2021年01月26日
【解決しました!】低速時のゴリゴリ音は高性能車の証!
本日のお昼のブログで、極低速旋回時(車庫出し等)に異音と振動がある。おそらくギブリ君に装備されたLSDのチャタリングであり、オイル交換が必要かもしれない。と言う旨の事を投稿しました。
↓
https://minkara.carview.co.jp/userid/3281305/blog/44788737/
この異音と振動について、上記ブログのコメント欄に降臨いただいた知識豊富な先輩方のお陰で原因究明が出来ましたので、再度投稿いたします。
コメント頂いた、hiroさん、Rodosさん、キッチンさん、ありがとうございました!
まず、異音の原因として前回の記事で言及したLSDのチャタリング。この認識は誤りだったようです。
そもそも、ギブリに搭載されているLSDは、大きなチャタリングが出るような快適性を犠牲にしたスポーツ寄りなものでは無い。みたいなのです。
では、なぜこの異音と振動が鳴るのか。
その答えは、タイヤと地面の“擦れ“にありました。
ここで、前回記事で先輩方から頂いたコメントを紹介させていただきます。
______以下、引用______
★hiroさん
タイヤ純正ピレリですか?
低速ゴリゴリは定番みたいですよ!
ちなみにデフオイルは16000キロ時に
交換しました。
なかなか汚れてましたよ。
★Rodosさん
音はどこからしてますか❓️
チャタリングが出るほどバキバキなLSDではないと思うので、状況からおそらくフロントタイヤのジオメトリーが原因のタイヤブロックと路面からする音ではないかなって😉
であれば故障ではなくポルシェなんかもそうですが、冬の朝なんかは車庫から出るときガッガッて音がします😅
スタッドレスタイヤにするとタイヤの柔軟度が高くなるので音はしなくなると思いますよ😁
ポルシェ乗ってる人のなかではその音が嫌で冬場はスタッドレスに交換する人もいるってディーラーの人は言ってました😅😅
★キッチンさん
フロントタイヤを純正のピレリから変更したら改善されましたよ〜 空気圧を低くすると改善される事もありますが、ギブリあるあるとの事みたいです。
_____引用終わり______
本当に、経験豊富な方の目は鋭いです。。
皆さんが一様に、LSDではなくタイヤに起因する異音ではないかとご指摘されておられます。
hiroさん、キッチンさんからは「ギブリでは定番の現象」との一言も頂き、ホッと一安心。
そして、気になったのはRodosさんに頂いた、「フロントタイヤのジオメトリーが原因」「ポルシェでも良く言われる症状」との言葉でした。
はてさて、ジオメトリが原因で起こる異音とはどういうことでしょうと言うことで、自分なりに調べて結論が出ましたので、本記事にて記載させていただきます。
【極低速旋回時のギブリ君の異音についての考察】
1、結論
早速結論から笑
マセラティやポルシェ等、高速域での走行を想定したスポーツカーでは、高速での旋回性を高めるためにパラレル・ステアリング・ジオメトリが採用されています。
同ジオメトリを採用する車両では、極低速時にはタイヤを引きずる特性があるため、タイヤと路面の間で音・振動が発生するそうです。
つまり、低速旋回時のギブリ君の異音は、
「高速域でのコーナリング特性を求めた結果の副作用!」だったのです!!
日常性を犠牲にし、高速性能を獲得する。。。
男の子なら憧れるはず!笑
では、詳細を以下に記述します。
2、自動車のステアリングジオメトリについて
自動車には、その車両が想定する速度域に応じて適切なステアリングジオメトリが設定されています。
ステアリングジオメトリ(以下、SG)の種類は下記の2つ
(1)アッカーマン・SG
ミカサ。。。。では無いですね。
大きくステアリングを切って曲がる低速時には、内外輪の回転半径の差が大きくなり、車は曲がりにくくなります。
これを防ぐためのSGがアッカーマンSGです。
アッカーマンSGでは、ハンドルをフルで切った時に、全てのタイヤの中心(ハブ)が車両の回転円の中心を向くように設計されています。
つまり内側のフロントタイヤが、外側のフロントタイヤに比べて深く切り込むと言うことになります。
こうすることで左右のフロントタイヤの回転半径の違いを吸収し、スムーズに転回することが可能になります。
(2)パラレルSG
一方で、ハンドル舵角が少ない中高速でのコーナリングでは、外側のタイヤに車重を乗せて転回することでスムーズに曲がることができます。
この時、上述のアッカーマンSGを採用する車だと、内側のタイヤにも荷重が残ってしまい、それが抵抗となってスムーズなコーナリングを阻害します。
ここで登場するのが、マセラティやポルシェに採用されているパラレルSG。
パラレルSGでは、ハンドルを切った際に左右フロントタイヤの切角が土曜になるようにセッティングされています。
こうすることで、外側のタイヤに荷重を残しスムーズな中高速コーナリングが可能になるそうです。
そして、その副作用が「極低速転回時のタイヤの引きずり」です。
左右のフロントタイヤの回転半径が大きく異なるにもかかわらず、タイヤは同じ角度の切角を持つため、回転半径の差はタイヤの横滑りで解消されます。
その横滑りが、異音や振動になって運転者に伝わると言うことでした。
3、マセラティディラーへの確認
と、ここまで調べたところで、マセラティ正規ディーラーに電話して答え合わせをしてみました。
その回答は以下の通り。
・低速時の異音・振動はステアリングジオメトリによるもの。
・ギブリに限らずマセラティの車両では、高速時の旋回性能を高めるためハンドルを切った時の左右のタイヤ切角が同じになる(パラレルSG!)
・特に純正のピレリP ZEROはグリップ力が高いタイヤなので、その異音・振動が大きく出る(コメント頂いた皆さんの仰る通り!)
・実際に、同様の報告は多数上がっている。
・他メーカーだが、ポルシェのパナメーラでも同様の動作をする(Rodosさんの仰る通り!)
・(実車を確認していないので断言はできないが)故障では無いので心配しなくて大丈夫。
・ギブリのLSDはチャタリングが出るような設定にはなっていない。
・デフオイルについても、交換時期は設定していない(通常の使用なら交換不要)
と言うことで、皆さんに頂いたコメント、調べて得られた情報を裏付けるような結論になりました。
これで安心して低速旋回できます。
コメント頂いた皆様、本当にありがとうございましたm(_ _)m
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Posted at
2021/01/26 18:51:12
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