
ネット配信で映画を観ました。
映画タイトルは「記者たち 衝撃と畏怖の真実」と言う、イラク開戦を巡る「大量破壊兵器」捏造問題をナイト・リッダー社記者達の取材等の実話を基にした映画。
日本では2019年に劇場公開されました。
イントロダクション:公式サイトより
「スタンド・バイ・ミー」の名匠ロブ・ライナーが、イラク戦争の大義名分となった大量破壊兵器の存在に疑問を持ち、真実を追い続けた記者たちの奮闘を描いた実録ドラマ。2002年、ジョージ・W・ブッシュ大統領は、サダム・フセイン政権を倒壊させるため「大量破壊兵器の保持」を理由にイラク侵攻に踏み切ることを宣言。ニューヨーク・タイムズやワシントン・ポストといった大手新聞をはじめ、アメリカ中の記者たちが大統領の発言を信じて報道を続ける中、地方新聞社を傘下にもつナイト・リッダー社ワシントン支局の記者ジョナサン・ランデーとウォーレン・ストロベルは、大統領の発言に疑念を抱き、真実を報道するべく情報源をたどっていくが……。物語の中心となる記者役に「スリー・ビルボード」のウッディ・ハレルソン、「X-MEN」シリーズのジェームズ・マースデン。そのほかジェシカ・ビール、ミラ・ジョボビッチ、トミー・リー・ジョーンズが共演。
ストーリー:ウィキペディアより(キャストを加筆)
2001年9月11日に同時多発テロが発生、31紙の地方新聞を傘下に置くナイト・リッダー(英語版)のウォルコット局長(ロブ・ライナー)は、ストロベル記者(ジェームズ・マースデン)を国務省に派遣、ラムズフェルド国務長官らがアフガニスタンではなくイラクへの出兵を画策している事を突き止める。これを期にフセインを排除しようとしているのだ。ストロベルはさらに取材を続けるが、フセインとテロの首謀者であるビン・ラディンを結びつける根拠は見つからない。アメリカでは愛国心の波が広がり、小学校でも愛国教育が行われていることをランデー記者(ウディ・ハレルソン)の妻ヴラトカ(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は憂える。一方、黒人青年のアダム(ルーク・テニー)は愛国心に燃えていた。
2002年1月29日、ジョージ・W・ブッシュ米大統領は一般教書演説で、北朝鮮、イラン、イラクを悪の枢軸であると糾弾し、イラクが大量破壊兵器を保有しテロを支援していると非難した。マスメディアもイラクへの軍事介入を肯定する論調が支配的となり、ナイト・リッダ―の記者たちによる懐疑的な記事は紙面に載らないようになる。ウォルコットは、元新聞記者でベストセラー作家となったジョー・ギャロウェイ(トミー・リー・ジョーンズ)とコンタクトを取り協力を依頼する。
政府関係者がフセインは核兵器を既に所有していると公言するようになる中、ストロベルとランデ―に政府関係者がコンタクトを取ってきた。彼らの記事の正確さを見込んでのことだった。彼女は、ラムズフェルドがイラク開戦を画策し、情報の捏造をしていると告発する。
ニューヨーク・タイムズは米軍が大量破壊兵器を発見したと報じ、他の新聞やテレビも追随する。ウォルコットは部下たちに「私たちは子供たちを戦争に送りもうとする者には味方しない。真実を書くんだ。政府が言ったことは必ず問われなければならない。それは真実か?」と檄を飛ばす。
ストロベルとランデーは、関係者からチェイニー副大統領が嘘をついているという証言を得る。ギャロウェイは密かに政府高官と接触する。一方ペンタゴンからナイト・リッダ―へ警告が届く。
フォックス、ニューヨーク・タイムズ、CNNなどアメリカの主要メディアは政府の発表を鵜呑みにした報道を続けていた。ウォルコットはナイト・リッダ―首脳部に乗り込むが追い返される。アダムは対イラク戦争への従軍を決意する。
ストロベルとランデーは、長く取材を断ってきたイラク国民会議のアフマド・チャラビー(ジャック・トパリアン)と会見する。フセインが核兵器を隠し持っているという「情報元」だが、嘘を覆すことはできなかった。
2003年3月6日、アメリカはイラクとの開戦に踏み切った。米軍はイラクを占領し、ブッシュ大統領は勝利宣言を行なう。大量破壊兵器はついに発見されなかった。
映画の最後では、ストロベル、ランデ―、ウォルコット、ギャロウェイの当時の映像が引用される。
私見:
本編の冒頭で「多様で独立した 自由なメディアこそ 米国の民主主義にとって重要だ」とビル・モイヤーズ(元ホワイトハウス報道官)の言葉が大写しになっていました。
映画タイトルの原題「Shock and Awe(衝撃と畏怖)」は、米国に於いてのイラク戦争を意味するそうです。
当時は、そのイラク戦争を開戦する為、米国の都合の良い情報だけを収集&選択した米国政府主導によるプロパガンダ、印象操作が行われていて、米国民は勿論、同盟国も賛同して戦争が始まりました。
大手新聞社のウォールストリートジャーナルやUSAトゥデイ、ニューヨークタイムズ、それにワシントンポスト等は政府広報からの情報を信用していました。
しかし、弱小新聞社ナイトリッダー社ワシントン支局の記者達は自分達の取材の情報と政府広報の情報は矛盾していると気付きます。
取材すればする程、政府に騙されていると言う事実が…。
独裁者国家も恐怖ですが、民主主義であっても嘘で統制されたメディアや民意も怖いです。
それに抗う事は大変な勇気が要ります。
ナイト・リッダー社ワシントン支局の記者ジョナサン・ランデーとウォーレン・ストロベルの信念を称賛します。
Posted at 2022/09/17 11:49:48 | |
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