸の車である事を考えると、ステアリングホイール、インパネ、ドアライニング、ABCピラー類が総てプラスチックで構成されているのは致し方ないと割り切るしかありません。
メーターも当然スピードメーターはありますが、タコメーターはありませんしトリップ計もありません。
シートもレザーどころかフェイクレザーでもなく、化繊繊維の表皮です。
徹底したコストカットですが、人目に着く箇所はお金を掛けて見栄えを良くした方が良いと思います。
キーにてセルを始動させ直列3気筒SOHCエンジンを掛けます。
過給機のない仕様で最高出力は50馬力と非力ですが、3ATのローギアードでアクセルを踏み込むとそれなりの加速感はあります。
車重が750㎏前後と軽量なのが功を奏している様です。
但し、ギヤが3速しかないので、シフトアップ時やシフトダウン時に発する変速ノイズはそれなりに感じます。
4ATやCVTにする事で改善しますがコストアップになりますから、その様なトレードオフは論外と言う事でしょう。
試乗した日は外気温28℃以上の夏日で、マニュアルエアコンは利きますが四方のウインドウが広い為に差し込む日照りの熱がエアコンの冷却よりも勝っており、寧ろ広い窓を全開にして走った方が風を涼しく感じた程でした。
これは、ウインドウにUV加工やスモーク加工が施されていない事も影響している様です。
サスペンションやダンパーは軟らかく、おまけにタイヤサイズも小さく細くて扁平率が高いので、ワインディングは飛ばさない方がと言いより飛ばせない程、足周りは貧弱です。
ですから、乗って楽しい車ではありません。
燃費も先に述べた様にスズキ アルトやダイハツ ミライースに匹敵する程の数値ではありませんし、燃費データ改ざんの数値ですから実際の燃費はもっと悪いのは明白です。
このミニカの唯一のメリットは新車でも100万円以内での乗り出しが可能で、ランニングコストが安かったと言う事でしょう。
但し、ミニカの新車販売は終了しており、そもそも三菱自動車自体今現在は軽セダンタイプを製造していません。
私の三菱ミニカに対する印象は、安かろう悪かろうの軽自動車と言った感がありました。
私がこの車に対し辛辣な評価をするのは、命を乗せる車がコスト削減の為に安全を疎かにする事があってはならないと思うからです。』
蛇足ですが、企業倫理やコンプライアンスを語る時、映画「空飛ぶタイヤ」を御覧になると参考になると思います。
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Posted at
2020/08/16 08:55:00