映画「MOTHER／マザー」を観て…

DVDを借りて映画を観ました。
タイトルは「MOTHER／マザー」と言う、ポプラ社刊の山寺香のノンフィクション「誰もボクを見ていない」を原案とした邦画。
実際にあった17歳の少年による祖父母殺害事件に着想を得ているそうです。
2020年に劇場公開されています。

あらすじ：ウィキペディアより（キャストを加筆）
三隅秋子（長澤まさみ）は平凡な一般家庭に育ったが、素行が悪く、若くして周平（奥平大兼）という息子を産んだシングルマザーだった。仕事も続かない秋子は男から男へ渡り歩き、周平をろくに小学校にも通わせなかった。そんな秋子におとなしく従い続ける周平。
秋子は、男を使って平然と詐欺を働き、借金の申し込みには周平を使いにやった。自分は決して前面に立たず、自分の子をどう育てようと勝手だと、事あるごとに主張する秋子。
周平はグレもせず、ひたすら母親に従う引っ込み思案な若者に成長する。その頃には、幼い異父妹の冬華も産まれていた。
行く当てもなく道端にいる所を、保護司の亜矢（夏帆）に助けられる秋子と子供たち。亜矢の尽力で簡易宿泊所に入り、生活保護も受けられた。周平のために、学校に馴染めない子のフリースクールも手配する亜矢。スクールで学ぶことの楽しさを知る周平。
そんな秋子たちの狭い部屋に突然、遼（阿部サダヲ）という男が転がり込んだ。周平の父だという遼は部屋に居座り、秋子に暴力を振るった。最低の男の遼でもすぐに受け入れ、離したくない秋子。遼がヤミ金から借金したせいで簡易宿泊所から夜逃げし、一家は放浪生活に逆戻りした。秋子母子から離れ、身軽に別行動で逃げて行く遼。
半年後、周平は小さな工場に勤め、母や妹と共に寮に住み込んだ。だが、秋子は働かず、パチンコやゲーセンで散在するばかり。挙句に周平に工場の金を盗ませ、一家で失踪した。
金を使い果たし、切羽詰った秋子は周平に、祖父母(秋子の両親)を殺して金を奪えと指示した。何度も秋子に念を押された末に、祖父母（木野花etc）を訪ね、刺し殺す周平。母子はすぐに逮捕されたが、秋子は殺人を指示していないと言い張り、周平に罪をなすり付けた。
母親の関与が判明すれば、周平の罪は軽くなる。しかし、周平も自分の単独犯だと主張したため、秋子は執行猶予、周平には懲役12年の判決が言い渡された。
周平と面会した亜矢が、秋子に会いに来た。秋子は釈放されたが娘の冬華は司法の判断で保護され、古い一間のアパートには秋子一人が座り込んでいた。
亜矢は、「それでもお母さんが好きだ」という周平の言葉を秋子に伝えるのだった。

私見：
本編1時間53分過ぎに、主人公「マザー」三隅秋子（長澤まさみ）が「子供は母親の分身、自分の子を親が どう育てようと勝手だ！」と言うニュアンスの言い草を吐いています。
子供は親の所有する物品とは違うと私は思っているので、秋子の考えに全く共感出来ません。
親の勝手で子供を産んだのだから、子供を幸せにする責任はあっても、子供の成長の芽を摘んだり、不幸にしてはダメでしょ!!と思うのだけれどね。
周平が祖父母2人も殺害して、実刑懲役12年は刑が軽過ぎないですか？
事件発生時に周平が17歳と言う事で、少年法が関係していたのかも知れませんが…。
兎に角、この映画を鑑賞する際は、主人公達を反面教師だと思って観た方が良いと思いました。

出演者として、長澤まさみさんと夏帆さんが共演しています。
今作ではダメダメ母親役が長澤まさみさん、社会福祉士役が夏帆さんと距離感のある役どころで、過去の映画「海街ダイアリー」の仲の良い姉妹役とは大違いでした。