
高齢者による逆走事故が、全国的に多発しています。『逆走事故 ニュース』で検索すると、かなりの件数がヒットします。
実はウチの自動車学校に免許更新のための講習を受けに来られた高齢者の運転を見ていたのですが、約3割くらいの方が、教習車でコース内を走行中に右側の車線を逆走してしまっているのです。
教習所内のコースですから、片側1車線の非常に分かりやすい簡単なコースなのですが、本当にビックリするくらいの確率で、道路の右側を走行してしまっています。はたして、その原因は何なのか? どのようなことがきっかけで右側を走り始めてしまうのか、高齢者の方々の運転状況をじっくりと観察してみました。
すると多くの場合、右左折方法の基本が出来ていないことが原因で、右側にはみ出してしまうパターンがあることが分かりました。(むろん、一般道で右側通行してしまう原因が、これのみと言う訳ではありません。高齢化による視野狭窄、衰えの無自覚、左折しか出来ない場所で無理をして右折する等々、様々な要因が考えられます😅)
まず左折の基本です。これは学科教習用の教科書からの抜粋です。教科書には
『車は、左折しようとするときは、あらかじめ出来るだけ道路の左端に寄り、交差点の側端に沿って徐行しなければならない』
旨が書かれています。
こちら当校で使用している教科書です↓
このとき、左側端に寄らず、ブワッと右側に膨らみながら左折しよう(いわゆる『あおりハンドル』)とすることにより、車が右側の車線に飛び出してしまいます。
図解すると、↓こういうことです😅
また右折の場合、教科書には
『自動車は、右折しようとするときは、あらかじめ出来るだけ道路の中央に寄り、交差点の中心のすぐ内側を徐行しなければならない』
旨が書かれています。
右折の場合は、交差点の中心のすぐ内側に寄ることなく、その手前で急激に曲がる(いわゆる『早曲がり』してしまう)ことにより、右側車線に入り、結局右側通行になってしまうのです。
左折、右折どちらの場合でも、免許を取りに来ている教習生の方が基本をしっかりと守って走っておりますので、右側通行になってしまうことは、まずありません。
自動車学校内の分かりやすいコースでさえ、間違えて右側を通行してしまうような高齢者の場合、複雑な一般道では、さらに高い確率で逆走してしまうことになるのだろうと思われます。
当校で講習を受けられた高齢者の方に対しては、高齢者講習指導員から右側通行の危険性と原因、予防方法などをしっかりと説明してもらっていますので、殆どの方がきちんと理解した上でお帰り頂いております。(中には最後まで修正出来ずに講習を終えてしまう方も少なからずおられますが😅)
こちらは高齢者講習のワンシーン↓
道路での逆走は、ひとたび発生すると大事故になりかねない非常に危険な運転です。
高齢者の方々に限らず、すべてドライバーの方々にあっては、可能な限り右左折方法の基本を守って運転して頂き、悲惨な事故の当事者になることのないよう、十分気をつけて運転されますようお願い致します😊
→むろんワタクシも気をつけて運転しなければならない者の1人です。
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2024/09/18 21:17:26