
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が開始されて早2ヶ月が過ぎましたが、一向に収束する気配がありません。
北方四島を占拠されている日本も、ロシアのウクライナへの武力侵略行為は対岸の火事でない様に感じます。
そう思っていたら、ロシアが北海道に軍事侵攻して来て、陸上自衛隊が応戦すると言う内容の小説「小隊」が存在していると知りました。
それで、早速読んでみました。
作品紹介:公式サイトより
第164回芥川賞候補作。
元自衛官の新鋭作家が、日本人のいまだ知らない「戦場」のリアルを描き切った衝撃作。
北海道にロシア軍が上陸、日本は第二次大戦後初の「地上戦」を経験することになった。自衛隊の3尉・安達は、自らの小隊を率い、静かに忍び寄ってくるロシア軍と対峙する。そして、ついに戦端が開かれた――。
私見:
この小説を書き上げたのは元自衛官だった砂川文次さんで、小説「戦場のレビヤタン」では第160回芥川賞候補になった筆力の持ち主。
この小説「小隊」でも、第164回芥川賞候補にノミネートされた新鋭作家。
本編では、飽きる程の演習を熟してきた陸上自衛隊の「小隊」が、北海道釧路に上陸して対峙していたロシア陸軍の侵攻を、自衛隊初の実戦で民間人の人柱になり応戦すると言う展開です。
小説は、物語性よりも読者の五感に訴える戦闘描写に重きを置かれている様に感じました。
私は軍事や戦争に対してド素人なので解らないのですが、戦車や兵器を持っているロシア軍が北海道に上陸しただけでは陸自は攻撃しないのですね!?
本編では、ロシア軍が進撃して、初めて陸自は応戦したのは、専守防衛が足枷だったのでしょうか?
兵士や兵器の数では圧倒的に不利な状況の下、主人公の安達の率いる「小隊」は殲滅されたに等しい状況。
「小隊」には、戦場から後退の指示が出され、安達は最前線から退避します。
退避する際に、上空をロシア軍のいる釧路方面に向かって空自の戦闘機(小説には“航空機”と表記)4機が飛んで行ったとありましたが、陸自が防戦一方の状況で空自&海自は即時に参戦し加勢出来ない理由は何なのでしょう!?
そうする為には、国会での何らかの決議が必要になるのでしょうか?
物語は、ロシア軍が北海道を占領したのか?それとも、加勢に行った空自の戦闘機が空爆でロシア軍に反撃したか?を記していません。
後は、読者の想像力に任せると言う作家の意図でしょう。
ウクライナへのロシアの軍事侵攻が現実となった今、ロシア軍の北海道制圧もあり得る話の様に思えます。
Posted at 2022/04/24 07:31:40 | |
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