
またまた時計ネタです。
数年前に不動で入手したオメガのメガソニック720HZという結構珍しい音叉時計ですが、修理中にネジの頭がぽっきりと折れ、私のやる気もぽっきりと折れてそのまま放置していました。が、暇に任せてもう一度チャレンジしてみました(立て!立つんだジョー!©団平)。
折れたネジは締め過ぎで折れたので、折れ残った部分は比較的すんなり取れました。オメガクオーツのジャンクに同じ大きさのネジがあったので、ネジ折れ前の状態にはすぐに戻りました。メデタシ!
しかし、新品電池を入れても針は動きません。音叉が振動するジーという音は聞こえます。下の写真の黄色矢印が音叉部分で、この振動によって赤矢印部分の円盤(丸が4つある赤色の円盤)が回転します。この円盤は、ラチェットレンチのように一方向にしか回転しないようになっています。ラチェットレンチに例えると、音叉の振動でレンチのレバーを左右に動かしている状態にして、一定方向の回転を得るという原理です。
電子回路は作動しているようなので、問題は歯車等の機械部分でしょう。ということで、分解していきます。最初の押さえ板を取ります。ここで取れる歯車2個には、噛み合う”歯”がありません(丸穴の開いている2個目の片方だけは歯がついています)。その代わりに歯車は磁石になっており、非接触で回転が伝わります。微妙な仕組みですね・・・
次に音叉と回路を外します。最後に赤丸部分の最初の歯車(?)を外せます。これも非接触です。この上でくるくる回る円盤の回転が非接触でこの歯車に磁力で伝わります。
最後の部分を外すとこのように小さな歯車が出てきます。これも磁石になっています。
歯車のほぞと穴石をアルコールと爪楊枝で掃除し、順番に組み上げて作動させ、どこの歯車が止まりの原因なのか調べます。最初の伝達部を戻し、音叉も戻して作動させてみると、ラチェット機構の円盤はくるくる快調に回転しました。この最初の歯車まではOKのようです。回転の様子は以下です(初の動画ですがうまく再生されるかな?)。
気を良くして残りの歯車も元に戻しましたが、なぜか回転しなくなります。そのまま放置しておくと微妙に秒針が動いたりするので、もうちょっとで復活できそうなのですが、今日はここまでで精魂尽きました。
とりあえず、2,3番目の歯車を再び外して円盤が元気よく回る状態にして(ザラ回しのように)、しばらく放置することにします。
ということで、今年中に修理は終了しないのでした!
それでは皆さん良いお年を!
Posted at 2022/12/31 18:14:05 | |
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