
本日に日産自動車からセドリックとしては8代目モデル(グロリアはプリンス自動車から数えて9代目)で歴代セドグロ初の3ナンバー専用のセンタピラーを備えたピラードハードトップボディを採用したEセグメント(現在ではDセグメントに相当)ラージサルーンの「セドリック・グロリア(Y32系)」の発売から30周年を経過しました。
内容
Y32系については現在でこそ1チャネルの日産国内販売網に統合されていますがその後はブルーステージとなったモーター店向けのセドリックとしては8代目モデルでその後はレッドステージとなったプリンス店向けのグロリアからすれば9代目モデルで派生車種として「シーマ現象」と言う流行語を生みだした3ナンバーボディの「FY31系セドリックシーマ・グロリアシーマ」が用意されてPY/PAY31型車には大型バンパー・サイドモールが備わるがピラーレスハードトップをはじめにプレスドアのセダン同様に5ナンバーサイズが基本だった先代のY31系とは異なり税制改革に対応したスポーツ志向の「グランツーリスモ」シリーズをはじめにラグジュアリーな「ブロアム」シリーズとベーシックな「クラシック」シリーズの3種類を用意する全車3ナンバーワイドサイズのサッシュレスでありながらもセンターピラーを採用したピラードハードトップのみとなってセダンはY31系でワゴン・バンはY30系のままでビッグマイナーチェンジを実施、派生車種としては1991年8月にはシーマがFY32系にフルモデルチェンジ、1992年には海外向けプレミアムブランド「インフィニティ」では初のY3系統車種の「J30(JY32系 国内ではレパードJ.フェリーとして発売)」が発売となった。
メカニズムと装備
先進・内装装備
先進装備についてはデジタルのみをはじめにデジタルアナログ併記とアナログのみの3段階表示を可能とする3ウェイデジタルメーターをはじめに光ファイバージャイロを活用して走行経路を表示するデジタル地図をはじめにオーディオや空調制御とテレビ放送の受信や各種設定を行えるマルチAVシステムのメーカーオプション設定、さらにはマルチAVシステムのデジタル地図表示時の現在地と実際に走行する車両の位置の誤差を補正できる「GPS受信システム」のディーラーオプション設定と移動電話供給会社と契約を行いレンタル供給される自動車電話無線機を接続すればCRTのタッチパネル画面と専用スイッチにより通話が可能のハンドフリー自動車電話がPY/PAY32型ブロアムシリーズマルチAVシステム装着車にメーカーオプション設定、スイッチによりパーキングブレーキ解除が行える電磁式パーキングブレーキが用意されている。
内装については室内空間をはじめにフルオートエアコンの全車標準装備化や「トータルコーディネート間接照明」の説明とグレードにより後席用パワーシートがメーカーオプション設定されている。
パワートレーン
エンジンについてはV6ガソリンエンジンの「PLASMA VGシリーズ」は255psの最高出力のVG30DET型3.0V6DОHCターボがグランツーリスモアルティマ(PBY32)とPAY32型ブロアムVIPを含めたブロアムターボシリーズ(PY32)に搭載される255psの最高出力のVG30DET型3.0V6DОHCターボをはじめにPY32型でもV30ツインカムグランツーリスモSVとV30ブロアムツインカムにはVG30DE型3.0V6DОHC24Vを搭載、PY32型でもスタンダードなグレードにVG30E3.0V6OHCを搭載、Y32型にはベーシックなVG20E型2.0V6OHC、UY32型ディーゼル車にはRD28型直6ディーゼルが用意されていた。
トランスミッションについてはPY/PBY32型のVG30DET型搭載車をはじめにY32型VG20E型搭載車とUY32型RD28搭載車には4E-ATとPÝ32型のVG30型とVG30DE型には先代のY31系後期型車が世界初の搭載車となった5E-ATを搭載、PBY/PY32型にはエンジントランスミッション統合システムの「DUET-EA」が組み合わされている。
ボディ・シャシーについては当初はY31系同様にピラーレスで設計されていたようですがサッシュレスドアありながらセンターピラーを備えることによりボディ剛性を向上したピラードハードトップボディとY31系よりホイールベース25㎜延長したシャシーをはじめに足回りには今までの後輪セミトレーディングサスペンションではなく「901活動」後の日産のFR車では定番となっていたフロントストラットとリアマルチリンクの4輪独立懸架でグランツーリスモシリーズはスポーツチューンドでブロアム/クラシックシリーズラグジュアリーに設定、ブロアムVIP(PAY32)には日産車として最後となった空気ばねを採用した電子制御エアサスを標準装備、PBY32型グランツーリスモアルティマには「相違反転制御」を備えた4輪操舵システムのスーパーハイキャス採用されていた。
安全性
アクティブセーフティについては払拭性能を向上したワイパーをはじめにブロアムVIPシリーズ(PAY/PY32)にはオートワイパーと超音波ドアミラーのメーカーオプション設定やハイマウントストップランプと4輪ベンチレーテッドディスクブレーキの標準装備化、油圧ブレーキブースターの標準装備(PY/PBY32型)をはじめにY31系セドリックセダンタクシー仕様であれば2014年まで採用されていた3センサー3チャンネル方式のABSと雪道などで効果のあるビスカスLSDの全グレードへの標準またはメーカーオプション設定。
パッシブセーフティについては前後を衝撃吸収ゾーンにしてサッシュレスドアでありながらセンターピラーが備わる高剛性キャビンを守る「衝撃吸収ボディ」はじめに側面衝突のキャビン保護に有利なサイドドアビームや前席にはプリテンショナー機能が備わったELR3点式シートベルトを後席中央部を除き採用と運転席SRSエアバッグがブロアムV以上のブロアムターボシリーズ(PY/PAY32)に標準装備でその他はメーカーオプションされていた。
1991年6月にY32系セドリック・グロリア発売。
1992年
2月にV30Eグランツーリスモシリーズに「S(PY32)」発売。
5月にV30EクラシックSVプライムセレクション(PY32)限定販売。
6月にV30EツインカムターボグランツーリスモアルティマLV発売。
1993年
1月に日産自動車設立60周年としてVG30E型エンジン搭載のPY32型車に「V30Eグランツーリスモ60th」と「V30E60th」を限定販売。
6月にマイナーチェンジのエアコンの冷媒が「オゾンセーフ」と言われる代替えフロンのR134aに変更を主とするマイナーチェンジの実施、SRSエアバッグ装着車を除き前席シートベルトからプリテンショナー機能の廃止をはじめにブロアムシリーズの外装変更やクラシックシリーズのブロアムJへの移行などのコストダウン実施をはじめにVG30DE型エンジン(PY32)とVG30DET型エンジン(PY/PBY/PAY32)搭載車種に助手席にSRSエアバッグを備えたデュアルエアバッグとプリテンショナーシートベルトのメーカーオプション設定とさらにVG30DET型エンジン(PY/PBY/PAY32)搭載車種にはV-TCSとABS(4チャンネルと思われる)やGPS受信システムの標準化を行ったマルチAVシステムのメーカーオプションが設定されると同時にグランツーリスモアルティマタイプX(PBY32)の発売。
8月にVG30E型エンジン搭載のPY32型車に日産自動車設立60周年記念車パートⅡ発売。
1994年
1月に日産自動車設立60周年記念車第3弾としてVG30E型エンジン搭載のPY32型車にAVシステム装着車を発売。

6月にブロアムV以上を除くVG30DET型エンジン(PY/PBY/PAY32)とVG30DET型エンジン(PY/PBY/PAY32)搭載車種とABSと運転席SRSエアバッグをセットオプション化した「Sパッケージ」を設定と運転席SRSエアバッグの機械式への変更などのコストダウンの実施。
9月にV20Eグランツーリスモ(Y32)発売。
1995年

1月にV20Eブロアム(Y32)発売と受注可能グレードの削減。
6月にセドリックとしては9代目でグロリアとしては10代目のVQ30を搭載するY33系へのフルモデルチェンジ。
Y32系セドグロについては前期の頃は丸目ヘッドライトとVG30DET型エンジンを搭載するV30ツインカムターボグランツーリスモアルティマ(PBY32)が多く売れて前期型のころはリヤのテールランプが不評でビッグマイナーチェンジを行った140系クラウンロイヤルシリーズの新車販売登録台数を超えることも多かったがターボエンジン車に搭載された4E‐ATをはじめにVG30型NAエンジン車に搭載された5E‐ATと油圧ブレーキブースターに不具合が多く、後期型はVG30E型エンジン搭載のPY32型ベースの本体価格300万円を切る仕様もあった60周年記念特別仕様車が多かったようですが他の日産車と同様にリヤフェンダーとサイドシルに融雪剤と塩害による錆が発生しやすかった事により現在ではFY32系シーマやJY32系レパードJ.フェリーを含めて台数が激減してなぜか同時期のEセグメント車でもKA7/8型レジェンドより見る機会が少なく、現存車はPY32型V30Eブロアムが多かったがここ数年で中古車の値段が高騰してるようです。
古くからの日産ファンからすれば世界的タイヤメーカー「ミシュラン」出身でその後に日産自動車の親会社となったルノーSAにヘッドハンティングされ1990年代後半の日産自動車経営危機により1999年にルノーとの資本提携を行いアライアンスを締結の数か月後に日産のCOO(最高執行責任者)を務めて「日産リバイバルプラン」を実行して2000年6月から代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)に就任、2017年3月まで任務を務め2018年から2019年に金融商品取引法違反と会社法の特別背任罪で逮捕・起訴されルノー・日産・三菱自工のアライアンスの経営陣からは解任となったがその後も令和元年最終日に日本から出国し、国籍のあるレバノンに出国・逃亡、出入国管理法違反容疑により再び逮捕状が出て過去最高額の保釈金も没収されているがいまだに逃亡を続けているカルロス・ゴーン被告と事実上の後任の西川廣人氏が経営陣から退き内田誠氏が取締役兼代表執行役社長兼最高経営責任者(CEO)に就任後は本格的なラインナップ削減を行う土壌ができたリーマンショック以前のセダンが充実してた頃のラインナップの戻せれる期待の声もあるらしいが現在でも日産・ルノー・三菱アライアンスと技術提携を行っているダイムラーHDの株式の売却をはじめとY51系フーガのインフィニティ版「Q70」の北米市場撤退によるインフィニティ系統のセダン縮小だけではなく、セダン撤退報道自体は誤報でしたが詳細こそ不明ですがプレミアムセダンをインフィニティブランドでは「Q50」として販売されるスカイラインのみへ集約する計画と「CAFE」による燃費基準の強化と「CASE」と言う自動運転化と電動化の推進により旧セドリック・グロリアとJY32系以降のレパードを引き継ぐフーガ・シーマをY51系からY52系へのフルモデルチェンジは難しくなっていて、さらには「COVID-19(SARS-CoV2)」と言われる新型コロナウイルスによるにより発生したコロナショックをはじめに「SARS-CoV2」の一種でイギリス由来の「N-501Y変異株」の蔓延により今後は選択と集中を進めると言えます。
今回の画像については発売から30周年を経過したY32系セドリック・グロリアの画像を掲載します。
1枚目の画像についてはY32系セドリック・グロリアの丸目ライトが人気となった「グランツーリスモシリーズ」でもVG30DET型エンジンを搭載する日産グロリアV30ツインカムターボグランツーリスモアルティマ前期型(PBY32)です。
2枚目と3枚目の画像についてはY32系セドリック・グロリアの1993年6月にマイナーチェンジにより後期型に移行したモデルでも1994年6月にブロアムV以上を除くVG30DET型エンジン(PY/PBY/PAY32)とVG30DE型エンジン(PY32)搭載車種とABSと運転席SRSエアバッグをセットオプション化した「Sパッケージ」を設定と運転席SRSエアバッグの機械式への変更などのコストダウンの実施された日産グロリアV30ツインカムターボグランツーリスモアルティマSパッケージ(PBY32 後期Ⅱ型)とRD28型直6SOHCディーゼルを搭載する日産セドリック28Dブロアム(UY32 後期Ⅱ型)です。
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90年代の車 | クルマ
Posted at
2021/06/19 00:09:02