
全ての始まりは2019年、あの池袋暴走事故でした。
クルマで飛ばすのにもなんとなく飽きを感じていた時に見た、あの悲惨な光景。一瞬で大切な家族を失った被害者と絶対に謝らない加害者の残酷な対比。
自分の家族にあんな思いはさせたくない。
50代も後半に差し掛かった自分の行く末を否が応でも考えないわけにいかない大きな衝撃を受けました。
クルマの運転は75歳までにしよう。
踏み間違えづらいMT車に乗り換えよう。
もうスピードを出そうとは思わないけど運転が好きであることまで諦めたくはないので、速度に依らない楽しさがあるクルマにしよう。
そう考えて終のクルマとしてジムニーシエラを選びました。
それと並行して考えていたのが75歳以降の移動手段です。
加害性の低いのが一番。高速道路は使えなくてもいいし、長生きは目指していないのでガチガチの安全性能ももういらない。雨風をしのげてヨメと二人で近場の買い物や通院に行ければそれでいい。できれば冬も。
そういった手頃な乗り物はだいたいがバイクから派生したような操作系であったり、あるいはバイクそのものであったりします。もしかしたら自分が75歳になった時に選べるのは電動のカブしか無いかもしれません。
75歳で小さいとはいえいきなりバイクに乗って生活を回せるか?無理でしょ。慣れは必要だよね。
なので65歳で定年退職したらスクーターのようなバイクを買い足し10年かけて身体を慣らしたうえでそういう乗り物一本に移行しよう。そう思っていました。
それからシエラが納車されて5年が経った頃、会社の人事課から確定拠出年金の運用について連絡が入ります。
さほど興味もなかったので積み立てながら放置していた確定拠出年金、それが60歳から個人の運用になる。そしてその全て若しくは一部を60歳時点で受け取ることもできる。
結婚してから今まで稼いだ全てを生活につぎ込みヒーヒー言っていた自分にとって、降って湧いた一報でした。
運用をしてまあまあ増えたこれがあれば65歳の退職金を待たずともバイクが買える。
60歳の今なら65歳とは違った選択ができる。
せっかく買うのなら完全に老いぼれる前に、20歳で降りてからというものずっと横目で見るだけだったバイクの進歩を少しだけでも味わってみたい。
話が一気に動き出しました。
スピードに飽きていることには変わりないので高性能でなくていいし、もちろん大きくなくていい。だけど近所にある高速道路の無料区間は使えたほうが便利だから軽二輪がいい。
その中で、自分が一番味わってみたいと思っている前後17インチラジアルタイヤを履いている車種となるとある程度限られてきます。
そして最後まで悩んだこと。
結局自分は何が好きなの?何が欲しいと思っているの?
悩んで悩んで出た答えは…
4気筒エンジンが欲しい。
4気筒エンジンの音がいい。
新品の4気筒エンジンが欲しい。
軽二輪の4気筒それも新車でとなるともはや世界中に1車種しかありませんね。
それが決まればあとは落ち着いた車体色にするか、見た目派手でも調整可能なリヤサスペンションを選ぶか、だけになります。
多少の操縦性の違和感なら乗り方でどうにでもなるなんていう腕自慢では自分は当然ありませんし、もともとセンスが無いことも知っています。それでも乗ると言うなら…そりゃあ車体色よりリヤサスを選んでおかなければ後々後悔します。特にお財布的に。
決まりだ。
そして40年前にXJ400Z‐Eを買ったレッドバロンを再び訪れ、今度はZX-25RRを発注しました。
正直言うと、軽二輪のくせして車重180kg超あるバイクに今後長く乗り続けられるとは思っていません。だからと言ってすぐに手放すつもりもまたありません。
行けるところまで行こう、なんとかなるさ。そう今は思っています。
Posted at 2026/05/13 23:24:45 | |
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