
私は28日~31日まで、岡山県の医療チームの一員として、大船渡市にある公民館へ行ってきました。
出発前に伊丹空港で数人の見知らぬ人達に、頑張ってくださいと声をかけてもらいました。不安でいっぱいでしたが、こうやって期待されているのも事実。頑張らければと改めて思った。
公民館には当初1000人近くの避難者が居ましたが、私達が行く頃には約350人ほどに減っていました。しかし食事の配給時間になると1000人以上になります。
毎日、朝6時起き、9時~19時まで診療、帰りに食事を済まし、ホテルでミーティングして0~1時に就寝というサイクルでした。(といっても、いつもの調子で目が覚めて、毎日4時間前後の睡眠でしたが・・・疲れていても寝れないものですね^^;)
遠野市にあるホテルから公民館まで1時間ほどの移動があり、これが大変でした。自衛隊は公園で野営してまたが。大船渡市まで山道を越えるのですが、私達が赴いたときには雪も降っていて、前日の朝はツルツルで凍っていたそうです。
公民館に着くと、事務所で9時から診察が始まりますよと放送してもらい、患者さんが受付に来ます。
私達が行ったときには急性期は過ぎ、慢性期に移行していたので、重症な患者さんはいませんでした(受診人数は1日30前後で主に高血圧、感冒症状)。近くの中学校に往診に行ったりもしましたが、体育館での避難者の方々の生活を考えると、大変だろうなと思いました。
中学校では約200人ほどの避難者がおられ、仮設テントが数十個あるのですが抽選みたいで。その他はダンボールで仕切っているだけで、プライバシーも何もないです。
暖房も私が行ったときには、ついていなかったのでとても寒かったです。
私は、受付業務に、PCに手書きカルテをエクセルに年齢・性別・傷病名など必要最低限のデータを記録として入力。(後に県などに報告することもあるし、他チームにも共有できるようにと)
カルテも五十音順に並べ替えたりして見やすいように。
そんな感じで各チームでアイデアを出して、一つずつやりやすいように工夫していきます。なんせいろんな病院が交代で診療するもんで、それぞれのやり方もあるけど、それぞれ良いことは繋いでいくと。
日中は避難所の男性達は、瓦礫の撤去などで出払っていて、物資の搬入などがあっても人手も足りないので、そのお手伝い。
そして子供達は思いのほか元気なもんで、手が空いている時に紙芝居を読んであげたり、トランプをしてあげたり。
実はトランプは被災地に行く前に購入して行こうかと思っていました。(子供達に遊ぶものがあるのかなと思い)でも、もしかしたら必要ないかもと思い現地で買おうかなと。
しかし、ホテル周りとかで探してもなかなか無いもので、コンビニなどを5件以上探してやっと2つ見つけれました。あるお店では半笑いで「あのトランプですか?」と聞きなおされたりして腹が立ちましたが(まぁ理由を言えばよかったのですが・・・私服ならともかく、救護服で尋ねたのですが。まさか寝る前にトランプして遊ぶと思われたのかな><)。
でも中には察してくれる人もいて、数人でショッピングセンター内のお店に電話で確認してくれたところもありました。(そこでポケモンのトランプを手に入れることができた)
そして翌日、避難所に持って行ったら、めっちゃ喜んでくれた♪
(小学生の女の子とその弟くんがいつも診察室に遊びに来ていました)前チームの時から、ずっと居たみたいで前チームが帰る時には、別れが辛くて泣いていました。
私達が居るときに、おばさんに「ここは遊ぶ所では無いんで」と、怒られ寄り付かなくなってしまったのは寂しくて残念でした。
私達が被災地に赴いたときには、徐々にライフラインも回復しているようで、遠野市のホテルも最初はシャワーも出なかったが、最終的には大浴場が時間制限付きで利用できたし、GSも初日は数百メートルにわたり長蛇の列だったり、緊急車両だけだったのが、最終日には列もほとんど無くなり、一般車両も給油できるようになりました。食事も遠野市ではメニューの制限はありましたが、普通にお店も開いているようでした。
大船渡市もGSは徐々に緩和されているようでしたが、遠野市と大船渡市の距離的は50kmほどでしたが、いろんな意味で違うんだなと思いました。
避難所では、場所によっては支援物資が足りてなかったり、逆に食事の配給が行き届いていて、支援物資が有り余っているところ。
家で生活している人は、避難所へ食事の配給などを取りにいくのが難しい(避難所の人のことを考えると)。保健師さんが言うには、家で生活している人にも配給を取りにきてと市としては促してあるらしいのですが、逆にある避難所では、家で生活している人にお控えてくださいと張り紙がしてあるところもあるらしい。
なのでまだまだ情報の周知徹底は、何にしてもできてないのかもです。
医療のほうも慢性期に入り、メンタル部分の治療が必要になってきているものと思われます。精神科のDrも徐々に被災地に来ているようですし。保健師さんたちも心のケアを重点的にされてるようです。
長々とまとまりない文章になりましたが、今回被災地に赴き、自分で見たもの、聞いたもの、行動したことは、とても良い経験になりました。
限られた場所での活動だったので、被災地の方々にどれだけの力になれたかどうかは、わかりませんが、チームの補助など避難所で自分のできることをさせていただいたことで、微力ながらお役に立てたと思いたいです。
これから被災地に出動する医療チーム・災害復興に関係するみなさんも安全・体調に気をつけて行ってきてください。
被災地のみなさまも、これからも体調管理にお気をつけてください。
さぁ明日から通常業務に戻ります。(何も手につかないかも)
5日には県知事報告に県庁へ・・・市長にも直に会ったことないんだけどね^^;
最後に大船渡市と陸前高田市の画像を少し載せておきます。
・大船渡市
今朝、目覚ましTVで佐野アナと写っていた船だと思う。
・陸前高田市
大船渡市では国道の左右で、ここでは4階と5階で・・・
地盤沈下でナビにある公園も水面下に
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Posted at
2011/04/03 20:41:21