
タイトルは「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」と言う2016年に公開されたファンタジック ラブ ストーリー映画で、七月隆文の同名小説を原作に映画化されたもの。
2019年1月にもDVDを借りて観たのですが、「マトリックス」とは違ったパラレルワールド物の映画が観たくなり再び観てしまいました。
ストーリー:(2019年1月時の備忘録に記した内容を転記しました)
美大生の南山高寿(福士蒼汰)は通学に電車を使っていましたが、その電車に同乗していた福寿愛美(小松菜奈)に一目惚れしてしまいます。
高寿は二度と会えないかもと思い、彼女が降りた駅で高寿も降り、勇気を出して彼女へ告白します。
2人は自己紹介し、高寿がメアドを教えて貰おうとしますが、愛美はケータイを持っていないと云います。
高寿は断わりの常套句だと思い肩を落としますが、愛美は本当に持っていないのだと云います。
高寿が別れ際に“また会える?”と訊くと彼女は涙を流すのでした。
高寿は彼女が涙する理由が判りませんでしたが、愛美は“また会えるよ”と云って去って行きます。
高寿は彼女の連絡先を訊けませんでした。
次の日に同じ電車に乗った高寿は愛美を探しますが、彼女の姿はありませんでした。
高寿は美大の課題の為に動物園でキリンの写生をしていると、突然、愛美が現れ“この絵、教室に貼り出されるやつだ”と云います。
何故、この場所が判ったのか?不思議に思う高寿に、愛美は此処で写生するって昨日聞いていたと応えます。
それから、2人はデートで宝ヶ池に行きます。
そこは、高寿が5歳の時に溺れかけて見知らぬ女性に助けられた場所でした。
愛美も5歳の時に事故から助けられた経験があったと云います。
その後、高寿は愛美から下宿先の電話番号を書いた紙を貰います。
その夜、高寿は友人の上山正一(東出昌大)に彼女が出来たと話すと、上山は高寿へ彼女に電話してデートの約束をする様にアドバイスします。
次の日、美大の教室には高寿のキリンの絵が貼り出されていました。
そして、昨日電話で約束した通りに高寿は愛美とデートで食事し映画を観ます。
帰り掛けの公園で、高寿は愛美に改めて“彼女になって欲しい”と告白します。
愛美は“涙もろいし、結構我儘、食べ物で気分が左右されるよ”それでもよければとOKしてくれました。
連日、高寿と愛美は交際を続けます。
愛美が高寿の部屋を訪れて手料理を振る舞います。
それは高寿の好物のビーフシチューでした。
高寿は実家のビーフシチューの味そっくりだと云うと、愛美は“隠し味にチョコレート入れたからね”と云います。
何で実家の隠し味を愛美が知っているのだろう?と不思議に思います。
以前もキリンの絵が教室に貼り出される事も知っていたので、愛美に“予知能力がある?”と訊いてしまう高寿でした。
翌日、高寿は美容師見習の愛美に髪を切って貰います。
その後、TVで映画を観て、2人はキスをし、ベッドへ・・・。
愛美は24:00前に帰って行きますが、日記帳を高寿の部屋に忘れてしまいました。
高寿がページを捲ると、3/15の日付の所には「彼の30日目(私の1日目)」と書かれており、3/14、3/13・・・と遡って行くのです。
その直後、愛美から高寿のスマホに “高寿に隠し事をしている。全て説明するから、高寿の教室に朝6:00に来て” と架電がありました。
翌朝、高寿が教室に行くと既に愛美が待っていました。
愛美はパラレルワールドの高寿の世界とは時間が逆に流れる世界から来たと云うのです。
高寿の明日は愛美の昨日(よって、ぼくは明日、昨日のきみとデートする)なのです。
実は高寿と愛美はそれぞれの35歳と5歳の時に会っていました。
高寿が5歳の時に宝ヶ池で溺れ掛けた時に救ってくれたのは35歳の愛美でした。
逆に愛美が5歳の時にお祭りに行って爆発事故に遭遇した時に救ってくれたのは35歳の高寿でした。
しかも5年毎に会える期間は30日ずつしかないのです。
そして、現在2人は20歳で恋人として再会したのでした。
その事を知らされた高寿は、毎日会う愛美が前日の愛美よりの1日ずつ若くなっている別人だと知り、思い出を共有出来ないもどかしさ寂しさを感じ、心がすれ違って行きます。
しかし、高寿は愛美が時折泣いていた事を思い出します。
高寿にとって初めての事は愛美にとっては最後の出来事なのです。
初めの告白、名前を呼ぶ、手を繋ぐ、手料理、キスをして愛し合う事も全てが最初で最後だったのです。
高寿は愛美に侘び、翌日デートする約束をします。
2人は上山ら友人達とバーベキューをしたり、高寿の実家に行って両親に愛美を紹介します。
実家では高寿の母(宮崎美子)が夕食にビーフシチューを作りました。
その際に、母親は隠し味にチョコレートを入れる事を愛美に話していたのでした。
帰りのバスの中で、高寿は愛美と家族になれない無常に泣きます。
20歳の高寿が愛美に会える最後の日、つまり、20歳の愛美が高寿に会う最初の日。
高寿は愛美をモデルにして肖像画を描く為に大学の美術室に居ます。
愛美がやって来て、モデルになりながら、20歳の高寿が愛美と過ごした30日間の思い出を訊きます。
“私は好い恋人だった?”と訊く愛美に、高寿は“うん”と答えます。
“これから、擦れ違って行くんだね”と云う愛美に、高寿は“僕達は擦れ違ってなんかいない。端と端を結んだ輪になって1つに繋がっているんだ”と話します。
そして、高寿と愛美が待つプラットホームに電車がやって来ます。
24:00、電車が通り過ぎるとベンチに座ったままの高寿を残して、愛美の姿は消えてしまいました。
と、ここ迄が高寿の視点から見た物語です。
続きは、20歳の愛美の視点で進みます。
先ず、美術室で高寿の描く肖像画のモデルになります。
そして、最後は電車で愛美に一目惚れする高寿が愛美をチラチラ見ている事に気付いていながらも気付かないフリをしていました。
高寿に初めて告白され、別れてから後に、出会えた嬉しさ半分、会えなくなる悲しみ半分で愛美は泣き崩れてしまうのでした。
私見:
私は2度観する程、この映画が好きです。
ストーリーも、映像化された街並みとか、演出とか、勿論キャストも全てが高レベルでバランス取れた良い作品だと思います。
主演の小松菜奈さんの映画の中では、私の一番好きな作品です。
初め観た時には気付かなかったのですが、15歳の愛美役を演じていたのは「おかえりモネ」主役の清原果耶さんでした。
不要不急の外出を控えたお家時間にDVD、ネット配信動画の映画観賞をみんカラの皆さんにもお勧めします。