
ガヤルド後継、ウラカンの概要が明らかに!
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ランボルギーニは、創立50周年の年の最後に、新型ミッドシップ4WDスーパーカーの「ウラカン(Huracan)」の概要を明らかにした。この新しいスーパー・スポーツカーは、11月25日に生産終了したガヤルドの後継モデルである。
ウラカンという車名は、ランボルギーニの伝統に倣い、1879年にスペイン・アリカンテで戦ったコンテ・デ・ラ・パティージャという種類の一頭の牛の名前に由来している。
LEDヘッドライトやリアコンビランプのグラフィックに、アヴェンタドールとの共通性を感じさせるウラカンは、特徴的なウェッジ・シェイプのシルエットが与えられている。また大胆に広げられたフェンダーフレアや力強いショルダーライン、そして大きなクーリングダクトが、ワイド感を強調し、筋肉質なルックスを手に入れている。
ボディサイズは現時点で明らかにされていないが、全長と全幅は従来のガヤルドより大きくなっている。全高は同程度のようだ。また、ホイールベースとトレッドも、ガヤルドから若干拡大した。
ウラカンは、広範囲にカーボン素材が使用されている。また、次世代アウディR8と共用される予定の、主にアルミニウムで製造された新設計のボディおよびコンポーネントを採用した。この結果、車両重量1422kgのガヤルドから78kgの軽量化を達成している
パワーユニットは、ターボチャージャーを備えたダウンサイズ・エンジンやハイブリッド・システムでは無く、改良が施された5.2リッターV10ユニットを搭載する。90度のバンク角を持つこのエンジンは、IDS(イニツィオーネ・ディレッタ・ストラティフィカット)と呼ばれる、直噴とポート噴射を組み合わせることで、一層の高効率化を実現するインジェクション・システムを搭載する。さらに、エグゾースト・システムも背圧を低減することで、スロットル・レスポンス向上と粒子状物質の削減を果たした。欧州排出ガス規制のEU6もクリアしている。
その最高出力は448kW(610ps)で、ガヤルドLP560-4に対して43kW(50ps)、さらに9月にフランクフルト・モーターショーで披露された限定モデルのガヤルドLP570-4スクアドラ・コルセに対しても29kW(40ps)のパワーアップを果たしている。650Nmの最大トルクは、従来より20Nm大きくなっており、発生回転数も250rpm高い6500rpmとなっている。レブリミットは8250rpmだ。
この結果、ウラカンはガヤルドLP560-4の3.4kg/kWを下回る3.2kg/kWというパワー・ウェイト・レシオを実現。ちなみに、最大のライバルとなるフェラーリ458イタリアは3.3kg/kWである。
トランスミッションは、新しい7速デュアルクラッチ式ATのLDF(ランボルギーニ・ドッピア・フリツィオーネ)が組み合わされる。ガヤルドでは6速MTが標準で、オプションでロボタイズド6速MTのeギアが用意されていたが、eギアはこれで引退となる。また4WDシステムは、瞬時に前後アクスルに必要な駆動力を配分する、電子制御多板クラッチのセンターデフを備えた第4世代となる。
この結果、ウラカンは0-100km/h加速3.2秒と、ガヤルドから0.5秒短縮。この数値は458イタリアも0.2秒凌駕する。また最高速度は325km/hに達する。一方で、オート・スタート・ストップ機能などの燃費向上策により、100km走行あたり12.5リッター(日本式に表記すると8.0km/リッター)という燃費性能も達成している。これはガヤルドの13.7リッター/100km(7.2km/リッター)から約9%の向上を意味している。CO2排出量も従来の317g/kmから290g/kmへ削減された。
シャシーには、カーボンセラミック・ブレーキ・システムが標準で備わるほか、オプションで車速感応式可変アシスト・パワーステアリングとマグネティック・コントロールの可変ショックアブソーバーが用意される。
また走行モードは、「ストラーダ・スポーツ・コルサ」の3モードの切り替えが可能で、それぞれギアボックスとエンジン、4WDシステム、ESC、エグゾースト・システム、そしてオプション装着の可変ショックアブソーバーの制御が切り替わる。
なお、10年以上にわたり、1万4022台を販売した「過去もっとも大きな成功を収めたランボルギーニ」の後を引き継ぐウラカンは、2014年3月にジュネーブ・モーターショーでワールドプレミアとなり、同年後半に発売となる予定である。また、サンタアガタでアヴェンタドールとともに生産される予定のウラカンは、発売当初こそクーペの4WDモデルのみだが、2015年以降にはオープントップのスパイダーや後輪駆動モデルも追加デビューする予定だ。
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2013/12/22 00:03:11