概要
下記内容が参考になると嬉しいですが,あなたの作業結果に私は責任を負いません
xHP Flashtool というソフトウェアで搭載している8速ATの制御を変える話です。
目的
1) エンジン出力を殺さないため
2) 使い勝手向上のため
1) bootmod3 でエンジン出力を上げたとしても,フルスロットル時など大トルクをタイヤに伝えようという状況では,トランスミッションの制御機構 (TCU) が燃料カットなどの介入をして出力を抑えてしまうようです (デフォルト設定の場合)。特に8速ATでは3速と6速で特にリミットがあるようです (理由は不明; 中のギアの組合せの都合?) [1]。xHP ではトルクリミットを各ギヤで設定することができ,制限を緩和しつつタイヤスリップを防ぐ設定などが可能となります。bootmod3 にもトルクリミットを解除する機能はあるのですが,これはオマケのようなもので xHP では細かい設定が可能です。
2) xHP ではシフトタイミングの調整や変速自体の高速化,シフトをDに入れた状態でも現在何速を使っているかを表示するという機能があり,使い勝手の向上が期待できます。
注: 「変速が速い」は2種類の解釈ができますが,xHP は両方実現できます。
(a) 低い回転数のうちにギアを上げて,静かに燃費良く走らせる速い変速。「早い」変速と書くほうが正しいかも?逆に,低いギアで高い回転数まで引っ張る制御をする設定も可能です。
(b) 踏み込んだときやパドルシフトを操作した時に0.5秒程度で反応してギアが変わるような変速そのものの速さ。0.5秒かどうかは計ってないですが,機敏になります。
インストールの結果
期待通り良くなりました。3種類のプリセットがある (穏やかな stage 1 ~ わんぱくな stage 3) うち,stage 2 を選びました。普段は緩やかに走りつつもアグレッシブな走行も可能という謳い文句のためです。
xHP ではシフトレバーをDレンジに入れた状態の D-mode と,シフトレバーを左に倒した S-mode でメリハリを付けるという設計思想のようで,DPC の comfort, sport などとは分けて変速タイミングを調整するようです (本当に comfort でのDモードと sport+ でのDモードで同じ挙動かは未調査ですが...)。D-mode を積極的にシフトアップする仕様にしたことで街乗りでは穏やかに燃費よく流せます。
インストールに使った道具
- LANケーブル: 適当なストレートケーブル (1m あれば十分です)
- ラップトップPC: Win10
- ソフトウェア:
xHP (事前にネット環境のある場所でアクティベーションコードを入れて flash 可能にしておくと便利です)
作業のポイント・設定
Kies motorsport の動画でだいたい雰囲気がわかります [2]。気をつけるポイントは下記です。
1) 電源が落ちないようにする: 充電器につなぐ & 運転席のシートベルトをつなぐ
2) flash 進行中はドアの開閉も避ける
3) flash 後はイグニッションOFFにして数十秒たってからエンジンをかける & 50km程度踏み込まずにならし運転をする
特に初回 flash 時は TCU のロック解除の手順が入るため完了まで長い (自分は2分程度) のと,設定をチマチマ操作してイグニッションONのままになってしまいがちのため充電器をつなぐ方が安心です。(flash 中に電源が落ちるととても面倒なことになりかねません。)
トルクリミッタの設定はおーkawa@F30さんのエントリ [3] が参考になりました。結局 sticky tire というプリセットがあったのでとりあえずそれにしてますが,踏み込んで調整などはしていないので滑ってそうなら下げた方が良さそうです。
シフトポイントも D-mode では "Relaxed (ゆったり)" を選び,各ギアごとに stage 2 の設定を基準として小さめの回転数でギアを上げるようにしました。特に1速→2速を早めに上げると発進時にガクガクしづらくて良いです。
余談
bootmod3 より先に xHP を入れた理由は bootmod3 は購入からアクティベーションコードのメールが届くまで間が空いたためです。xHP は「ならし運転をしてね」とのことなので,純正状態でならしを行えたので良かったかなという気もします。
参考資料
Posted at 2021/12/04 13:59:56 | |
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