映画「九月の恋と出会うまで」を観て…

タイトルは「九月の恋と出会うまで」と言う2019年に公開された邦画。
作家の松尾由美の恋愛小説を原作に映画化。

キャプション：公式サイトより
運命の人が僕じゃなくても、僕はあなたを守りたい。
“未来”が彼女を消すまで、365日。一途な想いに涙する切ない奇跡の恋。

ストーリー：公式サイトより
小説家志望の平野（高橋一生）
僕はただ、彼女の幸せを願った——
未来からの声を聞いた志織（川口春奈）
私はただ、彼のそばにいたかった—―。
志織に届いた“未来の声”。それは、彼女の運命を変えてしまう。
時空を超える一途な想いと切ないウソに涙する、奇跡の物語。
不思議なマンションに引っ越してきた志織（川口春奈）は、小説家志望の隣人・平野（高橋一生）と運命的に出会う。そして、新しい部屋で突然聞こえてきた不思議な声――
「こちらは一年後の未来です。あなたに危険が迫っている」
それは強盗殺人にあうところだった志織を助けようと時空を超えて届いた、未来からの誰かの声だった。相談を受けた平野は、助かった志織に＜タイムパラドックス＞が生じることに気付く。それは一年後、志織の存在が消えることを意味していた。“未来からの声の主”を探すためふたりは奔走するのだが――
ふたりの一途な想いがすれ違っていくその過程が、切なく描かれる奇跡の物語

私見＆ストーリー補足：
北村志織（川口春奈）がアビタシオン・ゴンドーと言うアパートに引っ越して来ます。
彼女は転居して来て早々に、室内のエアコン配管用の穴から誰かの声がするのを聞きます。
話し主はアパートの2Aに住む1年後の平野進（高橋一生）だと言いますが、彼女には信じられません。
そこで声の主は、翌日の天気やニュースを告げて、彼女が信じられる様に証明します。
志織に信じて貰える様になった平野は、自分を助ける為に彼女へ現在の自分を尾行して欲しいと頼みます。
尾行が続いた数日後、志織の部屋に空き巣が入った形跡があり、警察を呼んで被害届を出します。
それ迄、毎夜の様にエアコンの穴から話し掛けて来た1年後の平野の話し掛けはこの事件を機に途絶えてしまいました。
その後、警察が志織の許を訪れ、空き巣の犯人は捕まったが、指名手配されていた強盗殺人で志織が在宅だったら殺されていた可能性があると言います。
志織は現在の平野に相談してみました。
現在の平野は作家の卵でサラリーマンをしながら小説を書いており、彼の推理では1年後の平野は志織が事件に巻き込まれない様にエアコンの穴から話し掛けて来たのだろうと言います。
タイムパラドックス、つまり事件で死ぬ筈だった志織が生きられたので、出来事が改変され1年後の平野と話す事が出来なくなったのではとも言います。
平野の仮説では、1.同じ出来事が繰り返すループ説、2.分岐した.複数の世界が存在するパラレルワールド説、3.歴史の出来事が元の状況に修正しようとする歴史の揺り戻し説の3つの説が考えられると言います。
志織の場合、歴史の揺り戻しがあると、この世から消滅するか、死んでしまうかもしれないと平野は心配します。
そして、その期限は事件のあった1年後だと言います。
そこで2人は1年後の平野と名乗る男性（本編では現在の平野と紛らわしいので“シラノ”と仮定していました）の素性を調べる事にします。
アビタシオン・ゴンドーの大家である権藤（ミッキーカーチス）の孫の森秋真一（古館佑太郎）は志織が大学時代に付き合っていましたが、彼ではありませんでした。
シラノが誰か？判らないまま、志織は転勤でアパートから引っ越して行ってしまいました。
事件から1年経った日の浜辺で志織は一人海を見つめていました。
その時、志織のケータイが鳴ります。
架電して来たのは平野でシラノは自分だったと告白します。
1年経ったけれど志織が無事でいるので、歴史の揺り戻しはない様です。
平野は告白し、志織は彼の想いを受け入れます。
その後、2人はレストランで食事をします。
平野は2人の出来事を恋愛小説にして新人賞を受賞していました。
その小説本を志織に手渡しました。

最近観た映画「僕だけがいない街」ではタイムリープでしたが、今作「九月の恋と出会うまで」は平野の声だけ1年前にタイムスリップでした。
本編中に平野の仮説がありましたが、ループ説と歴史の揺り戻し説が否定された訳ですから、残ったパラレルワールド説の世界観が映画の根底にあると言う事なのでしょう。
不要不急の外出を控えたお家時間にDVD、ネット配信動画の映画観賞をみんカラの皆さんにもお勧めします。