
買い物に出掛ける途中、対向車線に古いクルマが現れました。古い車であることは車体の大きさですぐに分かったのですが、車種はっきりと分かりませんでした。調べたところ、ヘッドライトやウィンカー、グリルの構成はスズキフロンテに似ている、けれども後姿が違う。思いつく範囲でホンダ?いやいやマツダ?はたまたダイハツかと調べても分からず、ついにはAIに写真を調べてもらったらスバルR-2であることが判明(AIってすご~い)。
このスバルR-2、なんと先日出会ったてんとう虫(スバル360)の後継車種。どういう訳か最近スバルづいてます。(笑)
スバルR-2はスバル360の後継として開発されました。1958年に発売された360は当初は人気を博しましたが、ホンダN360などのライバル車が次々に現れ次第に商品力を失い、それに対抗するための後継車種の開発に着手しました。360の基本機能を継承しつつホイルベースを長くして室内空間を広げリアにはトランクを設け居住性と利便性の向上を図りました。エンジンは360と同様の2サイクル2気筒のリアエンジン、リアドライブを継承しつつも、最高出力30PS/6500rpm、最大トルク3.7kg-m/5500rpmにパワーアップされました。こうして空冷2サイクル356cc、30ps、重量445kgの軽乗用車は「スバルR-2」と命名され、1969(昭和44)年7月にデビューしました。
11年間、同一モデルを貫いてきたスバル360の変貌に対する期待感が強く、発売当初に2万6000台受注という好スタートを切るものの、競合他社も対抗して小型車と並ぶ豪華装備で勝負してきたことと、エンジンが空冷から水冷へ、RRからFFへと移行する時期に重なったこともあり次第に販売台数が落ち込み、水冷エンジンを載せたり32psにパワーアップするなどマイナーチェンジを繰り返しても販売数の減少が止まらず、1973年2月のレックス4ドア発売によりわずか3年半で全モデルの販売が終了しました。
姿を消したスバルR-2ですが、360をベースとしながらもリアのデザインのまとめ方が上手く、360にあった古臭さが払しょくされ性能はともかく今の軽自動車と変わらない感じがします。フロントからリアへのラインは今のダイハツのキャストにも似ていて、今でも受けるんじゃないかと思えるぐらい良く出来たデザインだと思っています。
ところで同じスバルに2003年~2010年の間に販売されたR2という軽自動車もありましたが、R2は記号的な名称によって従来の軽自動車と比べて一線を画する価値観を表現するとしたものであってR-2の後継車ということではありません。
それにしても先日のスバル360といい、今日のスバルR-2とよくぞ50年以上前のクルマを走らせ続けているものです。愛好家(スバリスト?)の皆さんの愛情には感心させられます。

Posted at 2025/11/03 23:01:14 | |
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