① 【海、七変化////TWILIGHT 】 ☆☆☆
太陽が沈んだ後の、
夜の闇に包まれるまで
ほんの僅かな時間
その夕刻と夜の狭間
都会にも
自然界にも
魔法にかけられたように
影の存在しない
不思議な景色が出現します
② 【まなざし】
美しいまゆ、艶やかな髪、そして澄んだ瞳
花に隠れた右の瞳には
何が映っているのだろう
それとも、涙を隠すためなのかい?
秘密にしたいことや
話したくないこと、たくさんあるのかな?
でも、キミには味方がたくさんいるはずさ
キミを守りたいと思っている人がいること
そのことだけは、忘れないで―
③ 【鞦(ふらここ)韆】

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ブランコが、揺れるたび
キミのこころがゆれているの?
夢、希望、それとも少しの哀しみだろうか
戻ることが叶うのなら、
いくつのキミに戻りたい?
未来に飛んで行くことが出来るのならば、
時計の針をどのくらい進めたい?
でも、揺れが収まったときの、
そこが、キミが生きているこの時間、
この世界こそが、キミの居場所なんだよね・・・
④ 【ETERNAL BLUE////紫陽花】 ☆☆☆
小さな小さな花なのです
5月の初め、雨の気配を先取りしたように
バラの木の下に
ひっそりと花を咲かせていた
紫陽花
いいえ、アジサイは
花ではなくて「ガク」なのだそうです
でも、花にしか見えないのです
その淡いブルーは
優しく儚さの青のように見えるのです
⑤ 【温(warms)み //// 36.8℃】
神様からのかけがえのない贈り物
ママのおなかの中で、同じ体温で育まれてきたいのち
そして、誕生
いまは、ママとは少しだけ違う?
オネムになったら、少しだけお手てが温かくなるんだよね!
でも、いつまでもその温みを
ママは忘れずにいるんだよ、
キミもいつか思い出せるはずさ、その温みを・・・・・・
➅ 【未(a・si・ta)来】
キミがオトナになったとき
どんな世界が拡がっているのだろう
キミが生きる未来
その世界にボクは居ないだろう
ボクが見てきた世界をキミは知らない
だから、おあいこだね
何がキミを待っているのだろう
平坦な道ばかりではないのかも知れない
でも願っているんだ、キミが目にすることになる未来に、
素晴らしい世界が拡がっていることを―
⑦ 【Sylph////たおやかな風】
風、不思議です
目で見ることが出来ません
でも、耳に届きます
アッ!だけど気付けないことだってイッパイ!
桜の季節には
手のひらに淡いピンクの花びらを運ぶ
優しい表情を見せてくれたりします
嵐の夜には、巨木までもなぎ倒すことだって
この少女の髪を撫でる風は・・・
⑧ 【TOP & DOWNLIGHT】 ☆☆☆
覆いかぶさるように生い茂った葉
その間をすり抜けて
陽光が地上に降り注ぐ
その恵みを全身で受け止めて
生命を輝かせる
この差し込んだひかりは
日時計のように
移ろい、場所を変えていく
ひかりと影
いつも仲の良い隣り同士
⑨ 【赤い雪////浮遊】
空宙に浮かぶナナカマドの実
カラダを寄せ合って
厳しい冬を耐え忍んでいるように映る
その鮮烈な赤い色は
どれ程の生命力を秘めているのだろう
やがて訪れる春に
一気にそのチカラを爆発させるために
いまを耐えている
小さな赤い球体
⑩ 【群(gregarious)生】 ☆☆☆
清流の中で育ち、花を咲かせる
その花のカタチが梅の花に
似ていることから
《梅花藻=バイカモ》との
名前がつけられたとのことです
静岡県の三島市には
柿田川の支流で花を咲かせる
「ミシマバイカモ」が知られていますが
こちらは、信州白馬村の
姫川源流に生息する梅花藻の群生です
⑪ 【白い妖精】 ☆☆☆
清流の中に育ち
そして、無数の白い花を咲かせる
地上の花たちは、虫や鳥や風に
花粉を運んでもらって、
いのちを繋げていく
この、澄んだ流れのある水の中に
咲き誇る小さな花々の
その、命のリレーは
どんなふうに行われているのだろう
⑫ 【海、七変化////25時の太陽】 ☆☆☆
深夜の気仙沼、唐桑半島の沖
イカ釣り漁に出ている漁船が
オリオンのまたたく夜空の下
1、2、3隻
船同士、連絡を取り合いながらの
漁なのでしょうか?
あかりの灯る家には
大切なひとの帰りを待つひとがいる
沖の漁り火、それは家族を照らす灯りでもあるのでしょう
⑬ 【春を待つ岬】 ☆☆☆
日本海に浮かぶ小さな島
五月
列島では、桜前線が北上する
そんなニュースが溢れている
島は、いま春色への準備の真っ最中
生命の息吹を感じられる
草木がミドリ色に替わるまで
もう少し・・・
アト、もう少し・・・
⑭ 【月光////ペルセウス座流星群の流れる夜に】 ☆☆☆
ペルセウス座流星群の流れた夜
月もまた、幻想的な光景を
海上に描き出していた
23時の展望台では、
若者たちが、コンクリの床に
仰向けになり、星が流れるたび
歓声が上がる
その傍らで、手摺りにカラダを委ね
海原に映し出された
月明かりの道を、ひとり旅する
⑮ 【ETERNAL BLUE////蒼穹】 ☆☆☆
なんとなく、そう何とはなしに
見上げた大空
刻々とカタチを変える綿のような雲
蒸気機関車、SLの煙突から
吐き出された煙りにように
『前に倣え!』している
繭のようなカタチの楕円の雲
そのまあるい雲に重なるような
繻子(うすきぬこ)のような薄い雲
あの雲の上には、目に見えぬけれど
確かに誰かが乗っているような気がする
⑯ 【飛(SPLASH)沫】 ☆☆☆
上流には、落差80メートルの大滝
流れ落ちた水たち
加減速を繰り返しながら
時にゆったりと
時に激しく
長い旅路につく
この、小さな段差
まだ旅が始まってすぐの山奥
天空からのひとしずくが
こんなにもチカラ強く
美しく変貌する
⑰ Calla Lily //// Yellow Color ☆☆☆
ふるさとは、アフリカの大地
葉は、心臓の形を縦に長くしたような
カタチだと表現されるそうです
白、黄、ピンク、青
その花言葉
《華麗なる美》
《乙女のしとやかさ》
《清 浄》
でも、とてもとても強い
アフリカの大地に生まれた花
⑱ 【水底に眠る、秋色】 ☆☆☆
明るい緑色から、濃い緑に
そして、カラシ色に衣替えした木々の葉
冬の気配を感じ始める頃に
空に近い枝先から、地上にダイブ
風に煽られながら、澄んだ水面に着水
そのあと上手に流れに乗った仲間は
遠くまで旅をする
サヨナラをする時だね!
キミはこの水底で冬を迎えることにしたの?
もうじき、雪の毛布が優しくキミを抱きしめる
⑲ 【静寂を切り裂いて】 ☆☆☆
遠くの峰に、まだ冬の忘れもの
春まだ浅い、高原の湖
投げ網漁に臨む一艘の小舟
朝の静寂を
スクリューの音が切り裂き
風が消えた鏡のような湖面に
爪跡を残す
それは、はかなく
ときの狭間に消えてゆく
また、新しい風が生まれ、湖面にさざ波が立つ
⑳ 【龍の棲む湖】 ☆☆☆
423.4メートル
日本でいちばん深い湖
その深い湖の底には、伝説の龍が棲むという
美しい湖には、
また美しい娘が登場し
その化身が龍になったとの言い伝えが
この、ボート乗り場の
数十メートル先には、深い湖底まで続く
龍淵があるのだろう
龍は深い眠りから目を覚ますのですか?
㉑ 【海、七変化////うごめく】 ☆☆☆
月が天頂から傾き
そのヒカリが届かぬ岸辺近くの岩礁
寄せては返す波が、
細かな泡たちが、
黒い海面に、かすかな灰色の
文様を描き出す
同じカタチ、同じ場所に戻ることも叶わぬ
そんな儚いいのち
儚い、瞬きの瞬間
㉒ 【三つのヒカリ】 ☆☆☆
イカ釣り漁の漁船の灯りが
水平線の彼方に見え隠れしている
空にはオリオン座や、無数の星たちが
瞬いている
そして、天頂から大きく西に傾いた
月からの使者が
岩礁を赤く染めている
ちっぽけなにんげん
その内にも
無限の宇宙が広がっている
㉓ 【海の青、空の蒼】 ☆☆☆
海と空がひとつになる
その境界をすべる、白い船影
夜から朝へ、再びの夜に―
船上の客は、
海と空、
そして時間と一体化していく
生を移り行く
いつかしら
空と海の溶け合う世界に
針路を定めて・・・
㉔ 【海、七変化////荒ぶる】 ☆☆☆
一月の日本海
低気圧の接近した午前七時
強い風に雪は真横に流され
波頭が白く崩れ落ちる
それでも、この海の底には
沈静な世界が広がっているのだろうか
人も同じなのかも知れない
感情を強くぶつける人が優しく
また、その逆もあるのかな?
人間も自然の一部なんだ
㉕ 【海、七変化////かがやく】 ☆☆☆
クルクルとローリングスながら、寄せる波
その中を太陽の光が透り抜けてくる
変幻自在に色を、
表情までも変える海
きっとひとつとして
同じカタチのモノはないはず
でも、そのことに気付き
何かを感じられるココロが
ボクも欲しいな
風を感じ、ひかりを読めるココロを―
㉖ 【海、七変化////母港へ】 ☆☆☆
茜色に染まる海原を
漁を終えて、母港へと帰る
自然の恵みと
いちにちの無事に、
心からの感謝の気持ちを胸に
舵を操る
あしたも穏やかな海でありますように
海の神様
㉗ 【海、七変化////まどろむ】 ☆☆☆
山の彼方に太陽が沈んだ後の
数分後から、夜のとばりに包まれるまでの
わずかな時間にだけ現れるマジックアワー
人の眼では、寄せては返す
リズミカルな波も
旧いカメラは、フィルムに刻めない
波のカタチを残さない
それでも人は記憶する
覚えていたいから
忘れずにいたいから―
030
今日、2回目のブログ投稿になります
写真展”立ち止まれない時(to-ki)間たちⅡ”に展示した全ての作品です―
全27作品。 会場での展示した順になっています。
作品の下部に、小学生並みの作文(キャプション?)を添えました。
「字が小さすぎて、読めません! 残念です・・・!」というおしかりも・・・
作品タイトルに”☆☆☆”が付けられている画像は原版(データ)が残してあります。
プリントの複製が可能です。
こちら↑については、3日までにご説明します。
Posted at 2017/03/02 11:00:01 | |
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