
2019年にDVDで観たのですが、是枝監督の映画作品が観たくなり、またDVDを借りて観ました。
タイトルは「万引き家族」と言う2018年に公開されたヒューマンドラマ日本映画です。
是枝裕和監督のオリジナル脚本を映画化したもの。
あらすじ:2019年の初見時の備忘録から抜粋
東京の下町が舞台。
柴田家は祖母の初枝(樹木希林)、父の治(リリーフランキー)、母の信代(安藤サクラ)、信代の妹の亜紀(松岡茉優)、息子の祥太(城桧吏)の5人家族です。
治は息子の祥太を連れてスーパーで万引きをします。
2人は手慣れた連携で大量の物資を盗みました。
その帰り道で通り掛かったアパートのベランダを治が覗くとゆり(佐々木みゆ)が一人ベランダで震えていました。
部屋の中からは夫婦喧嘩の声が聞えて来ます。
凍てつく夜にベランダに放置されていたゆりを見兼ねた治は自宅に連れ帰ります。
暖を取らせ、晩御飯を食べさせた後、妻の信代は治に家にゆりを帰す様に云いますが、治は一晩だけ泊める事にします。
翌日、治と信代はゆりを自宅へ届け様としますが、ゆりの家からは昨日同様に夫婦喧嘩の怒鳴り声がしていました。
2人はゆりを柴田家へ連れ戻ります。
信代がゆりの身体を見ると痣や火傷の痕があり、ゆりは両親から虐待を受けていたのです。
ゆりは家に帰りたくないと云い、その日から柴田家でゆりの生活が始まりました。
翌日、治は土方の日雇い仕事に行きます。
信代はクリーニング屋の工場でパートとして働いていました。
祥太はゆりを連れて駄菓子屋とスーパーで万引きしていました。
亜紀は風俗店で常連の4番さん(池松壮亮)を相手にしていました。
初枝は年金暮らしです。
治は工事現場で足を骨折してしまいました。
労災は貰えず、家族の生活費は初枝の年金を当てにする有り様です。
暫く経って、TVニュースで少女ゆりが行方不明になっていて、しかも両親は2ヶ月も捜査願いを出していないとの報道がされていました。
慌てた柴田家一同はゆりの髪をショートにし、名前を凛に改めます。
ある日、柴田家6人は海に遊びに行きます。
初枝は皆が無邪気に遊ぶ姿を見て、感慨無量になります。
翌日、初枝は密かに息を引き取りました。
柴田家は疑似家族で初枝の死亡が公になると初枝の年金が貰えなくなったり、保護したつもりの凛の件が誘拐事件になったりして、不都合が発生する為に初枝の遺体を床下に埋める事にします。
数日後、祥太は凛に駄菓子屋で万引きさせます。
店主の川戸頼次(柄本明)は祥太に「妹には万引きさせるなよ」と云って、ゼリーを2つ渡します。
それから数日後、祥太と凛はスーパーで万引きしようとしますが、凛が店員に見付かりそうになり、祥太は咄嗟に陳列された商品をひっくり返し、ミカンを盗んで逃げます。
祥太は追い駆けて来た店員2人に挟み撃ちにされ、ガードレールを乗り越え高架橋から飛び降ります。
祥太は怪我をし、病院へ搬送されます。
祥太以外の柴田家の連中は夜逃げしようとしますが、張り込んでいた警察に捕まってしまいます。
実は亜紀や祥太も凛と同じ様に治と信代とは血が繋がっていませんでした。
信代は治を庇って、初枝を埋めたのは自分一人でやったと云い、懲役5年を云い渡されます。
治は釈放されますが、一家はバラバラになります。
祥太は施設に預けられ、凛はゆりに戻り両親の許へ帰りました。
私見:
前の夫からDVされていた信代(安藤サクラ)は前夫を殺害したのですが、それに協力したのが現夫の治(リリーフランキー)だった様です。
信代は子供の出来ない身体だった事もあり、パチンコ屋の駐車場の車中に置き去りにされたままの幼い祥太を見捨てる事が出来ず、自分の子供として育てる為に連れ去りました。
この映画は、親の務めが果たせもしないで、子供を作って育児放棄している世の中のバカ親への警鐘の意味もあるのだと思います。
柴田家では凛(佐々木みゆ)と偽名で呼ばれていたゆりは、自分の意思に反して実の両親の許へ戻りますが、やはり幸せそうではありません。
ゆりが日々ベランダから外を眺めているのは、いつかまた治達が迎えに来てくれるのではないかと願っているのではないかと思いました。
映画のプロモーションビデオには「盗んだのは“絆”」とありましたから…。
不要不急の外出を控えたお家時間にDVD、ネット配信動画の映画観賞をみんカラの皆さんにもお勧めします。
Posted at 2021/06/27 07:32:37 | |
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