
本日に日産自動車から1991年10月から11月に開催された第29回目東京モーターショーに参考出品された「Ⅿ30」として発売された事実上の先代で2ドアサッシュレスクーペのF31系(UF31後期型アルティマベース Ⅿ30にはコンバーチブルも用意)同様に海外向けプレミアムブランド「インフィニティ」のミッドサイズサルーン(Eセグメント)「J30」として北米市場に投入されたレパードの第3世代目モデルでありながらY32系ファミリーの一員のラージサルーン(Eセグメント)「レパードJ.フェリー(JY32)」の発売から30周年を経過しました。

概要
JY32系についてはR31系スカイラインクーペをベースにしながらUF31後期型のみ「Ⅿ30」としてインフィニティブランドで販売された事実上の先代でサッシュレスクーペのみ用意されたF31系とは異なり同じY32系ファミリーでもホイールベースやトレッドを共有するがサッシュレスの4ドアピラードハードトップが採用されるY32系セドリック・グロリアとは異なりFY32系シーマ同様にセンターピラーありセミプレスドアの4ドアセダンのみとなって「NDI(日産デザインインターナショナル)」が手掛けるバランス・ド・アーチリヤにも曲面をつけたデザインが採用された。
メカニズムと装備
先進・内装装備
先進装備についてはマルチAVは用意されないがスイッチによりパーキングブレーキ解除が行える電磁式パーキングブレーキリリースやアルミ製ボンネットフードと「オゾンセーフ」と言われる代替えフロンのHFC R134a冷媒採用のオゾンセーフフルオートエアコンの全車に採用へのをはじめに防自動防眩式電子ルームミラーや電波透過型断熱ガラスがメーカーオプション設定された。
内装については発売はバブル崩壊直後でもバブル全盛期の設計と言うことからタイプF(JPY32)を除きパートナーコンフォダブル式助手席パワーシートの標準装備と本木目パネルをはじめに職人が手作業で生産するイタリア「ポルトローナフラウ」社製をはじめにオーストリア「シュミットフェルドバッハ」社製の本革シートのメーカーオプションが2種類用意されて特に「ポルトローナフラウ」社製本革シートと電波透過型断熱ガラスがセットでメーカーオプション設定で受注生産となっていた。
パワートレーン
エンジンについては41タイプX(JGBY32)へのVH41DE型V84100DОHC32Vの搭載をはじめにタイプL/F(JPY32)へのVG30DE型3.0V6DОHC24V搭載と言った「PLASMAシリーズ」が2種類用意されベースとなったY32系セドリック・グロリア(PY/PBY32)とは異なりVG30DET型3.0V6DОHCターボは用意されず「J30」については原動機型式上VG30DE(車検証上ではVG30と表記)であるがZ32系フェアレディZ(海外名300ZX)同様の高出力・高回転仕様エンジンが搭載される。
トランスミッションについてはエンジントランスミッション統合システムの「DUET-EA」が組み合わされる4E-ATが搭載されたがJPY32型についてはベースとなったPY32型セドリック・グロリアとは異なりVG30DE型が搭載されても5E-ATは搭載されなかった。
ボディ・シャシーについてはベースとなったY32系セドリック・グロリアとホイールベースやトレッドを共有するがサッシュレスの4ドアピラードハードトップではなくFY32系シーマ同様にセンターピラーありセミプレスドアの4ドアセダンが採用され「901活動」後の日産のFR車では定番となっていたフロントストラットとリアマルチリンクの4輪独立懸架を採用、41V8タイプX(JGBY32)には「相違反転制御」を備えた4輪操舵システムのスーパーハイキャス採用されていた。
安全性・環境
アクティブセーフティについては4輪ベンチレーテッドディスクブレーキをはじめに3センサー3チャンネル(JPY32)や4センサー3チャンネル(JGBY32)の2種類のABS(JPY32型タイプFメーカーオプション)とビスカスLSDの標準装備化をはじめに払拭性能を向上したワイパーやハイマウントストップランプの標準化、さらには41V8タイプX(JGBY32)にはABSをはじめに凍結路での駆動輪スリップ時にエンジン主力と車輪にブレーキをかけるV-TCS(ビスカスLSD付きトラクションコントロール)や油圧ブレーキブースターを一体化した「油圧統合システム」を標準装備としてる。
パッシブセーフティについては前後を衝撃吸収ゾーンにして北米側面衝突基準に対応するためにサイドドアビームと太いセンターピラーが備わる高剛性キャビンを守る「衝撃吸収ボディ」はじめに前席にはプリテンショナー機能が備わったELR3点式シートベルトを後席中央部を除き採用と日本向け車としては初の助手席にSRSエアバッグを備えたデュアルエアバッグが標準装備(助手席については非装着のメーカーオプション設定も用意されている)されている。
環境対策については「オゾンセーフ」と言われるオゾン層の破壊が少ない代替えフロンHFC R134a冷媒採用のオゾンセーフフルオートエアコンの全車標準装備化をはじめにアスベストの全廃やリサイクル可能素材と素材マーキングの実施が行われた。
1991年
10月から11月 第29回目東京モーターショーに参考出品
1992年
1月 ニューヨーク国際オートショーにインフィニティ「J30」参考出品。
4月 「インフィニティ・J30」発売、シートン製本革シートが採用される。
6月 レパードJ.フェリー(JY32系)発売。
1993年
6月 J30仕様の外装のSパッケージのメーカーオプション設定とベーシックグレードタイプF-e(JPY32)発売。
1994年
5月 オーテックジャパンによる持ち込み登録の特装車「オーテックバージョン」発売。
1995年
12月 生産終了。
1996年
3月 「レパード」としては最終世代でY33系セドリック・グロリアベースのJY33系へ移行。
ただし北米向け「J30」は1997年まで継続生産される。
1991年の東京モーターショーに参考出品され1992年4月に海外向けプレミアムカーブランドのインフィニティ用のミッドサイズサルーン「J30 JPY32型」として北米日産自動車から発売され1992年6月にはインフィニティJの日本国内向けとして発売されたJY32系Jフェリーですが独創的なデザインが話題になってもY32系セドグロ/FY32系シーマをベースにする4ドアサルーン(セダン)に変更されたことと一部では評価されたがその独創的なデザインが一般から評価されず、Eセグメントサルーンの割に後部ドアの開閉口とトランクの容量が狭く500万円前後の本体価格に対してダッシュボード素材が硬いことからは日本国内では比較的好評だった北米市場とは異なり発売時がバブル崩壊直後と言うことから販売の低迷が続きショールーム展示車を含めて完成検査証切れ寸前在庫車の100万円以上の値引きを行っても販売の低迷が続いた理由としては日産店(ブルーバード販売会社 ブルーステージ店 その後はレッドステージも統合され1チャネル制の日産国内販売網へ移行)自体がV8エンジン搭載のプレジデントを取り扱っても法人・官公庁などの特販ユーザーがメインその後ブルーステージに統合されたモーター店(一部地域では日産店でもモーター店取扱の車種を併売する販社もある その後はレッドステージも統合され1チャネル制の日産国内販売網へ移行)に比べて個人向けV8エンジン搭載車の販売ノウハウが少なくバブル崩壊の影響から日本国内仕様のみリリースされたVH41DE型エンジン搭載のJGBY32型「41タイプX」は極端に販売が低迷、VG30DE型エンジン搭載のタイプLグレード(JPY32)がメインだったようです。
古くからの日産ファンからすれば世界的タイヤメーカー「ミシュラン」出身でその後に日産自動車の親会社となったルノーSAにヘッドハンティングされ1990年代後半の日産自動車経営危機により1999年にルノーとの資本提携を行いアライアンスを締結の数か月後に日産のCOO(最高執行責任者)を務めて「日産リバイバルプラン」を実行して2000年6月から代表取締役社長兼最高経営責任者(CEO)に就任、2017年3月まで任務を務め2018年から2019年に金融商品取引法違反と会社法の特別背任罪で逮捕・起訴されルノー・日産・三菱自工のアライアンスの経営陣からは解任となったがその後も令和元年最終日に日本から出国し、国籍のあるレバノンに出国・逃亡、出入国管理法違反容疑により再び逮捕状が出て過去最高額の保釈金も没収されているが2年半近くも逃亡を続けているカルロス・ゴーン被告と事実上の後任の西川廣人氏が経営陣から退き内田誠氏が取締役兼代表執行役社長兼最高経営責任者(CEO)に就任後は本格的なラインナップ削減を行う土壌ができたリーマンショック以前のセダンが充実してた頃のラインナップの戻せれる期待の声もあったが現在でも日産・ルノー・三菱アライアンスと一部技術提携を行っているダイムラーHD(現ダイムラーグループ・メルセデスベンツ)の株式の売却をはじめに「アダプタブルクルーズコントロール(ACC)」や「衝突被害軽減自動ブレーキ(AEBD)」に代表される「ADAS」と言われる先進運転支援システム搭載を搭載しながらも「CAFE」による燃費基準の強化と「CASE」と言う自動運転化と電動化のさらなる推進や今年9月以降の国内継続生産車に義務付けら道路運送車両法による「フェーズ2」と言われる騒音規制により設計が古くかつてはインフィニティブランドでは「J30(日本名 レパードJ.フェリー JY32系)」の役割を引き継ぐ「Q70」として販売された「フーガ(Y51)」や「Q45」の役割を引き継ぐ「Q70L」として販売された「シーマ(HGY51)」の日本仕様の生産終了により日本での日産のセダンはインフィニティブランドでは「Q50」として販売される「スカイライン(V37系)」でもVR30DDTT型を搭載するRV37型のみになることからセダンラインナップ拡大の声が一部で出ていて、将来的な後継を示唆する「Qインスピレーション」と言うBEV(フル電気自動車)のコンセプトモデルが「Q70」言われるシーマ・フーガの後継と言う話もありましたが「COVID-19(SARS-CoV2)」と言われる新型コロナウイルスだけではなく2020年度後半以降から感染・発症が大きく広まった「SARS-CoV2」の一種でイギリス由来の「N-501Y変異株」やインド由来の「B.1.617」とΔ株やλ株さらには「ミュー株」や昨年度下半期から蔓延した「オミクロン株」の感染蔓延や半導体不足により長引く「コロナショック不況」とそれより前から続くEセグメント以上のセダンの低迷によりお蔵入りの可能性もありゆると思います。
今回の画像については発売から30周年を経過したJY32系レパードJ.フェリーの画像を特集します。
1枚目と2枚目の画像はJY32系レパードJ.フェリーでも「PLASMA」VG30DE型V63.0ⅮOHC24Vエンジンが搭載される日産レパードJ.フェリー30タイプL(JPY32 Ⅰ型)です。
Posted at 2022/06/01 09:00:37 | |
トラックバック(0) |
90年代の車 | クルマ