2022年02月02日
1年間フルノーマルのままじっくり乗り込もう。
そんな風に考えていた時期が私にもありました。
なんかカッコイイようなことを言っていましたが、2つの意味で破りました。
まず1つは外見の部分。
まず、タイヤ・ホイールの交換を速攻でした。
理由は3つあって、まず、純正ホイールがそんなにかっこよくなかったこと。
次に純正に使われているランフラットタイヤの評判があまりよくなかったこと。
そして、よさそうなホイールがヤフオクでたまたま出品されていたこと。
これらの理由で車の購入後1月もしない内にタイヤとホイールは交換になりました。
純正ホイールはスタットレス用になってもらおう。
新しく購入したホイールは、2世代前の純正オプションの最高級ホイール、クロススポークコンポジットⅡ。
もともとはBBSのメッシュホイールを中古で探していたのだが、見た目がそれっぽく、かっこよかったうえに、サイズもオフセットを含めてばっちりだったため、即購入した。
サイズの需要の主流は現在18インチや19インチに移っており、17インチはあまり人気がなかったのか、18インチの同ホイールの半額以下で購入することができた。
また、ついていたタイヤがミシュランプライマシーHPとハイグリップタイヤではなかったが、高級タイヤがついていたのでそのまま使用することにした。
山もそれなりにあったので数年は使えそうである。
また、ホイール実物を見てみるとBBSの刻印がされており、BBS製であるというのも当初の目的に合致したものだった。
純正ホイールの使用となればまさにunderstatementであり、それでかっこよく、高性能であるならばそれ以上はない。
重さは激軽というわけではないが、私はホイールの重さにはそれほど執着していない。
むしろホイールの重さは乗り心地やフィーリングの落ち着きと言う点では大事なファクターであり、純正ホイールにはならではの良さがあると思っている。
ネットでのE87のカスタマイズを見てみると、やはり18インチが主流のようだったが、私は17インチにこだわった。
タイヤやホイールは18インチ以上になると途端に高くなる傾向があり、単純に安いと言うのが1つ。
あと、このクラスの実際の走りの性能としては扁平率45あたりが乗り心地も含めて一番バランスが良いと思っている。
もっとハイパワーならば扁平率40とかでもよいが、コンパクトカーには過剰かと思う。
また、E87は16インチのホイールがベーシックであり、スポーツグレードのMスポーツに17インチが採用されている。
当然ブレーキは16インチに収まるようなサイズとなっており、18インチまで上げてしまうとローターとホイールの隙間がスッカスカで実に貧弱に見えてしまう。
世間では結構大径ホイールを装着する方も多いのだが、この隙間ってあんまり気にならないのだろうか。
見た目の問題だが、私はかなり気にするので、インチアップする場合でも1インチアップ程度に収めるのが常である。
E87の17インチでの純正サイズは前205/50R17、後225/45R17であるが、今回のホイール交換にて前後とも225/45R17とすることにした。
3ヶ月ほどたった時点でエアロパーツを追加した。
このE87、私はそれほど変に思わないのだが、世間的にはかなり酷評されたデザインとなっている。
とある自動車評論家のコメントではデザインとして破綻しているとまで書かれてしまっている。
確かに妙に腰高に見えてしまったり、ライト、グリル周りが結構ゴツイのに、その他がみょうにつるんとしているのでボリューム的にバランスが悪いようにも見える。
腰高感はいかんともしがたいが、デザインのアンバランスさは、その他の部分をエアロでちょいとボリューム感を出してやれば解消されそうである。
これらの見た目の問題に関しては走行性能に関係ないので、1年と乗り込まなくてもやってしまって構わないだろう。
リップスポイラーとルーフスポイラーをつけることで全体のバランスをとることにした。
候補としては3DDesignとACシュニッツァー。
両方とも純正エアロだよと負われればそうなんだと納得してしまいそうになるほどunderstatementである。
最終的には金額面とデザインの好み具合で3DDesignのエアロを取り付けることにした。
ホイールとエアロ。
外見的な部分を変えたのでフルノーマルとはいかなくなったが、走りの部分はノーマルなのでその状態で乗り込もうと思っていた。
思っていたのだが・・・、半年で我慢ができなくなりました。
半年間で約5000km走り、色々不満点が噴出してきたのである。
まずやっぱり動きが重たい。
重厚感は高級感を生むと言う点では演出としてありだが、スポーツカーである以上もう少し軽快感が欲しい。
走る曲がる止まるは車の基本動作であるが、それのどれもをよいしょ、よいしょとやっているようなフィーリングである。
あと、良くも悪くも始終弱アンダーである。
これはこれで非常に安定していて乗りやすいのであるが、ローパワーな車なので、もう少しニュートラルな感じで頭の入りがよくてもよいと思う。
そして一番はサスペンションが気に入らない。
MスポーツにはMスポーツ専用サスペンションが与えられているが、低速ではゴツゴツ感があり、高速ではポヨンポヨン落ち着かない。
ギャップや荒れた路面では跳ねて追従性が悪い。
あくまで感じたことであるが、ダンパーをノーマルそのままでバネだけ固くした即興のサスペンションなのではないかと思う。
ノーマルダンパーにダウンサスの挙動によく似ている。
アタリが固いくせに、バネの伸びに負けておさまりが悪く、同時にストロークが十分に取れず跳ねて路面に追従しない。
エンジンの回転もあと一息といった感じ。
上まで回るようにはなってきたが、もっと突き抜けるような回転感が欲しい。。
最後に見た目の問題として車高をもう少し落としたい。
現在タイヤとフェンダーの隙間が指3本くらいであるが、1本~1本半くらいにしたい。
低すぎるのは好みではなく、フェンダーがタイヤに被ってしまうのはNGだ。
サスを変えるつもりなので程よく落ちるものを選択しようと思う。
とりあえずはこの辺りを解消しようと思い、チューニング情報を集めたが、外車のいじり方が全く分からない。
これまでにもそれなりにチューニングをしてきたが、まず国産車向けのパーツメーカーと輸入車向けのパーツメーカーは全く異なることを知った。
またショップに関しても輸入車をいじれるショップは限られており、一度BMWに精通しているプロショップでじっくり話を聞いてみる必要があると感じた。
そこで県内もしくは近隣の県でBMWに精通したチューニングショップを探した。
ネットで検索するとstudieというショップをすぐに見つけることができた。
全国に支店を構えており、地元から一番近いところは仙台店のようだ。
studieとはどのようなショップなのかを調べていくとGT300に参戦しているらしい。
私はスーパーGTを昔からよく見ており、特に自分たちの車と近いGT300を好んで見るが、その中に初音ミクの痛車Z4で参戦しているチームがあった。
当時はチームまでは気にしていなかったが、レースに痛車というインパクトで印象は強く残っている。
この初音ミクZ4を走らせているチームこそstudieであった。
現在は痛車ではくなっているが、BMW JAPANの公式の協力の基にチームを結成しており、BMWのセミワークスとして参戦している状況である。
これほどの活動をしているのであればBMWへの精通はもちろんチューニングノウハウも十分に期待できると思い、仙台はちと遠いが足を運ぶことにした。
Posted at 2022/02/02 23:04:27 | |
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E87 | クルマ
2022年02月02日
120iの納車日ということで、私は神奈川県にあるBMW・ベンツ専門店を訪れた。
お店の提案では自宅への納車まで含めて、全部やってもらえるという話であったが、複数の県を跨ぐと陸送費が馬鹿にならない。
今回の車は車検なしなので、県外での登録となると他府県登録費用なんてものもかかってくる。
車を陸送して、私の住所の管轄運輸支局で車両登録しその後納車という流れになるが、その他手続きも含めると追加で20万円ほどかかってしまうとのことなので、こちらでできることは全てこちらでやってしまうと進言した。
20万円あればタイヤ・ホイールなり、足回りなり、吸排気系なりの変更が可能である。
ここはチューニング費の捻出のためにも、店舗には納車整備と車検だけお願いした。
実際に各種手続きも一度やってみればなんてことないものが多く、自分で簡単にできるものばかりである。
県外で車検なしの中古車を購入する際には、一旦店舗の管轄運輸支局で車検を通して車両登録をしてもらい、その車に乗って帰り、自分で地元の運輸支局にいって名義変更をするという流れをとればぐっと費用を抑えることができる。
車検つきの県外ナンバープレートがある車両を購入した場合も同様に、自分で名義変更すれば安上がりだ。
申請に必要な各種書類の用紙はネットからダウンロードもできるし、販売店舗に用紙は完備されているので言えば用意してくれる。
代金はすでに現金一括で支払済みなので、特に店舗ですることもなく、コーヒーを一杯ごちそうになって店舗を後にした。
陸送ではなく自分で乗って帰れば早速ロングドライブを楽しむことができる。
試乗時以来あらためてこの120iに乗ると、改めてかなりしっかりしている印象だ。
この車両が2010年式2万km(当時で4年落ち)。
レンタカーの車両が2006年式で7万3000km だったので、レンタカーの車両と比較するとヘタリなどはないようだ。
第一印象としてはしっかりしていると言えば聞こえはよいが、やっぱり重たい。
エンジンも吹け上がりが悪く、踏み込んでも中々回転数があがっていかない。
ただ、スポーツモードにすればレッドゾーンまで回るので、エンジンそのもののトラブルではなく、ATの変速制御によるものだろう。
車検証ケースには前のオーナーの整備記録が入っており、名前を見ると女性オーナーである。
ほとんど踏み込むことなく乗っていたと思われ、CPUもそのような変速に最適化して学習しているものと思われる。
私が改めて再教育をしてやればしっかり回ってくれるようになっていくだろう。
開店と同時に訪店したので、まだ午前中。
時間には余裕があり、店舗が鎌倉と近かったので鎌倉観光へとしゃれこんだ。
休日の観光地なので人ごみも多かったが、コンパクトカーならではの取り回しで狭い道も苦なく入っていける。
強化クラッチの入っていたMR-Sでは狭い道や人ごみの中はできれば遠慮したいところであったが、ATって楽チンである。
ただステアリングはどっしりとしている。
ドイツ車はステアが重たい傾向にあるが、このE87は油圧ではなく電動パワステである。
ただ、これでも後期型は軽くなったようで、初期型は重すぎるとクレームが多かったらしい。
私は家のベンツで重いステアには慣れているが、初めて乗る人だとビックリするんじゃないだろうか。
駐車時など、ステアを多く切るような場面でも、国産車のように片手でクルクル~なんてわけにはいかない。
ただ最近のベンツ(204以降)は国産車並みにステアが軽くなった。
日本仕様なのかは知らないが、私としてはある程度どっしりしていた方が好みである。
鎌倉を堪能しつつ、普段使いの実用性のチェックもできた。
さて、鎌倉から地元までおよそ270km。
高速を流しながらこれからどのように車を仕上げていこうかを考えた。
大人のスポーツカー、そのコンセプトは「sports」「cool」「understatement」。
まず第一に、なによりもスポーツカーであること、これが全ての前提である。
スポーツカーの情熱は持ち続けたい。
だけど、暑苦しくないのが今回の大きなポイント。
そこで「cool」。
coolは冷たい、涼しいという意味もあるが、かっこいい、素敵な、おしゃれなという意味合いで使うことも多い。
暑苦しすぎず、落ち着きすぎない「かっこいい」、それが「cool」である。
understatementはひかえめという意味合いであるが、ニュアンス的にはやりすぎないである。
ではやり過ぎないとはどういうことか。
スポーツカーを仕立てる際にはよく記号を使う。
専用エアロに大型のリアウイング、チューンされた専用エンジン、ブレンボのブレーキ、レカロのシート、モモのステアリング、ビルシュタインのダンパー、ゲトラグのミッション、BBSのホイール。
これらは国産スポーツカーの黄金時代とも言うべき90年代のスポーツカーを形作った典型的な記号である。
これらを純正で装着することによって各社メーカーはその車がスポーツカーであることを知らしめた。
なかでも視覚による効果は大きい。
レカロやブレンボなんて言葉を聞いた時、わかる人は飛びつくが、一般人は何それ?おいしいの?と言った具合であろう。
一方フェラーリを見た時、それが車をよく知らない一般人であってもこの車は凄そうだ、他とは違う特別な車だと思うだろう。
カローラと見比べて、違いがわからないなんて人はいないはずだ。
上記の記号の中でも専用エアロを装着するケースは多く、一目で他の車やグレードとは違いますよとアピールしている。
同様に装着率が高いのがブレンボのブレーキ、レカロのシート、モモのステアリングだ。
純正のホイールも実はBBS製でしたなんてことも珍しくない。
これらは性能向上の意味合いも大きいが、目につきやすい部分に配置されているため視覚効果を狙ったものが多い。
ダンパーやミッションなんかだと基本目に見えない部分なので、メーカーも装着率が高くないように思う。
逆に見ればゲトラグの6速ミッションなんてものが入っていたら、この車は本当に性能を追求して設計された車だという裏返しでもある。
話を戻すが、視覚による効果は絶大で、GTウイングやワイドエアロなどの派手なエアロパーツは普通の乗用車ではありえず、一目瞭然でその車をスポーツカーであると認識させる。
ただこれではcoolではない。
羊の皮をかぶった狼と言う言葉がわかりやすいだろうか。
以前の私ならばその魅力がこれっぽっちも理解できなかった。
せっかくスポーツカーであるならばそれらしい姿をしているべきであり、ファミリーセダンが速いことの何が良いのかと。
機能美と言う言葉があり、「Form ever Follows Function(形態は常に機能に従う)」とアメリカ人の有名な建築家ルイス・サリヴァンが語った。
私はこの言葉が好きで、私の審美眼の基本となっている。
速いという機能があるのに、速くない(機能がない)形態をすることは私にとって美しくなかった。
ただ、実際車のデザインを見ていると、記号による意識づけのために、過剰なデザインが多い。
MR-SにワイドエアロとGTウイングをつけてGTカー風にしていた私が言うのもなんだが、特にエアロパーツに関しては本当に意味のあるエアロなのかは疑わしい。
そうなるともっとひかえめの方が、本来の機能美なのではないかと思うようになってきた。
実際に性能面だけで見ればフルノーマルで十分なのかもしれない。
ただ、羊では満足できない。
それが40歳を目前に控えた男の心境である。
羊ではひかえめ(やりすぎない)ではなく、やらないである。
上記のような記号をうまくとり入れつつ、かといってあからさまにはしない。
シェパードの皮を被った狼ぐらいを目指したい。(伝わるか?このニュアンス)
やりすぎずにスポーツカーであることを滲ませるかっこよさ、coolを演出するもの、それが「understatement」である。
まずは1年間フルノーマルのままじっくり乗り込もう。
いじる前にこの車がどんな車なのかをよく知らなければならない。
その上で不満な部分をチューニングしていく。
レンタカーも含めてそれなりに試乗をしたが、個体差というのもあるし、実際に自分の車として乗りこまないと見えてこない部分も多い。
現段階では乗っていてあまりスポーツカーというフィーリングがしないが、この車がどんな姿へ変わってくれるのか、実に楽しみである。
Posted at 2022/02/02 21:35:49 | |
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