アカデミー<歴史コース>の本編がはじまった。
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全体講座 導き ~オリンピック・パラリンピックの経験から~
1 平安時代の皇女と王権
2 秦帝国 始皇帝研究の新展開 近年の発見を中心に一
3 豊臣政権と豊臣一族
4 人類進化史から考える人間の心と体
5 北朝と室町幕府 『北朝天皇研究の最前線』の成果から一
6 日英同盟
7 郷土の城の歴史-名古屋城を中心に-
8 キリスト教と古代ローマ帝国
9 茶花の文化史
10 アブラハムの信仰の歴史
11 仏教伝来と東アジア仏教史 一平安京一
12 織田信長と斎藤道三
13 国宝 源氏物語絵巻 ~その魅力に迫る~
合同講座 人生100年時代をどう生きるか ~いきがいをもって学び、より豊かな人生を歩むには~
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今回の講師は、愛知県立大学 本橋裕美准教授。主に源氏物語を題材にした歴史や、ジェンダー、フェミニズムについても研究されているそうだ。。
冒頭、””みなさんは歴史好きとお聞きしてますので「源氏物語」を読んだことがある!!ことを前提として、話します。。。””と仰られたが、恥ずかしながら、完読してない自分は、ちょっととまどい!!ながら・・一所懸命に拝聴したが、消化不良気味。理解しきれない・・・ので、復習 兼 備忘録として、文献をダイジェストしておく!!!
最後の方に「藤原道長」も登場し、NHKの大河ドラマとリンクする内容もあった。
また現在の、愛子さま、秋篠宮家の姉妹にも、ちょっと触れらた話題もあり、天皇家への距離が少し縮まった感があった。
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1)
1.「皇女」とはどのような人?
【皇女】天皇のむすめ。天皇の女の子ども。内親王。こうにょ。
【ひめみこ】天皇のむすめ。皇女。 内親王。 姫宮
2.奈良時代の皇女たち
→平安時代には女帝はいない。しかし、飛鳥時代から奈良時代の、女帝を多く排出した時代の記憶は平安時代にも受け継がれている。
2)
3.王権を支える皇女の役目~斎宮について~
→后の存在が次の皇統の正当性を担保する。
【斎宮】さいぐう・さいくう・いつきのみや
伊勢神宮に奉仕した内親王および女王。潔斎空間を示す「斎宮(いつきのみや)」が奉仕する皇女たちを指すようになった。
皇女または女王のうち、婚姻していない者が選ばれ、都で潔斎を終えたのちに伊勢に赴いて奉仕生活を送る。
【斎院】いつきのみや。
一般に職名の賀茂斎王を指すが、本来はその居所(紫野院)の名称である。
斎王の創置については、嵯峨天皇が平城上皇との対立克服を賀茂大神に祈願して冥助を得たので、皇女有智子内親王を献じたことに始まる、と伝えられている。
→平安京内に、斎宮に倣った斎院が置かれたことも歴史的に大きな転換。→平安京内に、斎宮に倣った斎院が置かれたことも歴史的に大きな転換。
4.皇女の役目~皇統を守る~
・高貴な皇女たちが結婚しなくなる平安中期。(皇女不婚の思想)
・井上内親王の例のように、内親王しか残らなかった皇統を伝えるための結婚が行われることもあった。
3)
5.『源氏物語』の皇女たち
→系図は不明だが、「先帝の四の宮」で母親は「后」という極めて高い身分。本来であれば結婚など不要で母は抵抗するが、皇統から離れているであろう兄などの親族は、桐壺帝への入内を好機とみて進めていく。
4)
5)
皇位継承が安定すると、内親王は気苦労の多い結婚から遠ざかる。
6)
→皇女への期待、憧れは時に政治利用される。
おわりに
天皇家の女性たちは、かつてはその権威のために婚姻も制限されていました。平安期、その規定はかなり緩やかになりますが、もっとも身分の高い女性として、さまざまなかたちで政治に関わっています。今回は、その中でも天皇家における役割を中心に扱いました。
斎宮・斎院としての天皇への奉仕、皇統を保管するための婚姻、そして天皇家の象徴として不可侵の存在に押し上げられることなど、皇女の存在は王権にとって不可欠 であると言っていいでしょう。
こののち、院政期になると、これらを融合した「女院」という立場に置かれる皇女が現れます。斎宮斎院を経験していることが多く、結婚はしないが天皇の准母として王権の象徴的存在になっていくのです。
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Posted at 2024/06/09 17:56:34 | |
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