
MINIといえば某マンガでも有名な赤いボディーに白の屋根を想像する方は多いでしょう。
個性的な2トーンルーフはクラシックミニの時代から採用されており、BMWに移行した現代でも同じです。
そのポップでファッショナブルな屋根に一目惚れしてMINIを所有したオーナーは少なくないはずです。
しかしながら軽を始め、輸入車でも2トーンルーフを採用する車種のいかに多い事か。
ミニモドキだと言って批判するつもりはありませんが、色違いルーフを安売りし過ぎではないだろうか。
MINIのあの美しい2トーンルーフは専用設計だから成せる技なのです。
多くの車は強度を持たせるために、ボディとルーフの間に溝を作って接合しております。
ボディとルーフはスポット溶接され、コーキング処理を経てそのつなぎ目の痕
を隠すために上から黒いゴムのモールをかぶせております。
このような黒いゴムパッキンで分断されたルーフでは美しい2トーンルーフを造形
する事は難しいでしょう。
またミニモドキの殆どは車高も高いので、せっかくの色違い屋根も目立たないものになっています。
MINIのルーフはつなぎ目のない一枚板であり、車高も低く屋根の上もしっかり伺えることが出来ます。
さらに全てのピラーも黒色で塗装されており、ルーフが宙に浮いたように見えるフローティングルーフになっています。
これらの仕様は、2トーンルーフを見せるために見い出されたデザイン設計に基づいているのです。
現代車に散見されるような、流行に走っただけで詰めの甘いデザインでは
2トーンルーフの魅力を再現し切れないでしょう。
あとから取って付けたように、屋根を色違いにするだけでは駄目なのです。
Posted at 2020/07/15 19:42:48 | |
トラックバック(0) | クルマ