
昨夜、DVDで映画「アイネクライネナハトムジーク」を観ました。
作家の伊坂幸太郎の同名恋愛小説を原作にして2019年に映画化された群像劇作品です。
映画タイトルの「アイネクライネナハトムジーク」はモーツァルトの同名楽曲から引用され、その意味は「小さな夜の音楽」だそうです。
あらすじ「仙台駅ペデストリアンデッキでマーケテイングリサーチ会社員の佐藤(三浦春馬)は街頭アンケート調査をしていますが、人々の関心はバックの大型ビジョンに映っているボクシング世界ヘビー級タイトルマッチに向いており、アンケートに応じる人はいません。
いつの間にか彼は、傍で弾き語りをしているストリートミュージシャン斉藤(こだまたいち)の歌(これがタイトルのモチーフの「小さな夜の音楽」と言う事なのだと思います)に聴き入っていました。
同じ様に聴き入っている本間紗季(多部未華子)がいて、佐藤はダメ元で紗季にアンケートをお願いすると彼女は快くアンケートに応じてくれました。
ある日、佐藤は大学時代からの友人の織田一真(矢本悠馬)の家に招かれ食事しています。
織田は由美(森絵梨佳)と結婚していて、二人の子供にも恵まれ幸せに暮らしていました。
織田は彼女のいない佐藤に「出会い」に関する講釈を垂れ、佐藤には織田の言葉が心に沁みます。
佐藤は職場で先輩の藤間(原田泰造)に「出会い」について相談します。
しかし、藤間はそれどころではなく、妻と娘に家出されたばかりでパニックに陥っていて、翌日から会社を休んでしまいます。
日付が遡ったある日の美容室では、常連客の板橋香澄(MEGUMI)が美容師の美奈子(貫地谷しほり)に恋人がいないなら、自分の弟と付き合って欲しいとお願いしています。
翌日、美奈子へ突然の電話があり、相手は香澄の弟でした。
それから、美奈子と香澄の弟は毎夜電話する様になります。
ある夜、香澄の弟は仕事が忙しくなるので暫く電話出来なくなると美奈子へ告げます。
別の日、美奈子へ香澄は弟がボクシングヘビー級タイトルマッチでウィンストン小野(成田瑛基)が勝利したら、弟は美奈子へプロポーズするらしいと話します。
ウィンストン小野は日本人初のヘビー級チャンピオンになりました。
美奈子へ香澄は旧姓が小野であり、ウィンストン小野が弟である事を打ち明けます。
そして、美奈子とウィンストン小野は付き合い始めます。
佐藤は落ち着きを取り戻した藤間に奥さんとの「出会い」はどんな風だったのか?尋ねます。
藤間は横断歩道で妻が財布を落としたので、拾って声を掛けたと応えました。
別の日、佐藤は藤間の様な感動的な「出会い」もあると親友の織田に話しますが、織田は「過去のあの時出会って良かった!自分はラッキーだったと思い返せるのが本当の「出会い」だ」と言います。
佐藤は偶然、道路工事中の車の誘導員をしている紗季と再会しました。
その後、ウィンストン小野は初防衛戦で負けてしまいました。
そして、10年後。
佐藤は紗季と展望レストランで食事をしていました。
二人が付き合い始めて10年の節目でプロポーズするつもりだった佐藤は言い出せないでいました。
同棲するアパートに戻った時に佐藤はプロポーズしましたが、紗季は佐藤の態度に業を煮やし置手紙を残して出て行ってしまいました。
佐藤の所に藤間から久々に電話がありました。
藤間は元奥さんと連絡を取り合っている様で、元奥さんが「出会い」の際に関りを持ちたくて意図的に財布を落としたと白状した事を教えてくれました。
ウィンストン小野が10年ぶりにヘビー級タイトルマッチに挑戦する事になりました。
佐藤は仙台駅ペデストリアンデッキにやって来ました。
そこは10年前と同じ様にバックの大型ビジョンにウィンストン小野がヘビー級タイトルマッチに挑戦しているボクシングの試合が映っており、傍ではストリートミュージシャン斉藤が路上ライブをしていました。
佐藤は帰り掛けにバスターミナルで紗季を目撃します。
紗季は佐藤に気付かず、バスに乗車し行ってしまいました。
佐藤は走るバスを追い駆け、それに気付いた紗季はバスから降りて佐藤と再会します。
ボクシングの試合はウィンストン小野が最終ラウンドに反撃しチャンピオンをダウンさせますが、ゴング後のカウンターパンチであった為に無効とされ、判定で負けてしまいました。
その後、仕事を終えた佐藤が帰宅すると家に明かりが灯っていました。
戻ってきた紗季に佐藤は改めてプロポーズし、紗季は結婚を快諾しました。」
始めに群像劇だと書きましたが、物語は佐藤と本間紗季、織田一真と妻の由美、ウィンストン小野と美奈子、織田の娘の美緒(恒松佑里)と同級生の久留米和人(萩原利久)等のそれぞれのラブストーリーです。
ちょっと、本編中に気に入った場面を紹介。
高校生の久留米和人が両親とファミレスで食事をしているシーン。
父親の邦彦(柳憂怜)のケータイに会社関係から電話が入り、電話口で父親はへつらっています。
それを見た息子の和人は母親のマリ子(濱田マリ)に「俺はお父さんの様にはならない!」と言います。
マリ子は「誰でも若い頃はそう言うのよ」と応えます。
和人は「会社の歯車にはならない!」と反論しますが、マリ子は「歯車を舐めんなよ!そう言ってみんな歯車になるのよ」とバッサリ。
マリ子の邦彦に対する愛とサラリーマンの悲哀を感じ、共感出来る場面でした。
他にも感動的な話がテンコ盛りの映画でしたよ!
年末年始の3密回避の一人DVD観賞をみんカラの皆さんにもお勧めします。