
ネット配信で映画を観ました。
映画タイトルは「BAD LANDSバッド・ランズ」と言う、直木賞作家・黒川博行の小説「勁草」を実写化した邦画。
クライムサスペンス物。
2023年に劇場公開されました。
イントロダクション:公式サイトより
第151回直木賞を受賞した『破門』や、『後妻業』などで人間を突き動かす欲望を描いてきた黒川博行の重厚な傑作小説を、名匠・原田眞人監督が待望の映画化。監督の熱意が伝播し、歳月を懸け実現した本作の主演は、第46回日本アカデミー賞最優秀助演女優賞を受賞した安藤サクラ。日本映画界を牽引する両名が初タッグを組み、大胆かつ疾走感ある映像をスクリーンに焼き付ける。そして、安藤サクラ演じる主人公ネリの弟・ジョー役には山田涼介。映画『燃えよ剣』以来の原田監督作品に出演し、気迫のこもった演技で新境地を魅せる。
ネリの“生きにくい世界を生き抜く美しさと強さ”を映し出す安藤サクラと、ジョーの抱える異常な愛と衝動に狂う姿を表現した山田涼介の二人が魅せる化学反応。さらに犯罪組織や警察といった姉弟の周囲で蠢く登場人物に、生瀬勝久や江口のりこ、吉原光夫、宇崎竜童といった豪華俳優陣が脇を固め、名実ともに日本映画界の最前線を駆け抜ける傑作が誕生した。
姉弟が向かう先は“天国”か“地獄”か?
予測不能のクライムサスペンスエンターテインメント!
ストーリー:公式サイトより(キャストを加筆)
<持たざる者>が<持つ者>から生きる糧を掠め取り生き延びてきたこの地で、特殊詐欺に加担するネリ(安藤サクラ)と弟・ジョー(山田涼介)。
二人はある夜、思いがけず“億を超える大金”を手にしてしまう。
金を引き出す…ただそれだけだったはずの2人に迫る様々な巨悪。
果たして、ネリとジョーはこの<危険な地>から逃れられるのか。
ストーリー補足&私見:
主人公の橋岡煉梨:ネリ(安藤サクラ)は東京の大富豪で投資家の胡屋賢人(淵上泰史)の愛人でしたが、彼のDVに耐え切れず、大阪に逃げました。
ネリは大阪で、特殊詐欺(所謂、オレオレ詐欺等)グループの名簿屋で実父である高城政司(生瀬勝久)の下、金を受け取る“受け子”を仕切っていました。
刑務所から出所した父親違いの弟の矢代穣:ジョー(山田涼介)が姉のネリを訪ねて来ました。
ネリはジョーを巻き込んで、富裕層の高齢者達から大金を騙し取ります。
ネリは儲けた金を身寄りのない浮浪者同然の老人達に分け与えます。
ジョーは儲けた金を持って違法賭博場に行きます。
始めは儲けていましたが、途中から潮目が変わって、ジョーは250万円の借金を抱えてしまいました。
ジョーは何億円もの大金を持っている特殊詐欺グループの高城を襲いますが、反撃にあって抑え込まれてしまいます。
そこへ、ネリが現れて、ジョーを助ける為に高城をナイフで刺殺してしまいました。
高城は政治家や警察、裏社会にも影響力を及ぼす人物で、死んで36時間も動向が不明である事から、裏社会の連中が高城を捜し始めました。
その間に、ネリとジョーは高城の資産2億円を手に入れました。
東京から胡屋の手下がネリを捜していると言う情報をジョーは知ってしまいます。
ジョーは胡屋の出演する東京のイベントに出向いて胡屋を射殺しましたが、警備中の警官に撃たれて絶命してしまいました。
ジョーの死をTVニュースで知ったネリは、南の島国に高飛びする為に空港へ急ぎます。
本編中、主人公の橋岡煉梨:ネリ(安藤サクラ)と弟の矢代穣:ジョー(山田涼介)の会話に「勁草(けいそう)」と語る台詞があり、気になりました。
映画の原作になった黒川博行の小説タイトルが「勁草」だった事を映画鑑賞後に知りました。
「疾風に勁草を知る」と言うことわざがあって、「疾風」は激しく吹く風、「勁草」は強い草の事。
激しい風が吹く中で、それに負けない強く丈夫な草を見分けられる事から、困難に直面した時に初めてその人間の本当の強さや価値が分かると言う意味です。
作者は主人公ネリに“勁草”の様なイメージを抱いていたのでしょう。

Posted at 2024/02/25 08:43:04 | |
トラックバック(0) |
映画 | 音楽/映画/テレビ