映画「おやすみなさいを言いたくて」を観て…

ネット配信で映画を観ました。
タイトルは「おやすみなさいを言いたくて」と言う、ノルウェー、アイルランド、スウェーデンによる合作映画。
主人公の報道カメラマン（戦場カメラマン）が、心配しながら家で待つ家族への愛と使命とも思っていた仕事への情熱を天秤に掛けて、葛藤するヒューマンドラマ。
日本では2014年に劇場公開されました。

概要：ウィキペディアより（和訳しました）
レベッカ（ジュリエット・ビノシュ）は、危険な紛争地域での報道が専門の報道（戦場）カメラマンです。
アフガニスタンの女性自爆テロリストのグループをカメラに記録していました。
彼女はカブールに同行しますが、そこで爆発に巻き込まれ重傷を負ってしまいました。
アイルランドの自宅で療養している間、レベッカは夫のマーカス（コスター・ヴァルダウ）と娘のステフ（ローリン・カニー）に再会し、紛争地域で仕事を続けるか?家に残って家族と共に安全に過ごすか？選択する様に言われます。
家族に、もうこれ以上心配は掛けられないと彼女は家族の許に留まる事を選びます。
ステフは母親の写真に興味を持っていました。
ステフはアフリカでの人道支援活動に関心があったので、レベッカは娘と一緒にケニアの難民キャンプへの写真撮影旅行へ行く事にします。
マーカスは、旅行が安全であるならばと言う条件付きで同意します。
安全と言われていた難民キャンプ地でしたが、難民を殺害し始める武装グループによって攻撃されます。
レベッカは娘を安全に避難させた後、自身は攻撃を記録する為に難民キャンプに留まります。
レベッカとステフは帰国します。
2人は難民キャンプでの出来事をマーカスには言いませんでしたが、マーカスが偶然目にしたステフの記録した動画から難民キャンプでの殺戮を知ってしまいました。
彼は怒ってレベッカを家から追い出します。
レベッカとステフが関わる事をマーカスは許しません。
その後、レベッカは仕事に復帰する為、アフリカ行きの飛行機に乗ろうとしていました。
その直前、レベッカはステフの学校での難民キャンプでの出来事のプレゼンテーションに招待されます。
そこで、ステフはレベッカの報道カメラマンと言う仕事の重要性を理解している事を知らせます。
その後、レベッカはステフ達との家族関係を維持する事を許されてます。
翌日、彼女は再びアフリカにいて、別の自爆テロリストの行動を記録しています。
それは前回の時よりもはるかに若い女性が自爆テロの実行犯である事にレベッカの心に動揺を与えます。
そして、スクリーンはブラックアウトします。

私見：
映画タイトルの原題は「A Thousand Times Good Night（1000回おやすみなさい）」なのだそうです。
ロミオとジュリエットがバルコニーで別れを惜しむシーンの台詞からなのだとか。
家族を持つ戦場カメラマンは頭の何処かに愛する家族を思って、戦場や紛争地では死ねない！と生きる勇気を得られるのかも知れませんが、帰りを待つ家族にとって待つ間は気が気ではありませんよね？それこそ、無事な顔を見る迄は生きた心地がしないでしょう。
この映画を観て、私には戦場カメラマンと言う仕事は無理だと思いました。
写真家としての腕もなければ、戦場に赴く勇気もありませんし、紛争地で亡くなって行く人達を目撃して平静でいられる強い精神力も持ち合わせていないからです。
偏向報道やプロパガンダを避ける為、真実を世に知らせる報道（戦場）カメラマンが必要で尊い仕事である事は充分に承知しています。
私に出来る事は（現在であれば、戦火のウクライナで活躍している）報道（戦場）カメラマン（含め報道関係）に従事している方々の安全を心から願う事位です。