
年末にホームセンターに買い物に行った時、駐車場の片隅に見慣れない古いクルマが停まってました。年季の入ったクルマのフロントには三菱のロゴマーク。後ろに回ると「BRAVO」の文字が...。
調べてみるとこのクルマは三菱ブラボーの2代目であることが分かりました。
三菱の商用VANというと、スズキEVERYのOEM車というイメージがあったのですが、このクルマはれっきとした三菱製。初代のブラボーは1989年にミニキャブエステートの後継車としてミニキャブブラボーの名前で販売されました。
初代ブラボーは当時の軽自動車規格の排気量550ccで生産されましたが、1990年に軽自動車の規格が改定され、最大排気量が660ccにアップされました。これに完全対応させるために作られたのがこの2代目ブラボーだったのです。
面白いことに写真のクルマは2代目としては一番上のグレードでエンジンは4気筒20バルブ。つまり1気筒に吸気3、排気2となる5バルブターボエンジン搭載車となっています。
吸気効率を高め、高回転&高出力を狙うため4輪量産車として1989年に世界で初めて5バルブエンジンを搭載したのは三菱ミニカでした。当時550ccで64ps、7.6kg-mを楽々達成していましたが、その後660cc、64ps/10.2kg-mにアップされ、ミニカ以外にトッポやパジェロ・ミニ、そしてこの2代目ブラボーにも搭載されました。
しかし、5バルブにしたものの思った以上の成果は得られず、逆に部品点数の多さによるコスト増、複雑なメカニズムによる燃費にも不利となる5バルブエンジンは消えて無くなる運命を辿りました。
2代目ブラボーは1991年〜1999年の間に販売されていますので、販売終了直前に購入したとしても23年は経過しています。ナンバープレートとかなりご年配の方が運転していたことを考えると現オーナーがずっと乗り続けているようです。
あちこち傷やサビだらけですが、歴史遺産とも言える5バルブエンジン搭載車が未だ現役で走り続けている姿はまさしく「ブラボー!!」と言えるでしょう。
Posted at 2023/01/01 00:26:59 | |
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