
(2017年11月12日の試乗記なのでアーカイブとしました)
『ホンダ・ステップワゴンが初代モデル発表・発売から(2017年時点)21年経とうとしていますが、国内累計販売台数が150万台を達成したそうです。
初代は車両価格が180万円程度で買えたと記憶していますので、現在の5代目ステップワゴンの売れ筋が300万円前後ですから、恐ろしく値上がりしたものです。
ステップワゴンの20年分の進化を確かめに、N-BOXの試乗で以前に往訪したホンダカーズ宇都宮北ゆいの杜店へ行ってみました。
事前に11/12(日)AM10:00からの試乗をネット予約しました。
当日は天気も良く、絶好の試乗日和です。
今回対応して頂けたのは、営業マンの○木さんです。
車を購入しないクセに試乗させて頂く事は流石の私にも少しの後ろめたさはあるので、往訪時に通常はお客さんに店が提供するカタログや飲み物の類いは遠慮させて頂きました。
それがせめてもの礼儀かな!?と思っているのですが、自分が思っている程にはディーラーは気にしていない様です。
今回どうして新型ステップワゴンが気になったのか?と言うと、それ迄ステップワゴンは2000㏄と2400㏄でしたが、5代目ステップワゴンは2015年にフルモデルチェンジして1500㏄ターボエンジン車として登場しました。
1500㏄である事で税金が安くなるのですが、排気量の削減分の馬力とトルクはターボにする事で補っていました。
それから、2年経ち2000㏄ハイブリッド車の派生が増えたからです。
ミニバンですからルーフは高いですが、運転席に乗り込みますと思いの外に着座が低い様に感じました。
シートの位置、ハンドルのチルト(角度)とテレスコ(突き出し量)、ミラー類を自分に合わせシートベルトをし、エンジンをプッシュスタート。
暖気運転中に営業マンの○木さんと自動車談義を多分5分位話したかな!?
エンジンが暖まったところで、試乗コースへ出発です。
ハンドルが小径でグリップも太く、ミニバンという車の特性を考えると?一寸疑問に思うのは私だけではないと思います。
ホンダ車のパワステは軽めですから、ハンドルの径が大きくても小さくても余り支障はないのですが、小径ハンドルだとハンドリングがシビアになる傾向があるのでねぇ!?
アコードハイブリッドやオデッセイハイブリッドのPUを流用したステップワゴンスパーダはコスパ高いです。
このハイブリッドのi-MMDシステムが優秀で、モーターが2基付いていますが、1基は発電用、1基は走行用で役割が異なります。
低中速域では、EVモードもしくはハイブリッドのモーター走行で低燃費に貢献しています。
流石に100㎞/h以上はモーターだけでは馬力不足になるのでガソリンエンジンがドライブモードに変換され威力を発揮するそうです。
試乗コースは市街地なので、法定速度の60㎞/h迄が精々、終始モーターによる走行でした。
バッテリーが切れると発電用モーターを回す為にエンジンが一定の回転数で可動しますが、スピードに左右されないエンジン音はかなり静かめでした。
試乗中も助手席に同乗した営業マンの○木さんと終始おしゃべり出来たのも、エンジン音が静かなのと遮音効果が功を奏している為だと思いました。
インテリアの作り、品質はこのクラスでは最良だと思います。
インパネの視認性やダッシュボード、シート等のレザー等は格上のラージミニバンと同等の作りです。
操作系では、先進安全支援装置ホンダセンシングが全車標準装備されています。
衝突軽減ブレーキ、誤発進抑制機能、歩行者事故低減ステアリング、追従式オートクルーズ機能、後方誤発進抑制機能等のホンダセンシングシステムは不測の事態に心強いでしょう。
ハンドリングがどうこう試せる様な試乗コースではなかったのが残念ですが、概ね自動車評論家の評判ではミニバンの中では優秀だと言われている様です。
エクステリアは1500㏄ターボモデルが主婦受けの良さそうなルックスでしたが、今回の追加派生のステップワゴンスパーダはグリル付近がチョイ悪風なワイルド系の面持ちになり男性の好むデザインになりました。
今、ミニバンのトレンドがラージミニバンのトヨタヴェルファイアやミドルサイズミニバンのトヨタヴォクシーのチョイ悪風なワイルド系ですから、遅まきながらホンダもやっとニーズを捉えられたと言う事でしょう。
それにステップワゴンのアイデンティティであるテールゲートの「わくわくゲート」私は好きです。
テールゲートが縦にも横にも開閉するってアイデアが好いです。
テールゲートが横に開けば人が乗降出来るし、縦に開閉するよりも横に開いた方が力は要らないしね!
ステップワゴンスパーダのPUはシステム出力215馬力で私が乗っていたアコードユーロR(CL1)の220馬力、オデッセイV6(RA8)の210馬力に相当するものです。
それでいて燃費はトヨタヴォクシー、ノア系ハイブリッドの23.8㎞/Lを上回る25.0㎞/Lでクラス№1です。
今年の東京モーターショーでアナウンスされましたが、日産ノートに積載されたe-POWER(レンジエクステンダーハイブリッド)が一連の日産の完成検査問題により遅れがちになっていますが、日産セレナの現行モデルの追加派生に搭載され来年には販売されるそうです。
それが、今回のステップワゴンスパーダと性能勝負でどうなのか?興味の湧くところです。
先にも書きましたが、今回のステップワゴンスパーダはオデッセイハイブリッドのPUを流用し、ホンダセンシングの標準装着で330万円からの車両価格になってしまいましたが、それでもオデッセイハイブリッドより安価なのは買い得だと思います。
実際、発表発売後の日が浅い今の値引き額が少ない時期でも、ディーラーの儲けは他機種に較べても少な過ぎるとホンダ営業関係者から聞いていましたから。
試乗時間は約30分程でしたが、ステップワゴンスパーダと言い、N-BOXと言い最近はホンダが良い仕事をしている事が窺われました。
くれぐれも完成検査は有資格者にお願いしますよ!自動車会社。』
P.S. 当時の日記をコピペしたものですが、2017年当時は自動車製造会社で無資格者による完成検査が行われていたとニュースになっていましたね!ホンダではないメーカーでした。