飛び石傷のタッチアップ

ボディの飛び石傷は、いくら気を付けても防ぎようがありません。対策は乗らない意外にない！

傷のサイズは大体が1mm程度で、深さはクリアー層プラスアルファ。

うちのカミさんに見せると、
「はぁ～？　なにが問題なの？　男のくせに小せぇ～！」だって。

女だてらに雑な奴。
でもね、そういう者に私もなりたい...

何回かタッチアップをしているうちにコツを習得しました。

①先ず、Kemper Fluid Writer Penを使って根気よくタッピングを繰り返し、塗料をピンポイントで盛り上げる。下地のブルーは１回だけ、クリアーは少なくとも２回は重ねます。

②次に平滑化。マスキングは穴の開いたシール（例えば、写真のような製品）が便利。

これを貼って2000番のサンドペーパーで粗削りします。シールがぼろぼろになるまで擦ります。

③それでも、シールの厚み以下には追い込めないので、最終的にはシールをはずし、3000番のサンドペーパーで健全部もろとも磨きます。最初は、かなり勇気がいりました。

④最後にQUIXX。こいつが何故タッチアップに有効なのか漸く理解しました。

１液で塗料を塑性変形させることで、むやみに削り込まずに、サンドペーパーの傷を埋めることができるからです。

続いて２液で磨くとほぼ鏡面化できます。念を入れる場合は、さらにコンパウンドで磨くとよいでしょう。

以上の手順で、リペア痕を探すのが困難なくらい、きれいに仕上がります。

(追記）
簡単に書きましたが、色々とノウハウがあります。その一部を紹介します。

①：仕上げたときに青色が露出しないようアルコールで拭きとったのちに、クリアーで蓋をする感じで健全部との連続面を形成する。純正タッチペイントのクリアーは、平滑化すれば境界が殆んど分からなくなる。傷が浅い時、青は省略。

②：サンドペーパーは当て木に取り付け、その両端がシールに掛かるようにして磨く。仕上げにアルコールをタオルに染込ませて磨くのも有効。この段階でタッチアップ部にへこみや気泡がないかを確認し、必要ならば①に戻りクリアーを盛る。ここまで、健全部には傷をつけない。

③と④：この工程を数回繰り返し慎重に追い込んでゆく。一回に磨く回数は15往復、当て木幅とストローク幅はタッチアップ部外径の５~10倍程度を目安としている。都度QUIXXで仕上げて、補修部のカタチをつぶさに観察する。プレスライン等の塗料の薄いところは、②のアルコール仕上げ（＋QUIXX＆コンパウンド）で留めたほうが賢明。