
“大事なものは大切にしまっておきたい”
“大切なものはなるべく買ったままの状態にしておきたい”
今も変わらずある自分の性癖だ。多少は緩くなったが、今でも箱にしまったまま大切に保管して(放置して笑)いるものもある。そのような性格だから、エリーゼをとことん使い倒す、ということはなく、ボディカバーをかけ、乗る度にバッテリーを外し、雨の日は乗らず、無駄に距離が延びるからと通勤にはほとんど使うことがなかった。また、エリーゼにはスタッドレスタイヤ買わなかったので、冬で雪の可能性がある時は余計に乗ることが少なかった(しかし真冬でもチャンスがあればオープンにして楽しんでいた)。
そんな性格なので、所有した初期は毎週のように乗り回していたエリーゼも、所有する年月を重ねるとともに、乗る機会が減っていった。クルマのもつ性格としてロングドライブにはあまり向かず、「走ることを楽しむクルマ」なので、近場を流して走ることが多く、1回の走行距離は長くはなかった。1年で数100キロしか走らない年も多かった。だんだん、乗ること自体が車を維持するための義務のような感じになっていった。でも、乗れば楽しさはあるので「やっぱりエリーゼはいいなぁ」と思い、なかなか手放すという決断には至らなかった。1回目の燃料ポンプの故障で修理に持ち込んだ際、軽く査定してもらったら「200万円くらい」という額を提示され、その程度ならまだ所有していたいと思った。
しかし、2回目の燃料ポンプの故障を経験したことで、自分の心境にも変化が起こった。何回か買い替えたボディカバーも年数とともに劣化して朽ちていき、裂けてボロボロになるだけでなく、何層かになった生地の細かな毛が抜けてボディから幌から至る所にびっしりと付着し、「これはマズイ」と重い腰を上げた。このまま所有していてはエリーゼをダメにしてしまう。貴重なライトウェイトスポーツカーの1台を自分の手で朽ちさせてしまうのはあまりにも忍びない。じゃあ、大切にしまいこまずに普段から通勤車として乗り倒せばよいではないかと、ほとんどの方は思うであろう。しかし、毎日乗るにクルマとして自分にはスパルタン過ぎること、毎日のアシとしてただただ距離を延ばしていくことには最後まで抵抗があった。
「もう手放すしかないな…。」
自分の中で決断した。
細かな毛が付着したエリーゼに謝るような気持ちで洗車をし、何とか目立たないところまできれいにすることができた。ボロボロのボディカバーは捨て、次のカバーは買わず背水の陣とした(大袈裟)。そして、クルマが痛む前に、早く売却先を決めようと誓ったのが2021年の11月上旬となった。
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エリーゼ | クルマ
Posted at
2022/04/24 00:21:15