映画「サトラレsato;ra-re　TRIBUTE to a SAD GENIUS」を観て…

ネット配信で映画を観ました。
タイトルは「サトラレ　TRIBUTE to a SAD GENIUS」と言う、漫画家の佐藤マコトの青年漫画「サトラレ」を原作に実写化した邦画。
ファンタジー＆ハートフルで少々ラブコメチックな物語。
2001年に劇場公開されました。

イントロダクション：関連サイトより
自分の心が周りの人に悟られてしまう不思議な能力を持つ青年が巻き起こす、ハートウォーミングな騒動を描いたコメディ。監督は「スペーストラベラーズ」の本広克行。佐藤マコトによる同名コミックを基に、「メッセンジャー」の戸田山雅司が脚色、撮影を「世にも奇妙な物語 映画の特別篇／結婚シミュレーター」の藤石修が担当している。主演は、「バトル・ロワイヤル」の安藤政信と「ざわざわ下北沢」の鈴木京香。日本芸術文化振興会芸術団体等基盤整備事業作品。

ストーリー：関連サイトより（キャストを加筆）
乖離性意志伝播過剰障害者、通称“サトラレ”とは、自分の心が喋らずとも周りの人々に“悟られ”てしまうという、不思議な能力を持つ人のことである。1000万人に1人という確率で存在する彼らは、同時に例外無く想像を超える天才的な知能も有していた。だが、彼らは自分がサトラレであることは知らない。もし、自分がサトラレであることを知ったら、生きてはいけないからだ。そこで、政府は特能保全委員会を設置し、サトラレがサトラレであることを自覚しないよう徹底的に保護していた。飛行機事故で両親を亡くした健一（安藤政信）も、そんなサトラレのひとりだ。ある日、外科医となった彼の元へ防衛医大出身の精神科医・洋子（鈴木京香）がやって来る。特能保全委員会から彼女に課せられた使命は、健一を新薬研究の国家プロジェクト・スタッフへの道に導くこと。勿論、このことは健一には極秘である。ところが、ひょんなことから健一が洋子に恋をしてしまった。任務遂行の為、健一と交際することになる洋子であったが、サトラレの孤独や悲しみを知るうち、彼女も純粋なハートを持つ彼に心惹かれていくようになる。そんな矢先、健一のたったひとりの肉親である祖母・キヨ（八千草薫）が膵臓癌に冒されていることが判明。キヨのたっての願いで、洋子や健一の上司・東医師（寺尾聡）は、一度は新薬研究プロジェクトに参加することを決意していた健一を彼女の執刀医にする。しかし、キヨの体はもはや手遅れの状態だった。そんなキヨに嘘を押し通す健一だったが、彼の心はキヨに悟られていた。それから半年後、健一はプロジェクトには参加せず、薬物治療を続けていたキヨの面倒を看ながら、元の病院で人気の執刀医として活躍していた。

ストーリー補足＆私見：
映画「踊る大捜査線」が12年ぶりに再始動すると言うニュースを聞き、それを制作した本広克行監督の他の作品を観たくなり、本作「サトラレsato;ra-re　TRIBUTE to a SAD GENIUS」を観賞しました。

主人公の里見健一（安藤政信）は思っている事が、半径数メートルの周囲に居る人には独語の様に聴こえてしまうと言う特異体質のサトラレ症例7号でした。
サトラレの思いが知られてしまう事は、サトラレ自身も周囲の人々にも何もメリットはありませんが、サトラレ症例者は全員IQ180以上の天才であり、サトラレはそれぞれに科学者や文学者等の分野で活躍していました。
それで、政府はサトラレが国益に叶うとし、サトラレ保護法を制定して、万全の警護体制を敷いていました。
外科医を志す健一は医科大学在学中に片手間で水虫が完治する特効薬を開発した事があり、政府は健一に外科医ではなく、新薬研究プロジェクトへ鞍替えさせ様と精神科医の小松洋子（鈴木京香）を健一のいる病院へ派遣しました。
健一の祖母の里見キヨ（八千草薫）が膵臓癌のステージ4と診断されます。
新薬開発の為に研究所への異動が決まっていた健一でしたが、祖母の手術の執刀が出来る様に洋子と共に東隆之（寺尾聡）外科部長に掛け合います。
健一はキヨの手術で最高の手技を披露しますが、癌は腹膜転移していて外科手術での治療は…。
キヨは化学療法へ切り替え、健一は患者達の要望が多くて病院へ残れる事になりました。
桜の咲く病院の庭、健一は車椅子を押しています。
キヨは車椅子から、桜の花を観られた安堵の表情まま眠る様に…。

八千草薫さんの名女優たる演技を観られて、得した気分です。
それと、鈴木京香さんの控えめな肌の露出サービスは貴重かも？
唯一残念なのは、健一と洋子の恋が進展するかどうか?が明らかになっていなかった点ですが、原作になった漫画を読めば分るのでしょうか？
兎にも角にも、感動的な作品でした。