
今回オークションで入手した日産グロリア(Y32系後期型 1993年発行)のカタログを特集します。
カタログについては「これからのメジャー、新しいグロリア img」のキャッチコピーに続いてV30ツインカムターボグランツーリスモアルティマ(PBY32)とV30ツインカムターボブロアムVIP(PAY32)から始まってV30ツインカムターボグランツーリスモアルティマ(PBY32)をはじめにするグランツーリスモシリーズの内外装写真、V30ツインカムターボブロアムVIP(PAY32)をはじめとするブロアムシリーズの内外装写真、安全対策、パワートレーンとシャシーなどのメカニズムの説明、室内装備、新たに追加されたV30ツインカムターボグランツーリスモアルティマタイプX(PBY32)をはじめとするグレードの紹介、ディーラーオプションの一部紹介、ボディ・インテリアカラーの一覧、スペック概要表、装備表などが記載されていました。
プリンス自動車時代から続く「グロリア」の9代目モデルで日産自動車系統の「セドリック」と兄弟化されてからの6世代目モデルとして発売されたY32系グロリアですがY32系からパーソナルユーザー向けの4ドアハードトップのみのフルモデルチェンジで230系から続いたピラーレスではなく歴代セドグロでは初のサッシュレスであるがセンターピラーを備えるピラードハードトップボディ化と全車3ナンバーサイズで後輪マルチリンクサスペンションが採用されY31系から用意されたスポーツグレード「グランツーリスモ」は丸目ヘッドライト化されたと同時にVG30DET型エンジンとスーパーHICASを搭載するPBY32型アルティマの人気が高く、前期型のころはリヤのテールランプが不評でビッグマイナーチェンジを行った140系クラウンロイヤルシリーズの新車販売登録台数を超えることも多く、歴代セドグロでは230系、430系、Y31系と並んで人気が高かったといえます。
バブル崩壊の影響により後期型はバブル期の設計でありながらコストダウンも行われて上位グレードにV‐TCS(ビスカスデフ付きトラクションコントロール)と助手席SRSエアバッグがメーカーオプション設定されたの関わらず前期型では全車標準装備のフロントシートベルトのプリテンショナー機能がSRSエアバッグとセットメーカーオプション(Y33系前期型については右左SRSエアバッグ標準でありながらプリテン機能なしのシートベルト)に変更という改悪化と同時にマルチAVシステムのナビゲーション部分にGPS受信機能の標準化とオーディオ系統ラインナップ縮小などのコストダウンの実施が行われ、その後は本体価格300万円を切る「60周年記念車」と言われる特別仕様車の発売、1994年にはABSとSRSエアバッグ、プリテンショナーシートベルトを標準化した「Sパッケージ」の発売が行われた。
Y32系セドグロについてはFR車のみでありながら丸目ヘッドライトとVG30DET型エンジンを搭載するV30ツインカムターボグランツーリスモアルティマ(PBY32)を多く見かけましたがターボエンジン車に搭載された4E‐ATをはじめにVG30型NAエンジン車に搭載された5E‐ATと油圧ブレーキブースターに不具合が多く他の日産車と同様にリヤフェンダーとサイドシルに融雪剤と塩害による錆が発生しやすかった事により現在ではFY32系シーマ、JY32系レパードJ.フェリーを含めて台数が激減してなぜか同時期のEセグメント車でもKA7/8型レジェンドより見る機会が少なく、見てもPY32型V30Eブロアムが多いです。
個人的にはリヤマルチリンクサスペンションとスイッチ式パーキングブレーキ解除機構については高く評価する部分でコストダウンの少ない前期型にV‐TCSがメーカーオプションで用意されていて、フロントサスペンションを含めた4輪マルチリンクが採用されてればさらに良いと思う部分でY32系セドグロをはじめにFY32系シーマ、JY32系J.フェリーを含めてY32系ファミリーについては車種ごとの個性があったと感じます。
今回の画像はY32系グロリア後期型カタログと同じく1991年に発売されたNTTドコモ超小型携帯電話ムーバP(TZ‐804 松下通信工業製)です。
Posted at 2017/03/18 08:28:29 | |
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