
《幸運の駆逐艦雪風の映画が来年8月頃公開されるそうです》
雪風は旧日本海軍の駆逐艦で新型の陽炎型の一艦でした。私の記憶違いでなければこの海の猟犬と言われる陽炎型シリーズの中で生き残ったのはこの雪風のみ。
戦いは大艦巨砲主義色濃い真珠湾攻撃からソロモン海戦までまさに猟犬のごとく太平洋の海原を駆けめぐり、敵艦の大口径、長射程の十字砲火をかいくぐり肉薄し伝家の宝刀の必殺!酸素魚雷攻撃!を仕掛けていきます!
このころまでは心躍るところです。圧倒的物量の連合軍に対し夜襲攻撃しながら沈没した連合軍の将兵も多数救出しています。
アメリカ軍のレーダーが運用され航空機の脅威が増すとともに日本海軍は大打撃を受け衰退していってしまいます。
雪風ら駆逐戦隊は本来の艦隊ではなく南太平洋で孤立した島々への食糧や兵員、弾薬の補給任務が与えられ
度重なる空襲や潜水艦攻撃から多くの僚艦が傷つき沈んでいくなか雪風は辛くも生き残っていきます。
またある時は戦艦部隊の直衛艦として随行、比叡、武蔵、金剛、大和といった歴戦の戦艦達や超特大空母信濃の悲惨な沈没をも直接見てきました。
(雪風は僚艦をくうとまで言われました)
それでも戦争を生き抜いた雪風は武装を撤去し今度は復員艦となり15次に渡り、中国から多くの復員兵を日本に帰国させその命を救ったそうです。
我々日本人はこの雪風のことを少しは知っておくべきだと思います。
雪風の活躍はこれだけではありません。
最後には悲しいことに戦争の国家賠償として台湾に引き渡されてしまいます。
ここまで国を助け人を助け生き抜いた名艦雪風は台湾海軍の旗艦となりますがやがて軍港に係留されたまま朽ち果ていきます。
日本では雪風の返還運動が勢いを増し成就するかと思われた矢先返還されたのは錨⚓と舵輪☀のみでした。
心情的には戦艦三笠のように大切に保存してほしかったと思います。
このような幸運の駆逐艦雪風、映画により多くの人にその存在を知ってもらいそして戦争の空しさを改めて心に留めてもらいたいものです。
一兵器にすぎない雪風ですが、懸命に働き老い忘れさられていく人の一生とどこか似通っていますよね。
(潔ぎよく散りゆく桜の姿はどこにもありません)
映画もここは頑張って欲しいところです!

『雪風ハ沈マズ』より
著 豊田穣氏の『雪風ハ沈マズ』には最後こう書かれています。《刀折れ 矢尽きてなお》と。生きてこそ-•-
全くの余談ですが私の前車白いBLは、雪と風に強いと言うことで愛称を雪風にしました。やはり25万キロを鮮やかに駆け抜けて行きましたとさ。
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2024/12/12 00:26:15