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k.sugiのブログ一覧

2023年02月11日 イイね!

カルマンギアの時計修理

カルマンギアの時計修理最近修理するものが無くなって禁断症状が出てきたと見えて、ヤフオクでカルマンギアのダッシュボードに付いている時計(ジャンク品なので安かった)を”ポチっとな!”としてしまいました。左の写真の大きいスピードメーターの右側にあるやつです。



いつものことですが、品物が到着したら、最初の写真を撮るのを忘れて早速作業開始となるので(学習機能なし!)、Beforeの写真はヤフオクの写真を拝借しました。’67~’71にのみ使用された小さいタイプです(12V)。ドイツ時計の中堅メーカー、キンツレとVDOのコラボ時計ですね。




試しに後ろの+電極と本体アースに12Vを繋いでも時計はピクリとも動きませんでした。


早速ベゼルを外して修理開始です。下の写真では、外したベゼルをすでにラビングコンパウンドで錆取りし、風防ガラス(プラ)は王道のソフト99で磨いているのですでに綺麗になっています。


時計はテンプがある機械式(年代からしてクオーツはない!)で、その動力のスプリングを電気的に巻き上げる仕組みです。テンプや各歯車の「ほぞ」(軸のことです)を爪楊枝で5-56を付けつつ掃除します。歯車の歯の間も爪楊枝で掃除です(分解はめんどくさそうなので・・・)。すると、歯車に回転力を加えるとテンプが動くようになりました。まずはメデタシ!あとは電気的に巻き上げる仕組みが作動すれば復活です。


時計は、以下の写真のように右下の金属円盤がスプリングに引かれて黄色矢印方向に回り、それが時計の歯車に伝わって(青矢印)時計が作動します、時計が動くにしたがって円盤に取り付けられたポイントのような接点(赤矢印)が閉じていきます。


下の写真のように接点が閉じると電磁石の力で円盤が今までとは逆方向(下写真の黄色矢印方向)に「パシャッ」と瞬時に回ってスプリングが巻かれ、同時に接点が開くという仕組みです。その時には赤矢印のレバーがギアの上を滑って逆回転終了時にギアと噛み合います。このサイクルを2分半程度の間隔で繰り返します。2分半ごとに一瞬だけ電気を使うって感じです。うまく説明できていますかね?


下写真の赤で囲った部分が電磁石です。2分半ごとに接点が閉じて通電→スプリング巻き上げを繰り返すため、時計からはそのたびに「カシャッ」という音が聞こえます。機械式時計のカチカチ音より大きめの音がします。巻き上げ機構は問題なく作動したので、時計は復活です!


スロー動画も撮ってみました・・・テンプはまあまあ良く振れています。


このような仕組みで動くので、12V以下でも作動します。ただし、電圧が低いと電磁石の力も弱くなり、結果として巻き上げの力が弱くなるので、カシャッという巻き上げ間隔は短くなります。9V(006P)で、1分半くらいの巻き上げ間隔になりますが、時計としての正確性はほとんど変わりません(テンプ式なので)。しばらく作動することを確認して、時計用の油をほぞに給油してから元に戻します。ダイヤルや針も掃除したので、結構きれいになりました。大満足です!


ダイソーで買った9V電池で動くので、しばらく机の上で時を刻んでもらいます。


この電池でどのくらい動くんでしょうね?肝心の時計としての正確性はかなりいいようです。実用に問題はないと思いますし、裏側から微調整も可能になっています。

この時計を装着できる実車が手に入れば言うことなしなんですが・・・でも、こんなのを買うということは、実車に手を出すのも時間の問題なのかもしれません(その前にお金の問題が・・・)。モンキーでも実車購入の前にフロントフェンダーだけなぜか購入していましたからねえ・・・
Posted at 2023/02/11 18:15:55 | コメント(5) | トラックバック(0) | 時計 | 日記
2022年12月31日 イイね!

オメガ メガソニック修理(未完!)

オメガ メガソニック修理(未完!)またまた時計ネタです。
数年前に不動で入手したオメガのメガソニック720HZという結構珍しい音叉時計ですが、修理中にネジの頭がぽっきりと折れ、私のやる気もぽっきりと折れてそのまま放置していました。が、暇に任せてもう一度チャレンジしてみました(立て!立つんだジョー!©団平)。

折れたネジは締め過ぎで折れたので、折れ残った部分は比較的すんなり取れました。オメガクオーツのジャンクに同じ大きさのネジがあったので、ネジ折れ前の状態にはすぐに戻りました。メデタシ!

しかし、新品電池を入れても針は動きません。音叉が振動するジーという音は聞こえます。下の写真の黄色矢印が音叉部分で、この振動によって赤矢印部分の円盤(丸が4つある赤色の円盤)が回転します。この円盤は、ラチェットレンチのように一方向にしか回転しないようになっています。ラチェットレンチに例えると、音叉の振動でレンチのレバーを左右に動かしている状態にして、一定方向の回転を得るという原理です。


電子回路は作動しているようなので、問題は歯車等の機械部分でしょう。ということで、分解していきます。最初の押さえ板を取ります。ここで取れる歯車2個には、噛み合う”歯”がありません(丸穴の開いている2個目の片方だけは歯がついています)。その代わりに歯車は磁石になっており、非接触で回転が伝わります。微妙な仕組みですね・・・


次に音叉と回路を外します。最後に赤丸部分の最初の歯車(?)を外せます。これも非接触です。この上でくるくる回る円盤の回転が非接触でこの歯車に磁力で伝わります。


最後の部分を外すとこのように小さな歯車が出てきます。これも磁石になっています。


歯車のほぞと穴石をアルコールと爪楊枝で掃除し、順番に組み上げて作動させ、どこの歯車が止まりの原因なのか調べます。最初の伝達部を戻し、音叉も戻して作動させてみると、ラチェット機構の円盤はくるくる快調に回転しました。この最初の歯車まではOKのようです。回転の様子は以下です(初の動画ですがうまく再生されるかな?)。

気を良くして残りの歯車も元に戻しましたが、なぜか回転しなくなります。そのまま放置しておくと微妙に秒針が動いたりするので、もうちょっとで復活できそうなのですが、今日はここまでで精魂尽きました。

とりあえず、2,3番目の歯車を再び外して円盤が元気よく回る状態にして(ザラ回しのように)、しばらく放置することにします。

ということで、今年中に修理は終了しないのでした!

それでは皆さん良いお年を!
Posted at 2022/12/31 18:14:05 | コメント(0) | トラックバック(0) | 時計 | 日記
2022年11月06日 イイね!

IWC自動巻き時計の修理

IWC自動巻き時計の修理久しぶりに時計ネタです。調子が悪くなったIWCの時計を自分で修理しましたが、その時に1つの部品を不注意で折ってしまいました。その部品を入手できたので、装着してみます。

折った部品は、秒針の規制ばねで、これがないと秒針の進みが不均一になってしまいます。部品は赤丸の物で、1cmもありません。これを赤矢印のところに付けます。自動巻きのローターと、IWC特有のペラトン式自動巻き装置はすでに外しています。本当はテンプも破損防止のため取っておいた方が安全なのですが、無精者の私は取らないでやりました。あとで後悔したくない「よゐこ」はテンプも取りましょう!


2番車、3番車の地板を外し、部品を装着します。下はもうすでに部品交換終了の写真です。


この後で元に戻していきますが、地板を戻す時に2番車を地盤に滑り込ませるようにして入れないと地板が入らないし、秒針用のギアと嚙み合いません(赤矢印部分)。トリッキーな構造です。緑矢印は今回交換した部品で、秒針用のシャフトに微妙にひげバネが接触して動きを抑制する構造になっています。


次にペラトン機構を戻します。ペラトン式自動巻きがどのように作動するかよくわかる写真です。


次に自動巻きローターのシャフトを戻して・・・


これで自動巻きローターを戻せば修理完了・・・と思いきや、肝心な秒針ひげバネの当たり微調整を忘れていました。秒針シャフトへの接触具合を微調整して、秒針がスムースに運針するように調整が必要なのです。ということで、自動巻きローターとシャフトを再度取って、秒針を取り付けて微妙な調整をします。

調整後、再度自動巻きローターを取り付けて完成です。秒針軸受けの微小ネジを飛ばすこともなく修理終了できました!こんなのが飛んでいったら絶対に見つかりません!


とりあえず、これでしばらくは調子よく動いてくれるでしょう。終わり良ければ総て良し!
Posted at 2022/11/06 01:09:50 | コメント(2) | トラックバック(0) | 時計 | 日記
2022年02月19日 イイね!

時計いじり アトモス修理?

時計いじり アトモス修理?最近寒くてバイクや車いじりをしていませんが(根性無し!)、修理中毒なので止まって放っておいた時計を修理(?)してみます。
修理するのはアトモスという時計で、温度差で永久に動くという触れ込みの時計です(でも、止まる・・・)。揮発性の溶媒(塩化メチレン?)が密閉容器の中で外気温によって蒸発したり凝縮したりして容器(ベローズ)を伸び縮みさせ、そのエネルギーでゼンマイを巻き上げるという仕組みです。シリアルナンバーから1966年製で、55年前のものです(リトホンと同じ!)

問題があると思われる時計の基幹部分を外してみます。まずはレバーを動かして振り子を固定します。そのあとで文字盤を外します。小っちゃいネジ2個で止まっているだけなので楽勝ですね。


次に文字盤を支えている金属板も取ります。文字盤との間にある紙をめくるとネジがあり、それを2個外すと取れます。


次に基幹部分を止めているネジ2個を取ります。下の写真の赤矢印のところで、写真ではネジを外した状態です。この機械部分はすぐに取れるのですが、不用意に取るとゼンマイが勢いよくほどけて機械にダメージを与えるので、緑で囲んだ部分の歯車を押さえておいてから機械を外し、その後徐々にゼンマイの力をリリースします。


すると、ユニット部分が簡単に取れます。


分解してわからなくなると困るので、写真を数枚とっておきます。この程度なら大丈夫だとは思いますが・・・上に変な形で伸びているところ(矢印部分)が、振り子を左右に動かします。振り子は60秒で一振動(!)です。ハイビートの腕時計は1秒に10振動の物もあるので、アトモスがいかにゆっくり動くかがわかるでしょう。


基本的な仕組みはテンプ式の時計と同じです。下の写真の赤矢印部分は機械式腕時計と同じアンクルになっています。


アンクル部分の軸受け(ほぞあな)やシャフト(ほぞ)を、先を削った爪楊枝を入れて清掃します。プロは専用の木を使うんですが、私はいつも爪楊枝です・・・


下の写真の赤矢印のボルト4個を外すと全部の歯車が外れるのですが、適切な大きさの時計ドライバーがなく、ネジも固かったので外すのをあきらめました。アンクルがない状態で手で歯車を回すといい感じで回ったので、まあ良しとします。古歯ブラシ(毛先の細いやつ)で歯車を掃除しておきます。特にガンギ車を念入りにやりました。


あとは元に戻すだけです。機械部分を戻す前に歯車を手で回してゼンマイを巻き上げておきます。今はちゃんと動いていますが、どのくらい動きますかねえ?ちなみに、工具は写真のようなプロ用の物を使っています(ダイソーでも売っていますが・・・)。今回は腕時計じゃないのであまり使いませんが、目につけるルーペとかオイラーとかも持っています。


これで半年くらいは動いてくれるといいんですけどね~
Posted at 2022/02/19 18:44:12 | コメント(0) | トラックバック(0) | 時計 | 日記

プロフィール

「カルマンギア レストア開始 その116 ワイパー修理リベンジ+その他もろもろ修理♪ http://cvw.jp/b/3312603/48593564/
何シテル?   08/11 14:41
車、バイクいじりが趣味です。バイクはリトルホンダ、ラビットハイスーパー、ヤマハHX90、カワサキ750SSを所有(すべて自分で修理)。時計修理・収集もしてます(...
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