
ネット配信で映画を観ました。
映画タイトルは「ロマンスドール」と言う、タナダユキの同名小説を原作とし、タナダユキ自身が脚本&監督を務めたラブロマンス物の邦画。
2020年に劇場公開されました。
ストーリー:
美大卒業が間近になり、就活していた北村哲雄(高橋一生)は先輩に紹介された久保田商会へ面接に行きます。
彼は面接時に初めて久保田商会がラブドール(ダッチワイフの一種)を製作する会社だと知ります。
総務係の田代まりあ(渡辺えり)と造形師の相川金次(きたろう)との面接で、哲雄は造形師の後継者として嘱望されます。
哲雄は素晴らしいラブドールを作るとか、場末の小さな工場を救うとかの大志がある訳ではなく、あくまでも生活費を稼ぐ為に久保田商会へ就職する事にしました。
ラブドールは以前にはソフトビニール製だった物が、質感を向上させる為にラテックス製になり、その後にシリコン製と変化して行ったそうです。
ある日、社内の品評会が行われ、相川の作ったラブドールの試作品を久保田社長(ピエール瀧)は「胸が大きくてリアルじゃない。求めているものは巨乳じゃなくて、美乳だ!」とダメ出しします。
造形師の相川も哲雄も独身で、生身の女性の胸をイメージ出来ないでいました。
相川は生身の女性の胸を型取りしようと考えます。
相川は久保田商会が医療品会社で人工乳房を製造していると偽り、美術モデルを紹介して貰いました。
そのモデルとしてやって来たのは、小沢園子(蒼井優)でした。
彼女の胸の型取りは、女性を前にしてビビった相川の代わりに哲雄が行いました。
型取りを終えた園子は帰って行きますが、彼女がピアスを忘れて行った事に気付いた哲雄は彼女を追い駆けました。
忘れたピアスを彼女に渡した哲雄は一目惚れしており、告白します。
園子も付き合う事に同意しました。
やがて、2人は結婚しますが、いつ迄経っても哲雄は園子に自分はラブドールの造形師だと言えないままでした。
園子から型取った胸を付けたラブドール幸子は大ヒットし、哲雄は新婚であるにも関わらず多忙な日々が4年程続きました。
そして、相川と哲雄は新素材エラストマーでラブドールの試作品の開発に精を出していました。
ところがある日、相川は心臓発作か?自宅で亡くなって発見されました。
その後、両角(浜野謙太)が雇われ、哲雄とエラストマー製ラブドール開発に携わります。
試作品が完成間近となった時に両角は開発データを持ち逃げし、同業他社でエラストマー製ラブドールを発表しました。
落ち込んだ哲雄は居酒屋で飲んだ後、ゲーセンでOLのひろ子(三浦透子)と知り合います。
哲雄が帰宅すると「父親の具合が悪いので2、3日実家に帰ってくる」と園子からの置手紙がありました。
ところが、その実家から電話があって園子の手紙の内容が嘘である事に気付きます。
動揺し自棄になった哲雄はOLのひろ子と関係を持ってしまいました。
帰って来た園子に哲雄は質そうとしますが、逆に隠し事はないか?と訊かれてしまいます。
哲雄は本当の仕事は医療関係で人工乳房を作っているのではなく、ラブドールを作っている事や1度だけ浮気をした事を正直に話しました。
園子は家を留守にしたのは、ステージ2の胃癌で検査入院の為だったと話しました。
そして、今後は胃の2/3を切除しなければならない事も。
医師は哲雄に「園子には癌の転移があり、進行癌で痛みを取る事は出来るが、助かる見込みはない」と告げます。
園子は哲雄に「私の体を作って欲しい」とお願いします。
哲雄は園子の体を良く知る為に、彼女を抱きます。
ラブドールの完成が近づくにつれ、園子はやせ細って行きます。
ある夏の日、園子は哲雄との行為中に性交死(腹上死)してしまいます。
哲雄は悲しみを乗り越えて、“ラブドールそのこ”の試作品を完成させました。
久保田社長の許可がおり、史上最高価格(確か180万円だった様な?)設定の100体限定で販売されます。
“ラブドールそのこ”のリアル過ぎる造形は違法に当たる様で、久保田社長は警察に摘発され、3日間拘留されてしまいました。
哲雄の丹精込めて作った“ラブドールそのこ”は伝説のラブドールになりました。
私見:
本編中盤で、哲雄(高橋一生)が1度だけ浮気した事を告げた後に、園子(蒼井優)も浮気した事を告白しますが、そのやりとりは可笑しかったです。
この映画に関して言えば、私は助演男優賞を造形師の相川金次役の“きたろう”さんにあげたいと思いました。
それと“ラブドールそのこ”が怖いほど園子つまり蒼井優さんに似ていましたよ!
蒼井優さんのファンの方は欲しがるんじゃないでしょうか?
私にとって一生関わる事はないと思われたラブドール製作現場、その一端に触れられたこの映画の製作者に感謝します。
Posted at 2022/09/29 10:02:05 | |
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